動物共生環境コーディネーターという資格を聞いたことがあるでしょうか?ペット・動物業界で動物の視線に立ち、寄り添える仕事につきたいと考えている人にはぜひチェックしてほしい資格の1つです。動物共生環境コーディネーターとはどんな資格なのか、取得方法や資格が求められる業種などを説明していきます。
最近は、集合住宅の増加など住宅環境の変化によって、ペットの飼育が禁止されている住居も多く、動物と共生することが難しくなってきています。ペットを家族として迎える家庭が増えたと同時に、動物の問題行動による近隣トラブルや動物虐待などの問題が増えてきているのです。生活がどんどん豊かになっていく反面、動物との共生がしづらくなっているなんて哀しいですよね。
動物共生環境コーディネーターは、そんな現状を改善させるため、人と動物が快適に幸せに暮らせる環境を提案していくためのスキルを学ぶ資格となります。
動物共生環境コーディネーターとは、人と動物がよりよい関係を構築し、共生できる環境をつくるため、専門性の高い動物の全般的な知識に加えて、住環境や福祉の知識までをも習得しなければなりません。
加えて、様々な年齢層の方とのコミュニケーションの仕方や、問題に対する対処法の提案の仕方などコミュニケーション能力も高い必要があります。
動物共生環境コーディネーターの資格は『一般社団法人 全日本動物専門教育協会』が発行しているライセンスです。まだまだあまり知られていない資格ですが、専門性の高い知識を幅広く身につけられるため人気が出てきています。そんな動物共生環境コーディネーターを取得するためにはどうすればいいかご説明します。
動物共生環境コーディネーターという資格を取得するためには、育成学科がある東京都の「中央動物専門学校」へ通うことでも取得が可能です。
動物共生環境コーディネーターを取得できる学科は、3年制の「動物共生研究科」と4年制の「動物共生総合科」の2つあります。
なお、こちらの専門学校に通わなくても、動物共生環境コーディネーターの資格を取得することは可能です。しかし、動物看護師初級を取得し1年の学科・実技を終了していること、家庭犬訓練士の1年間の学科・実技を終了していること、ホームヘルパー2級取得レベルがあることなどの条件をクリアしていないと受験資格が得られません。トータルで資格をとることを考えると専門学校を受講するのが無難かもしれませんね。
動物の体調や衛生管理に役立つ動物看護を中心として、動物医療全般から動物の問題行動への対応の仕方を取得するため、実践的なしつけや訓練の知識を身につけていきます。
また、アドバイザーとして動物と人間の架け橋になるためのコミュニケーション能力の向上や、各専門分野についている人々の感じている問題点などを分析し、解決へと導く力をつけるためのコミュニケーショントレーニングも実践されているようです。
また動物に対する知識だけでなく、高齢者福祉やアニマルセラピー、建築、住環境についても学ぶことで、動物との快適な共生という観点から動物と人間の共生環境をコーディネートする技術と知識を習得します。
動物共生環境コーディネーターは、動物業界から建設・福祉業界など様々な業種で資格を活かすことが可能です。
動物共生環境コーディネーターの資格は、動物看護師やトリマー、訓練士、動物介在福祉士などの動物関係はもちろんのこと、建築関係や福祉関係の業種からも必要とされます。動物と人の快適な環境を整えるアドバイザーとして、業種を超えた幅広い分野で活躍できますね。
動物共生環境コーディネーターがどんな資格なのか、取得方法や資格を活かせる業種についてご紹介しました。動物のスペシャリストという言葉がマッチするような多方面の知識を身につけられるので、動物と人の架け橋となる仕事に就きたいと考えている方にはもってこいの資格といえますね。動物関係の仕事に就きたいけど、まだやりたいことが定まらないという方は動物共生環境コーディネーターの資格取得を検討してみてはいかがでしょうか?