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白い毛のグレートピレニーズが口を開けて遠くを見つめている
犬種図鑑
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2021.10.02

犬と過ごす幸せな時間

グレートピレニーズを飼うために!性格や特徴をふまえた育て方|犬種図鑑

真っ白でフワフワの被毛に、がっちりとした体型が特徴のグレートピレニーズ。
優しい顔つきで人気のある犬種ですが、大型犬ですので力が強いのも事実です。
ここでは、グレートピレニーズの性格の傾向や基本的な育て方、すべてを知るために歴史やルーツまでご紹介します。
もし、グレートピレニーズを飼いたいと考えている方は、犬種の特徴を学ぶことで快適な愛犬ライフを楽んでくださいね。

#グレートピレニーズ

文:ルエス 杏鈴/犬訓練士、ドッグライター、ドッグフォトグラファー

グレートピレニーズの外見の特徴

白い毛のグレートピレニーズ2匹が寝転んだり伏せをしている

グレートピレニーズは一見、白熊を連想させるような外見をしており、どこにいても周りの人の気を引くでしょう。ここでは、そんなグレートピレニーズの標準のサイズやチャームポイントについて詳しくご解説していきます。

適正体重・標準体高

グレートピレニーズは体高より体長がやや長く、骨太でがっちりとした体型をしています。
雪山で生活していたため筋肉質ですが、フワフワの被毛で隠されており、被毛により見た目が更にひとまわり大きく見えます。
動きも堂々としており、優雅で威厳がありますし、思わず抱きつきたくなるような安定感を持っていますね。

  • 体高:65~81cm
  • 体重:50~60kg
「狼爪(ろうそう)」と呼ばれる爪が後ろ足に2本あるのがグレートピレニーズの特徴で、犬種の標準(スタンダード)とされていますが、近年では家庭犬として切り落とされることも増えてきました。

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ココがチャームポイント!

グレートピレニーズは体がとにかく大きいのが特徴です。そのため、非常にタフで力強い印象を持つ人も多いですよね。
その反面、グレートピレニーズの目は垂れ目で、とても優しい表情をしており、白い被毛でさらにふんわりした外見をしています。大きくてパワフルな体格と、優しい垂れ目や白い被毛が絶妙なバランスを作り出す、高貴な印象がグレートピレニーズのチャームポイントです。

被毛の特徴

グレートピレニーズの魅力の一つは白くてフワフワな被毛です。しかし、そんな被毛を美しく保つのには、被毛に合ったこまめなお手入れが欠かせません。ここでは、グレートピレニーズの被毛のタイプやお手入れのポイントについて解説していきます。

コートタイプ

グレートピレニーズはやや硬く長めのオーバーコートと柔らかく密集したアンダーコートの2層の被毛を持つダブルコートの犬種です。そのため、換毛期にはアンダーコートが生え変わり、抜け毛が多いのが特徴です。

代表毛色

グレートピレニーズの毛色は白もしくはグレー、薄いイエロー、ウルフカラーです。オレンジ色の斑が頭部や耳、尻尾の付け根にあるホワイトもあります。

お手入れ方法と注意点

グレートピレニーズは換毛期になると毛が大量に抜けます。そのため、日ごろからしっかりとブラッシングを行い、抜け毛対策に取り組むようにしましょう。

シャンプーは3ヶ月に1回程度の頻度で十分ですが、被毛が特に汚れた時にはこまめに洗ってあげることで被毛を清潔に保つことができます。
また、シャンプーをする際には被毛を濡れたままにせず、アンダーコートまでしっかりと乾かすようにしてくださいね。

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グレートピレニーズの性格の特徴

白の毛のグレートピレニーズの子犬が水色の布がかけられたかごの中にいる

グレートピレニーズは優しく素直で思慮深い性格の子が多いようです。また、寂しがりやで甘えん坊な一面もあるため、コンパニオンアニマルとして人気が高い犬種です。

優しくて素直で思慮深い

グレートピレニーズは非常に穏やかで優しい性格をしています。素直で思慮深い面もありますが、番犬としての歴史からか警戒心が強い傾向にあります。グレートピレニーズはテリトリーを守るため知らない人が来客したら吠えてしまう場合がありますが、その分、信頼した相手には従順で、子供とも仲良く遊ぶことができます。

寂しがりやで甘えん坊な一面も

グレートピレニーズは寂しがりやで甘えん坊な一面もあり、家族と時間を過ごすのが大好きです。そのため、留守番の時間はなるべく短くし、グレートピレニーズとたくさんの時間を一緒に過ごせるようにしましょう。

こんなしつけが必要

グレートピレニーズのような超大型犬を力だけでコントロールするのは非常に大変です。そのため「なんとかなる」と思わずに、子犬の頃からきっちりとしつけに取り組みましょう。

「しつけ」と一言で言っても様々な取り組み方があり、犬種に合った取り組み方を知ることで、さらにスムーズにしつけをすることができますよ。
ここでは、グレートピレニーズの性格に合ったしつけ方法を紹介していきます。

ご褒美を準備してしつけを楽しい時間に

グレートピレニーズは羊を見守る犬種として活躍していたため、牧羊犬のように飼い主の細かい指示に素早く従う必要はありませんでした。そのため、現在でもグレートピレニーズは人の指示に従うのを「楽しい」と感じず、しつけに関しては無関心で頑固な態度を見せることがあるようです。

そんなグレートピレニーズのしつけをするときは、おやつやおもちゃを準備し、こまめに褒めながらしつけを行うようにしましょう。グレートピレニーズに「楽しい!」と感じてもらえるしつけを行うことさえできれば、どんどんと新しいことを覚えてくれますよ。

