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犬種図鑑

2020.03.11

犬と過ごす幸せな時間

超小型犬『チワワ』の全て|歴史・特徴・性格・飼い方のコツまで

日本のみならず世界中の人気犬種ランキング上位に入り続けている超小型犬がチワワです。クリクリの大きな瞳と大きな耳が特徴で、数々の映画やテレビCMに出演していることも人気の理由かもしれません。一人暮らしや集合住宅でも飼育可能と言われているチワワ。今回は、そんなチワワの歴史、特徴、性格、飼い方のコツまでを詳しくご紹介します。

#チワワ

Author :西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

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チワワ誕生の歴史

チワワ

手のひらに乗ってしまうほど小さな犬チワワは「世界で1-2位を争う小さな犬」として知られています。映画「ビバリーヒルズ・チワワ」やパリス・ヒルトンの愛犬として多くのマスメディアに登場し脚光浴びたチワワ。まずは、チワワの歴史についてご紹介します。

チワワの祖先犬の名は「テチチ」

チワワは、メキシコにあるチワワ州にちなんで付けられた名前です。実はチワワは、つい最近まで原産国が確定していませんでした。2013年になって、スウェーデンにある王立工科大学のDNA調査によって、古代からメキシコで飼われていた犬テチチがチワワの祖先犬であることが判明したのです。

テチチは、紀元前500年頃にマヤ族によって飼われていた小型の古代犬で、宗教儀式に使われていたことがアステカの寺院やピラミッドの遺跡に残された彫刻からわかっています。そんなテチチが、ペルノチワワーノと呼ばれるチワワの山に住む犬と交配されたことによって、現代のチワワの基礎犬が出来上がったと言われています。

19世紀の初頭に、メキシコの国境近くにある町で観光客へ販売されていた小さな犬がチワワの祖先犬だと言われています。1904年にAKCに正式に登録されたチワワは、アメリカで人気のファーストフード店「タコベル」のマスコットとして全米にデビュー、瞬く間にアメリカで人気の犬種となったのです。

チワワの特徴|体格・毛の種類・寿命・かかりやすい病気

チワワ

大きな瞳と立ち耳という独特の容姿からフェネック(キツネの一種)にも似ているチワワ。実は、チワワの性質もフェネックに似ているところがあります。ここでは、アメリカ最古の犬種であるチワワの特徴について詳しくご紹介します。

体型、体質

チワワの大きな特徴の一つが頭の形です。チワワには、アップルヘッドとディアヘッドの2タイプがあります。アップルヘッドタイプは、アップルドームと呼ばれるリンゴのような丸みを帯びた頭、切れ長ながら大きな瞳の目、ピンと立った短めの耳と短い足とスクエアな体格が特徴で、日本にいるチワワはこちらのタイプが主流です。また、アメリカで人気のチワワは、鹿のような平らな頭とパッチリとした大きな目、大きな立ち耳、長めの足が特徴のディアヘッドタイプです。どちらのタイプも体重1.8kg~2.7kgが好ましいとされています。

毛色、被毛、抜け毛

チワワの被毛には、長毛のロングコートと短毛のスムースコートの2タイプがあります。ロングコートチワワは、アンダーコートとオーバーコートがあるダブルコートで、日本ではこちらのタイプが人気です。ロングコートチワワの被毛は細く柔らかいため、絡まりやすく毛玉ができやすいのでこまめにブラッシングをすることが大切です。また、短毛のスムースコートチワワは、ビロードのような手触りで滑らかな被毛とシングルコートが特徴です。どちらのタイプのチワワも換毛期にはたくさん抜け毛が出るため、特に念入りにブラッシングをしてあげましょう。

寿命、かかりやすい病気

超小型犬のチワワでよく見られる病気が「水頭症」です。水頭症は、頭が小さく丸い形の犬によく見られる病気で、主に先天性の病気です。

最近では、より小さいチワワが人気のため、遺伝的要因を無視した無理なブリーディングによって水頭症を発症しているチワワが増えてきていると言われています。水頭症は、脳脊髄液が頭蓋骨の内側に過剰に溜まり脳が圧迫される病気で、さまざまな障害が現れます。仔犬期に症状が現れるので、両眼が必要以上に外を向いている、頭の一部に穴が開いているなどの特徴があるチワワの場合は、動物病院で診察してもらうことをおすすめします。

この他に、チワワがかかりやすい病気として小型犬に多い膝蓋骨脱臼や角膜炎などの目の病気が挙げられます。このような後天的に発症する病気の多くは、生活環境の見直しや細かく観察することで防ぐことができます。チワワは、平均寿命が14~16歳と長生きの犬種です。こまめなお手入れや日常の観察によって、病気にならないように気をつけてあげてください。

