犬にとって玉ねぎは加熱調理してあっても毒であることに変わりはありませんので覚えておきましょう。例えば、固形の玉ねぎだけではなく、玉ねぎを煮込んだ後に取り出したとしても、玉ねぎの成分がスープ等に染み出ている可能性があるため、NGとなります。
玉ねぎに含まれる成分「アリルプロピルジスルフィド」が、赤血球の溶解・貧血を引き起こし、玉ねぎ中毒となります。最悪の場合死に至ることもあるので十分に注意しなくてはいけません。
犬の体重1kgあたり5gで体調不良が起こり、30gを3日間与えた場合に致死量に達すると言われています。
例えば、チワワのような超小型犬が玉ねぎを食べてしまった場合、15g以上食べるとハインツ小体性溶血性貧血(ネギ中毒)を起こす可能性が高くなります。体重40kgの大型犬であれば200g(玉ねぎ約1個分)が致死量となりますが、犬種や個体によっても異なりますので、愛犬が中毒を起こすリスクを抱えるよりも、玉ねぎを与えない方が安全であると考えるようにしましょう。
もしも犬が玉ねぎを食べてしまった場合に起こる症状を3つご紹介します。
すぐに症状が出る場合もあれば、数時間や数日経ってから症状が出る場合もあります。その為、間違って玉ねぎを食べてしまった場合どのような症状が出るのかを知っておくことはとても大切です。
もしも愛犬が玉ねぎを食べてしまったことが分かっている場合は、症状が出る前に病院に連れて行くのが安全です。
下痢や嘔吐は直後ではなく数時間後から始まることがあります。玉ねぎの成分が血中に回ると、元気が無くなって嘔吐を繰り返す、下痢が続くなどの症状が出ます。
血尿や血便が出る場合がありますが、血便の場合は病院に行く際に忘れずに持っていって検査してもらいましょう。
症状が重くなると痙攣や震えという症状も出てきます。
てんかんを起こしたように痙攣している場合はすぐに病院へ連れていきましょう。
大量の玉ねぎを食べるとハインツ小体性溶血性貧血という玉ねぎ中毒を起こします。元気が無くなりフラフラする、立てなくなるという症状が出たら玉ねぎ中毒を疑いましょう。
放って置くと重度の黄疸を引き起こし、死に至る場合があります。
犬が間違って玉ねぎを食べてしまったら、まずは口の中に残っていないかを確認しましょう。そして無理やり吐かせようとしたりせずにすぐに病院へ連れていきます。
食べた量によっては非常に危険な場合があり、時間が経つにつれて症状は悪化する傾向があるので病院での早急な対処が求められます。
治療方法は利尿剤やビタミン剤の使用、重症度によっては輸血が必要になります。
犬が食べてはいけない物を飲み込んでしまった時、吐かせる方法を調べる方は多いのではないでしょうか?
食塩水をガブガブ飲ませる、オキシドールを混ぜた水を飲ませるなどの方法が紹介されていることがありますが、素人判断で行うのはとても危険です。濃度や飲ませる量を間違えてしまうと更に体にダメージを与えてしまいます。
素人判断で無理やり吐かせるのは絶対にやめましょう。
犬にとって玉ねぎは本当に怖い食べ物ですね。気を付けなくてはいけないのは玉ねぎが入った料理の盗み食いや食べこぼしです。気づかないうちに犬が食べてしまい症状が悪化してしまう可能性があります。 特に犬連れでのキャンプやBBQではつい目を離してしまう事が多いので「料理に玉ねぎを使用しない」等と決めて、食材の工夫をすれば安心して楽しい時間を過ごせるでしょう。 犬を毒から守れるのは飼い主さんしかいません。玉ねぎの取扱には十分に注意をはらいましょう。
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