子犬の頃から社会化にしっかりと取り組もう

グレートピレニーズの子犬のしつけで「最も大切」と言っても過言ではないのが社会化トレーニングです。
犬は人間社会でどのように振る舞うべきなのかを知らないため、飼い主がしっかりと教えてあげなければいけません。

グレートピレニーズの成犬は警戒心が強く、見知らぬ人や犬を簡単に信用しない傾向があります。そのため、グレートピレニーズが子犬の頃からたくさんの人や犬に会わせ、慣れない環境や人に会うことにしっかりと慣らしておくことが大切です。

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グレートピレニーズの平均寿命と気を付けたい病気

白の毛のグレートピレニーズが枯葉が落ちる道の上で立っている

残念ながら、大切なグレートピレニーズとはお別れの日が必ずやってきます。最後に、グレートピレニーズの平均寿命や気を付けたい病気を確認しいきましょう。

平均寿命

グレートピレニーズの寿命は10~12歳と、超大型犬の中では比較的長いのが魅力です。グレートピレニーズを迎える際は長い時間を一緒に過ごすことを意識し、自分が本当に最後まで世話をしてあげられるのかを考えるようにしてくださいね。

気を付けたい病気

グレートピレニーズを迎える際には気を付けたい病気を知り、可能な範囲で予防に取り組むことが大切です。しっかりと予防に取り組むことはグレートピレニーズの健康寿命を伸ばすのに欠かせません。

胃捻転(いねんてん)

胃捻転は胃が捻れることで引き起こされる病気です。現在でも原因ははっきりとわかっていませんが、食後に運動をしたり、大食いをしたりすることで引き起こされやすいのが特徴です。
胃捻転は放置しておくと数時間以内に犬の命を奪う恐ろしい病気です。グレートピレニーズによだれがずっとでている、吐きたくても履けない状況、落ち着きがない、お腹が張っているなどの症状がでているのを発見したら、迷わずにすぐ動物病院へ連れて行くようにしましょう。

熱中症

グレートピレニーズはピレーネ山地で生活していたため暑さに弱く、湿度が高い日本の夏は注意が必要となります。
ドライフードを食べている犬は特に脱水症状になりやすい傾向があるので、飼い主が意識して犬に水分補給させるようにしましましょう。

また、運動後に熱中症を発症する犬は非常に多いので、散歩は涼しい時間を選び、犬の体調を観察しながら運動量を決めるようにしてくださいね。

股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)

股関節形成不全も大型犬によくみられる病気で、股関節の発育がうまくいかず、成長するにつれ股関節の変形や炎症が進行する病気です。
股関節形成不全の犬は生後4〜12ヶ月頃に歩行困難などの症状を発症し、放置しておくと関節炎などの原因になります。

股関節形成不全は環境的要因で引き起こされることもあるのですが、ほとんどが遺伝的要因で確実に予防するのが困難です。
そのため、股関節の検査をしっかりと行っているブリーダーからグレートピレニーズの子犬を迎え、発症するリスクをできるだけ軽減しなければいけません。

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グレートピレニーズ誕生の歴史・ルーツ

白い毛のグレートピレニーズが花畑の中で佇んでいる

グレートピレニーズは、ゴールデンレトリーバーより一回り大きく、力が強いのが特徴です。犬種の成り立ちを知って、さらに愛情を注げるようにグレートピレニーズの歴史を見ていきましょう。

名前のルーツ

グレートピレニーズの「ピレニーズ」は「ピレネー山脈」という意味です。グレートピレニーズにはピレニアン・マウンテンドッグという別名もあり、ピレネー山地に深い関わりがあったことが分かりますね。

活躍の歴史

グレートピレニーズは、ピレーネ山地で羊を守るガードドッグとして活躍していました。誕生の記録は残っていませんが、アジアのチベタンマスティフを祖先としていると言われています。

護衛犬としてもグレートピレニーズは活躍しており、中世ではフランスのルイ14世の宮廷に番犬として迎えられた歴史があります。

また、犬好きで有名なビクトリア女王やマリー・アントワネットがグレートピレニーズ飼育していたという記録もあり、貴族にも人気のあった犬種です。

17世紀になるとルイ14世に飼育された伴侶犬としても人気となりました。19世紀にはグレートピレニーズはイギリスで犬種として公認され、20世紀にはフランスで犬種標準(スタンダード)が定められました。

分類される犬種グループ

ジャパンケンネルクラブはグレートピレニーズを使役犬(2グループ)に分類しています。使役犬に分類される犬種は護衛犬からソリ犬まで様々で、力強い犬が多いのが特徴です。

グレートピレニーズは頑固でパワフルな犬種!

白の毛のグレートピレニーズ2匹が鼻をくっつけあっている

グレートピレニーズは真っ白でフワフワの被毛が特徴的な大型犬ですが、一緒に暮らす上では体力と力が必要となります。
飼育スペースも広く必要で、夏場はクーラーが欠かせません。
それでもグレートピレニーズの性格はおだやかで、一緒に暮らせば、きっとかけがえのない存在になってくれるはずです。愛情たっぷりに育ててあげてくださいね。

参考文献
  • 公開日:

    2019.07.10

  • 更新日:

    2021.10.02

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ライター・専門家プロフィール
  • ルエス 杏鈴
  • 犬訓練士
  • 大好きなジャーマンシェパードとドタバタな日々。いろいろなことに愛犬と挑戦するのが大好きで、ディスクドッグ、アジリティ、警察犬の訓練など様々なトレーニングに携わった経験がある。 愛犬を迎えたことを機に犬の美しさや犬との生活の魅力を伝えるべく、ドッグフォトグラファーとしての活動開始。また、ドッグトレーニングや犬との生活を活かし、2019年4月頃より愛犬家のために記事の執筆を開始。 写真や記事の執筆を通して犬が犬として幸せに過ごせる世界づくりに携わるのが目標。