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犬種図鑑

2020.04.07

犬と過ごす幸せな時間

フレンチブルドッグの基本情報すべて|身体の特徴、性格、お手入れ方法、寿命や誕生の歴史まで

フレンチブルドッグは、ペチャ鼻に大きなバットイヤー(こうもり耳)と呼ばれる立ち耳、そして筋肉質な体型を持つ容姿が特徴的な犬種です。また、なんといっても愛嬌たっぷりな性格と仕草で熱狂的なファンが多い人気の中型犬です。ここでは、そんなフレンチブルドッグの歴史から性格、一緒に暮らす際に注意すべきかかりやすい病気など、基本的な情報をご紹介します。

#フレンチブルドッグ

Author :中野 由美子/docdog プロデューサー 兼 日本犬担当

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フレンチブルドッグ誕生の歴史

フレンチブルドッグ

日本では人気犬種トップ10に入るほど人気が高いフレンチブルドッグは、どんな歴史を持つ犬種なのでしょうか?

独特の容姿がフランスの上流階級に愛され愛玩犬に

フレンチブルドッグは、その名前からも分かるようにフランスが原産の犬種です。
起源は諸説ありますが、19世紀半ば以降にパリの下町で小型のブルドッグ、そしてテリアやパグなどの交配がおこなわれて誕生したと言われています。そもそもブルドッグがフランスにやって来たのは、18世紀の産業革命でイギリス人がフランスに渡り、その時に連れていた小柄なイングリッシュブルドッグが最初とされています。

当初は、ネズミ狩りの猟犬として活躍していたフレンチブルドッグですが、独特の容姿がフランスの上流階級のあいだで注目されるようになり愛玩犬としての認知度と人気が高まっていきました。

19世紀末、アメリカ人のブリーダーの目に留まりアメリカに渡ったフレンチブルドッグは、一躍人気犬種へと昇りつめ、20世紀初頭にはアメリカで人気No.1の犬種に輝きました。日本へは大正時代にやってきてから、大きな世界大戦を2つ経験し一時は頭数が減少傾向にあったものの、最近になってまた人気が再燃し現在では多くの熱狂的なファンがいる人気犬種です。

フレンチブルドッグの身体(からだ)の特徴

ピンとした立ち耳にペチャっとした顔立ちが特徴的なフレンチブルドッグですが、その身体の特徴を見ていきましょう。

非常に筋肉質で大きな頭と短い四肢を持つ

日本のジャパンケネルクラブ(JKC)では、フレンチブルドッグの体高体重を以下の通りと定めています。

体高:オス27~35cm、メス24~32cm
体重:オス9~14kg、メス8~13kg

サイズ感はこじんまりとしているものの、骨格はしっかりとしており無駄のない引き締まった筋肉質な体型が特徴です。また、幅の広い胴体に大きくて四角い頭、頭から肩にかけてあるしわは、ブルドッグの特徴をよく受け継いだ体つきと言えます。

毛色は全部で4種類でとても滑らかな短い毛をしている

短毛種のため、被毛はとても短く触り心地が滑らかです。毛色は、フォーン、ブリンドル、ホワイト&フォーン、ホワイト&ブリンドルの4色が定められています。
短毛種で抜け毛が少なく思いがちですが、実は抜け毛が多いのもフレンチブルドッグの特徴です。皮膚が弱い子が多い犬種なこともあり、定期的なブラッシングなどこまめなお手入れはかかせません。

平均寿命は短め、皮膚が弱い子が多い

フレンチブルドッグの平均寿命は10~12歳前後と言われてます。いずれも個体差がありますが、2~3か月は子犬期、6か月程度で成犬とほぼ同じ身体のサイズになり、1.5~6歳が成犬期、7歳以降はシニア期となります。

10年程度ものあいだ一緒に暮らす家族になるわけですから、たっぷりと愛情を注いで健康寿命を少しでも長くできないかと考えるのが飼い主さんの心です。そんなフレンチブルドッグには、短頭種であるが故にかかりやすい病気があります。

熱中症

短頭種であるフレンチブルドッグは夏の暑さに弱く、他の犬種に比べ熱中症になりやすい傾向にあります。夏は常にエアコンを使用し、快適な温度を維持してください。お散歩の際には、身体を冷やす効果のあるウェアなどを適宜活用し、水分補給をこまめにおこない、熱中症からフレンチブルドッグを守りましょう。

皮膚病

フレンチブルドッグは肌がデリケートな子が多いですが、中でもアトピー性皮膚炎を発症しやすく、発症タイミングとしては春や秋などの季節の変わり目に多いとされています。放置してしまうと症状がどんどん悪化するので、気が付いたらすぐにかかりつけの動物病院で受診しましょう。顔のしわには汚れやニオイがたまりやすいので、ボディシートや清潔な布でこまめに拭いてあげると良いです。