チワワの性格

チワワ

コンパニオンドッグとして登録されているチワワは、野生に生息していた犬を起源に持つことから、小さなカラダながら勇敢でアクティブな犬種です。ここでは、チワワの性格についてご紹介します。

勇敢で、とても賢い、飼い主に対しては愛情深く、忠誠を尽くす

古代に野生として生活していた祖先犬の血を引くチワワは、見た目の可愛さからは想像できないアクティブで勇敢な面があります。そのため、自分より大きな犬に出会うと大きな声で吠えかかることがよくあります。また、飼い主に対して深い愛情を持ち忠誠心が高いため、飼い主を守ろうとして吠える、唸るなどの問題行動を起こすこともよくあります。ただし、とても賢いため仔犬期に社会化やしつけをしっかりと行うことで、パートナードッグとしての素質を引き出すことができます。

警戒心が強い傾向にあるため、初対面の人には懐きにくい一面も

チワワは、独立心と警戒心が強い犬種です。また、飼い主の愛情を独り占めしたいという独占欲が強く、初めて会う人や動物が得意ではないばかりか、やきもちを焼くことも多々あります。子犬期に甘やかされて育ったチワワほどその傾向が強く、気に入らない相手には噛み付くという問題行動を起こす場合もあります。小さく可愛いからといって甘やかして育てるのではなく、仔犬期にきちんとしたしつけをすることがとても大切です。

チワワの育て方

チワワ

小さいが為に甘やかしがちなチワワですが、犬としてのプライドをきちんと持った犬種であることを理解して育てていくことがポイントです。ここでは、チワワの育て方をご紹介します。

環境

カラダが小さく、運動量も少ないチワワは都会のアパート暮らしでも飼育可能な犬種です。ただし、飼い主にべったりする華光があるため、お留守番時間が長い家庭には不向きです。また、寒さや暑さにとても弱いため、エアコンで室内の温度管理をすること必要です。

運動

遊ぶことが大好きで、好奇心が旺盛なチワワは、1日20分程度のお散歩で十分ですが、単なる歩きのお散歩だけではなく、好奇心を満足させられるように工夫をしてあげるようにしましょう。また、嗅覚が鋭いため、公園や山など自然豊かな環境の中へ連れて行き、さまざまな匂いを嗅がせてあげることもおすすめです。

しつけ

チワワはカラダが小さいことから、甘やかされがちです。街で出会うチワワには「吠える犬」のイメージが付きまといます。どんなにカラダが小さくても、チワワはおもちゃではありません。チワワは、警戒心が強く、独立心もある犬種なのでしっかりとしたしつけが必要です。特に仔犬期は壊れてしまいそうなほど小さく、繊細に感じますが、この時期に甘やかしてしまうことでわがままに育ってしまいます。時には、気に入らないと噛むという行動を起こすこともあるため、家族の中でリーダーをしっかりと決め、仔犬期からしっかりとしたしつけをすることが重要です。

ケア

スムースコートのチワワの場合は、週に1度程度のブラッシングと定期的なシャンプーが必要です。また、ロングコートチワワの場合は、被毛がもつれやすいためこまめなブラッシングで、毛玉を防ぎ、月に1度程度の定期的なシャンプーで美しい被毛をキープしてあげましょう。また、どちらのタイプも換毛期には、非常に多くの抜け毛が出るため、この時期のブラッシングはいつも以上に丁寧に行ってください。

チワワと過ごす幸せな時間

チワワ

小さくて可愛くてチワワは、世界中の人を虜にしている犬種です。しかし、チワワの気質や病気に関する知識がないと、問題行動を起こしたり、早い時期に病気にかかってしまう可能性があります。特にチワワは、繁殖業者による乱繁殖が原因で、遺伝疾患を持つ個体が多くいます。もし、これからチワワを迎えたいと考えているのでしたら、チワワのことを大切に考えているブリーダーを探すことをおすすめします。また、とても賢い犬種であるのに、躾がされていないチワワをよく見かけます。チワワも犬であることをしっかりと認識して、きちんとしたしつけをすることも、チワワを飼う上で重要なポイントです。

◎ライタープロフィール
西村 百合子

西村 百合子/ホリスティックケア・カウンセラー、愛玩動物救命士

ゴールデンレトリバーと暮らして20年以上。今は3代目ディロンと海・湖でSUP、ウインドサーフィンを楽しむ日々を過ごす。初代の愛犬が心臓病を患ったことをきっかけに、ホリスティックケア・カウンセラーの資格を取得。
現在、愛犬のためにハーブ療法・東洋医学などを学んでおり、2014年よりその知識を広めるべく執筆活動を開始。記事を書く上で大切にしていることは常に犬目線を主軸を置き、「正しい」だけでなく「犬オーナーが納得して使える」知識を届ける、ということ。

  • 公開日:

    2019.06.23

  • 更新日:

    2020.03.11

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