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犬の生態 / 気持ち
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2021.05.15

犬がずっと吠える理由4つと吠える犬を理解するための4つのポイント!

犬は言葉を話す代わりに、仕草や吠えることで何かを伝えようとする動物です。でも、いつまでも大きい声で吠え続けられては、周囲の迷惑にもなってしまいますし、飼い主としては困るばかり。そこで今回は、なぜ犬が吠えるのか?その理由と心理別の吠え方・その対策についてご紹介します。

文:西村 百合子/ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士

犬がずっと吠えるときは理由を知るチャンス

2匹の小型犬が草むらの中でお互いを意識している

犬は、いつでも同じ吠え方をするわけではないことにお気付きですか?
犬が吠える時は、その理由や状況によって、吠える長さや吠える声のトーンを変えています。よく聞いていると、犬の吠え方によってその時の犬の気持ちを読み取ることもできます。

犬が吠えている時にチェックしたいポイントは、声の大きさ、声の高さ、吠える速さ、吠える間隔の4つ。この4つを読み取ることで、犬が吠えている理由がきっと見えてくるはずです。

すっと吠える犬を理解するための4つのポイント

ソファーの上でずっと吠えるビーグル犬

犬は、目的・気持ちによって吠え方を変化させています。まずは、押さえておきたい4つのポイントをご紹介します。

1.声の大きさ

犬が大きい声で吠えていると、声に圧力を感じませんか?犬が強い気持ちを伝えたい時には、大きな声で吠えます。チャイム・インターフォンの音に反応したり、もっと遊びたい時の要求吠えで大きく吠えることがあります。

2.声の高さ

よく小型犬が大型犬に向かって、キャンキャンと高い声で連続して吠えているのを聞きます。これは、弱い犬が強い犬に対して恐怖を感じている時の警戒の意味や負けたことを意味します。逆に、低い声で短く吠える時には、自分の強さをアピールしている時です。声の高さによっても、犬は相手に自分の気持ちを伝えているのです。

3.吠える速さ

チャイムが鳴った時など、ワンワンワンワンッと早い口調で吠えていませんか?これは、飼い主に侵入者が来たことを早く教えなくては、と思って吠えているのです。犬が速いスピードで繰り返し吠えている時は、興奮状態にあることが多く、ゆっくり吠えている時は比較的落ち着いている状態だと言えます。

4.吠える間隔

犬の吠え声には、連続している・間をあけるなどの間隔があります。吠え声の間隔と吠えている声の高さとの組み合わせによって、犬の伝えたいことが変わります。多くの場合、興奮している時は短く、相手の様子をうかがっている時や寂しいときなどには長い間隔で吠えます。

犬がずっと吠える4つの理由とは

留守番をする犬が玄関前でお座りをしている

犬は、吠え声のパターンによって自分の気持ちを相手に伝えようとしています。ここでは、犬がずっと吠えている時の気持ちを大きく4つに分けてご紹介します。

1.警戒している

犬が高い声で吠え続けるときの、典型的な例がチャイム・インターフォンに反応したときです。
飼い主に対して「誰か来た!」「侵入者だ!」と教えている場合に、ずっと吠え続ける場合があります。テリトリー意識の強い犬や警戒心の強い犬の場合は、対象となっている人が帰るまで吠え続けることもあります。

2.要求している

よく言われる「要求吠え」です。ボールを投げて欲しい、早くリードをオフにして欲しい、テーブルにある食べ物が欲しいなど、犬が何かを要求するときに、比較的高めの声で連続して吠えます。
犬によっては、要求が通るまで吠え続けることもあるので、吠えてはいけないことをしっかり教える必要があります。

3.興奮している

たまに、お散歩をしながらずっと吠えている犬を見かけます。まるで「嬉しい!嬉しい!」と言っているかのような状態に見てとれます。
また、長時間の外出から帰ってきた場合にも、同じように吠えることがあります。これは、嬉しいときに限らず興奮状態にある犬がよく起こす行動です。

4.恐怖心や嫌なことがある

犬は、恐怖を感じたときに吠えて威嚇することがあります。また、その子が嫌がることをされた時にも吠えることがあります。この場合は、ずっと吠え続けるのではなく、「ウー」と唸なり続けたり、短く低い声で吠える傾向があります。

犬がずっと吠えるときの対策

歯をむき出しにしてずっと吠える柴犬

犬が高い声で長く吠え続ける場合は、まずはその原因を突き止めることが必要です。犬が吠えている理由を理解してあげることで、吠えないように対策をとることも可能です。

チャイム・インターフォンに反応する場合は、音に慣らす訓練をしたり、チャイムが鳴ったら、ハウスに入るようにトレーニングするなどの対策をとりましょう。チャイムが鳴っても、危険がないということを犬が理解できれば、ずっと吠え続けることは無くなります。

もっとも注目したいのが、自分の要求が通るまでずっと吠え続ける要求吠えです。
要求吠えの根本的な原因は、飼い主がそれに応えたことです。「吠える」=「ボールを投げてくれる」「おいしいものがもらえる」など、犬は賢いので吠えたことと楽しいことを関連づけて覚えてしまいます。

ずっと吠えていてうるさいから、とついつい要求に応えてしまうという悪循環の繰り返しに、多くの飼い主さんが悩まされています。

もし本気でやめさせたいと考えているのでしたら、どんなに吠え続けられても要求に応えないことが基本です。
要求吠えが始まったら、別のことに気が向くように指示を出す、無視をするなどの行動をとり、吠えることをやめたら褒めてあげましょう。

犬がずっと吠える時の注意点

犬がずっと吠えているのには、それなりの理由があります。また、犬種の性質上吠えることが多い場合もあります。
うるさい!静かに!など、叱る前に、まずはなぜ犬が吠えているのか原因を探ることが大切です。原因がわかったら、その原因に合わせた対策をとることで、犬が吠え続けることが少なくなる可能性があります。

また、「無駄吠え防止」首輪といったグッズが販売されていますが、これらの対策グッズを安易に使用することはおすすめできません。これらのグッズを使用する前に、取るべき対策はたくさんあります。

もし、最良と思われる対策をとっても改善されないようでしたら、訓練士や動物病院に相談していることも一つの方策です。

犬もずっと吠えることがストレスになる

砂浜を散歩するレトリーバー

吠える事を使役としていた犬種や要求の強い犬をのぞいて、犬が無駄にずっと吠えることはあまりありません。また、吠え続けていることは犬にもストレスになります。あまりに吠えすぎて、声が枯れてしまう犬もいるほどなので、まずは犬がなぜ吠えているのかを理解してあげましょう。

また、留守番中にずっと吠えている犬の場合は、分離不安症である可能性が考えられます。分離不安は一種の病気でもあるため、獣医師や行動学の専門家に相談してみるのも良いでしょう。犬がずっと吠えていたら、叱る前に犬の気持ちを考えることを肝に銘じておいてくださいね。

  • 公開日:

    2019.07.04

  • 更新日:

    2021.05.15

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ライター・専門家プロフィール
  • 西村 百合子
  • ホリスティックケアカウンセラー、愛玩動物救命士
  • ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。 現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。