フレンチブルドッグの性格

フレンチブルドッグ

あまり犬種のことをご存知でない方からすると、強そうな筋肉質な体格で激しくパンティングをする様子を見て近寄りがたい印象を持たれることもあるかもしれませんが、実は全くそんなことはありません。フレンチブルドッグの一番の魅力とも言える、性格の特徴を見ていきましょう。

人なつこく明るい性格!まさにコンパニオンドッグ

フレンチブルドッグは、陽気で明るく誰とでも仲良くなれるフレンドリーな性格をしています。あまり小さい事は気にせず、何かにビビッてパニックになり吠えまくるような子はあまり見かけません。初対面であっても、他犬他人ともにすぐ打ち解けることができます。あまり吠えることもないので無駄吠えで困るといった声は聞くことがありませんので、都市部の住宅街やマンションでの生活にも向いているコンパニオンドッグと言えるでしょう。

遊びも好き、でも家ではまったり過ごしたいタイプ

フレンチブルドッグは、好奇心旺盛で遊ぶのことが大好きです。若くて元気なあいだは、外にいっしょに出掛けて色んな刺激を受けるのが良いでしょう。
一方で、室内に戻るとまったりとくつろいでいることが多く、バタバタと動き回って部屋が大変!という家庭はあまり聞いたことがありません。とてもマイペースなように思えますが、飼い主の行動をよく見て真似できる素質を持っているのかもしれませんね。

とにかく甘えん坊!

見た目とは裏腹にとても甘えん坊で、独りぼっちで居させられるのは苦手なのがフレンチブルドッグです。飼い主のことがとにかく大好きで、テレビを見ていると身体をくっつけて安心しきった顔で眠ってしまう、なんて子をよく見ます。少々繊細な一面も持ち合わせているので、週日は毎日ひとりでのお留守番が長くなるといったような家庭には向いていません。一緒にいる時間を十分に作れることが大切です。

フレンチブルドッグと暮らす|環境やしつけ

フレンチブルドッグ

社交的で甘えん坊、そして無駄吠えが少なく都市部でも一緒に暮らしやすいフレンチブルドッグですが、お迎えするにあたって考えておくべき環境面のことやしつけについてご紹介します。

環境|とにかく温度調節に気を配ろう

フレンチブルドッグは、熱中症になりやすいので暑いのが大の苦手ですが、一方で被毛が短いので寒いのも大変苦手です。温度変化にはめっぽう弱いため、室内飼育が基本です。室内でも、空調設備を使用して快適に過ごせる環境を作ることが大切です。冬や春の天気がいい昼下がりには、日当たりの良い窓辺で日向ぼっこしながら居眠りしているフレンチブルドッグの姿が各地で見られ、これは非常に和む景色です。

しつけ|噛み癖をつけないように

フレンチブルドッグはとても利口なので、しつけは入りやすいでしょう。一方で、もともと顎の力が強いので、成犬になってから大きな事故に繋がる前に子犬のうちから噛み癖をつけなしつけが重要です。

フレンチブルドッグと暮らす|必要な運動量とお手入れ

実際にフレンチブルドッグと暮らすとなると、どのくらいの運動が必要で定期的におこなうお手入れにはどんなものがあるのでしょうか。

運動|長時間の散歩は避けて

遊ぶことが大好きなフレンチブルドッグですが、気管が狭いうえに関節が強くないので長時間の運動は禁物です。散歩は、1日2回に分けて10-20分程度連れていけば問題ありません。また、夏の散歩は時間帯に注意しましょう。早朝か日暮れ後の涼しい時間帯が望ましいです。

日ごろのお手入れ

抜け毛が多いフレンチブルドッグは、実はとても皮膚が弱い犬種です。定期的にシャンプーやブラッシングをして、皮膚と被毛の健康を維持するよう心がけます。また、顔まわりのしわには汚れがたまりやすいので、こまめに専用シートでふき取ってあげましょう。たれ耳の子の場合は、耳のトラブルや病気にも注意が必要です。

フレンチブルドッグと過ごす幸せな時間

フレンチブルドッグ

とにかく飼い主のことが大好き、繊細でお留守番は苦手、眠る時は飼い主の体温を感じたい、そんな甘えん坊のフレンチブルドッグは、ゆっくりと一緒に過ごす時間を作れる家庭には最適なパートナーとなってくれるでしょう。愛嬌満点の外見はもちろん、フレンドリーで明るい性格で人気もののフレンチブルドッグは、正しく愛情いっぱいに育てれば家庭を明るくしてくれることでしょう。

◎ライタープロフィール
docdog 中野由美子

中野 由美子/docdog プロデューサー 兼 日本犬担当編集者

幼少期に出会った犬種図鑑をきっかけに「犬と人間の共存」に興味を持つ。化粧品会社に就職後「本当の美しさとは何か」を考える中で、「異なる種類のいきものが共存する姿」がいきものの美しさの根源だと考えるように。現在はdocdogで活動しながら、ながく歴史を分かつ犬と人間の双方にとって幸せな共存の在り方を模索中です。

  • 公開日:

    2019.06.23

  • 更新日:

    2020.04.07

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