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2019.06.02

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犬の鼻の乾燥・鼻詰まり原因とは?犬の鼻の役割から学ぶ

健康な犬の鼻は湿り気を帯びていますが、ときに乾燥するようなこともあります。しかし、乾燥しているからといって病気であるとは限りません。正常な鼻の状態とそうでないときの状態を知り、適切に対処できるようにしましょう。

#Healthcare

Author :docdog編集部

愛犬の鼻が心配

犬は優れた嗅覚を持っているとして知られていますが、犬の鼻はにおいを察知する以外にも、健康を維持するための重要な働きをしています。まずは、どんな役割をしているのか理解しておきましょう。

犬にとって鼻はとても大切な器官です

犬の鼻は、以下のような大切な役割を果たしています。

・においを感知する
・鼻から吸い込んだ空気を加温、および粘膜の水分で加湿し、気管や肺への刺激を軽減させる
・鼻粘膜の「線毛」によって細菌やホコリなどの侵入を防御し、異物から体を守る

特に注目すべき点は嗅覚の能力の高さです。人間だけでなく犬の鼻腔の奥にも「嗅上皮」と呼ばれる粘膜があり、嗅上皮の中には、においの分子を感知する「嗅細胞」が存在します。 嗅上皮の表面積は人間の場合5平方cm弱ですが、犬においては18~150平方cm程度といわれており、人間よりもはるかに広くなっています。嗅上皮の表面積の広さに伴い嗅細胞も多く存在することから、犬は優れた嗅覚を持っているのです。 嗅覚は犬の五感の中で最も優れており、犬はにおいをキャッチして人や物、状況などを判断できます。そのため、犬にとって鼻は、非常に重要な器官であるといえます。

鼻の状態をよく見てみよう

犬の鼻はいつも濡れていると思われがちですが、実は1日のうちで湿っているときもあれば、乾いているときもあります。これは決して珍しいことではありません。しかし、鼻の乾燥は正常な場合と、そうでない場合があります。

正常な状態

正常な犬の鼻は、適度に濡れた状態が保たれています。鼻の穴の外側に「外側鼻腺」と呼ばれる分泌腺があり、そこから粘液が分泌されているためです。鼻が湿っている状態のほうがにおいを嗅ぎ取りやすくなるため、このような働きが行われています。 しかし、外側鼻腺の働きが低下し粘液の分泌量が減る就寝時や、激しい運動をして体内の水分が減少しているときは、鼻が乾きぎみになる場合があります。これは自然なことで、特に心配する必要はありません。 また、高齢になると代謝が落ちるため粘液の分泌量が減り、健康であっても乾きぎみになっていることが度々あります。

病院に行ったほうがよい状態

人間と同様、犬も鼻水が出ているときや、鼻がつまっているときは体の不調のサインです。また、一時的ではなくいつも鼻が乾燥している、ひび割れやかさぶたができている、といった場合も何らかの異常が疑われます。 犬の鼻のトラブルには、さまざまなケースがあります。「この程度なら大丈夫だろう」と勝手に判断せず、早めに診察を受けるようにしましょう。

鼻の乾燥、鼻づまりの原因は?

鼻の乾燥や鼻づまりには、いつくかの原因が考えられます。

鼻の乾燥について

正常でない鼻の乾燥には、以下などが挙げられます。動物病院で受診し、獣医師の指示のもと適切に対処するようにしましょう。

皮膚疾患

角化症などの皮膚疾患により、鼻がガサガサに乾燥することがあります。角化症になると皮膚の表面の角質が正常に作られなくなるため、乾燥によりひび割れを起こす、鼻の皮がむけるといったことが起きます。 角化症は、他の皮膚疾患と併発して起こりやすいため、肌のトラブルを抱えている場合などは要注意です。

日焼け

鼻が乾燥し鼻の皮がむける、赤くなるなどの状態のときは、日焼けが原因であることが考えられます。特に鼻の色素が薄い犬は、日焼けしやすい傾向にあります。 夏場は日が沈んでから散歩に出かけるなど、紫外線から守るよう対策をするとよいでしょう。

その他

重度の下痢や嘔吐、熱中症などにより脱水状態のときも鼻が乾燥します。このような状況のときは体がフラフラしている、ぐったりして元気がない、食欲がないなど、何らかの異変がある場合も少なくありません。 また、発熱しているときも鼻が乾燥します。発熱時は呼吸が乱れる、耳の付け根や足先など、普段冷たい場所が熱くなっているなどの症状も見られます。 症状が悪化すると大事に至る恐れがあります。様子がおかしいと感じたら、獣医師の診断を受けてください。

鼻づまりについて

犬も体調不良により、鼻づまりを起こすことがあります。鼻づまりの原因としては、アレルギー症状や副鼻腔炎、腫瘍や歯周病などが挙げられます。

アレルギー・副鼻腔炎

アレルギーは、ダニやホコリ、食べ物や花粉などのアレルゲンによりアレルギー反応を起こして発症する疾患です。目や鼻のアレルギー症状が現れると、目と鼻をつないでいる鼻涙管がつまり、涙が鼻に流れなくなってしまうことから、鼻の通りが悪くなります。 透明の鼻水が出ている場合は、アレルギー症状の疑いがあります。なお、鼻水は鼻を潤すための分泌液ではないため、獣医師の指示のもと適切な対処が必要です。 副鼻腔炎は、鼻炎による炎症が副鼻腔まで広がった状態をいいます。鼻づまりだけでなく、鼻水やくしゃみ、出血や鼻の周辺の腫れなどの症状も見られます。

腫瘍、歯周病によるもの

鼻腔腫瘍はその名の通り、鼻腔に腫瘍ができる病気です。マズルが長い犬種や、10歳を過ぎた高齢犬がなりやすいといわれています。 腫瘍が鼻の穴をふさぐため鼻の通りが悪くなりますが、それ以外にくしゃみや鼻水、鼻血やいびきなどの症状も見られます。早期に発見しづらい病気なうえ、悪性腫瘍である場合も多いので、異変があった際は早めに診察を受けるようにしてください。 また、歯周病も鼻と大きく関係しています。歯周病は歯の周りの組織が炎症を起こす病気で、3歳以上の犬の約8割がなっているともいわれています。 症状が進行すると上あごから炎症が鼻に広がり、鼻づまりや鼻水などをはじめとした鼻のトラブルを引き起こします。

どんな応急処置がある?

運動した後など、一時的に鼻が乾燥している場合は水分補給をさせて、いつも通り湿り気のある状態に戻るか様子を見るとよいでしょう。 ひび割れなどを起こしている場合は、ワセリンやホホバオイルなどの保湿性のクリームを塗って保護しましょう。人間が使う保湿クリームは、犬の体質に合わない成分が入っているものもあるので、犬用のものを使用するようにしてください。 発熱により鼻が乾燥している場合は、熱を下げることが最優先です。タオルに包んだ保冷剤を犬の体に当てて冷やし、速やかに動物病院に連れていきましょう。

犬の鼻を労わってあげよう

犬も人間と同様、鼻に関するさまざまなトラブルがあります。犬の鼻は特に感覚が優れており、重要な器官の1つです。普段から愛犬の様子を気にかけ、異変があった際はできるだけ早く診察を受けて対処するようにしましょう。

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