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犬種図鑑

2020.03.11

犬と過ごす幸せな時間

【モップ犬】プーリーの特徴まとめ。コモンドールとの違いとは?

目がどこにあるか分からないくらい全身のドレッドヘアが特徴のプーリーは、なんともユーモラスな姿をした犬種です。ここでは、そんなプーリーの歴史から特徴・性格・基本的な飼い方までをまとめてご紹介します。

#プーリー

Author :docdog編集部

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最初に知っておきたいプーリーの歴史

プーリー

優秀な牧羊犬として活躍していたプーリーは、羊の群れを統率するのにふさわしい見事なドレッドヘアをした犬種です。そんなプーリーという名前、ハンガリー語で“リーダー”という意味を持つそうです。

日本では珍しい犬種のため、プーリーという言葉を聞くと、インド料理・車のベルト交換・リハビリ運動・プーリー抜き・プーリーホルダーなどを連想される方も多いかもしれませんね。

ここでは、最初に知っておきたいプーリーの歴史をご紹介していきます。

プーリーの歴史は1,000年以上前にさかのぼる

遊牧民族の古代マジャール人がハンガリーのカルパチアという山脈に連れてきた犬が祖先犬と言われています。そのため「ハンガリー・プーリー」という別名を持ちますが、全身ドレッドヘアというユーモラスな姿から“モップ犬”とも呼ばれ、しばしばSNS等でモップに模したプーリーの動画がたくさん挙がっています。

プーリーの歴史はとても古く、11世紀頃(約1,000年以上前)に遊牧民と共にハンガリーに渡り、姿がよく似たコモンドールと共に優秀な牧羊犬として活躍をしていたと考えられています。その際の詳しい歴史はぜひコモンドールのページをご覧ください。

一時絶滅の危機に陥るも「復元プログラム」が実行される

コモンドールにもよく似た外見的特徴を持つプーリーですが、17世紀以降にフランスやドイツの牧羊犬との交雑が起き「プーミー」と呼ばれる犬種ができましたが、長い期間プーリーとプーミーは区別されることなく扱われ、しまいにはプーリーの人気が失墜したため、一時絶滅の危機に陥りました。

そして1912年にハンガリー大学のエミール・ライチツ氏という教授がプーリーを絶滅から救うために「プーリー復元プログラム」と呼ばれる復元の試みを行ないました。首都ブタペストの名が付く動物園の園長の協力のもと、動物園内にプーリー専用の施設を作ったこと等が実り、1915年には犬種標準が制定されることになりました。

コモンドールは護衛、プーリーは羊追い

プーリーは、コモンドールとよく似た外見をしていますが、その役目は異なっていたと言われており、コモンドールが夜間などの羊の中に紛れ込んで、オオカミなどの害獣を追い払った番犬であったのに対して、プーリーはその身体からは想像できないほどの俊敏な動きで、群れから離れた羊の上手に誘導して方向転換させるなど、我々が想像しやすいまさに牧羊犬として活躍をしていました。コモンドールとは違い、羊を追いかけている様子が見つけやすいように、プーリーは黒い毛のコが重宝されたと言われています。

また、余談ではありますが、どちらの犬種もハンガリーの首都ブタペストにある国立獣医学大学の構内・休憩スペースに、銅像として並んでいるほど、プーリーもコモンドールもハンガリーの自慢の犬たちとなっています。

プーリーの外見的特徴・見た目・大きさ

プーリー

プーリーの最大の特徴は、全身ドレッドヘアのユーモラスな姿です。この容姿がモップに似ており、歩くと被毛にゴミが付着することから、通称“モップ犬”と呼ばれています。厳しい環境や外敵から身を守るために培った姿のため、その過酷さや長い歴史が感じられます。

プーリーの体重・体型・体質

プーリーの平均体型は以下の通りです。

オス:体高 39cm~45cm、体重 13kg~15kg前後
メス:体高 36cm~42cm、体重 10kg~13kg前後

被毛で分かりにくいかもしれませんが、牧羊犬として羊たちを統率していたため、がっしりとした体格をしています。足はやや短めですが、走るのが早く持久力もあるので、見た目と違いエネルギッシュな一面を持ちます。

プーリーの毛色・被毛タイプ・抜け毛

最大の特徴でもあるプーリーの被毛はとても独特で、とても量が多く、冬の寒さにも耐えらえるほどの強さを持っています。二層構造になっているコード上の被毛は、コーデットコートと呼ばれ、地面についてしまう程長く伸びます。また、被毛はダブルコートなので、換毛期にあると被毛が抜け落ちると思われがちですが、成犬になると他の毛に絡まってなかなか死毛が床に落ちることはありません。

被毛の色は、ブラック、フォーン、パール、ホワイトなどがあります。

また、見た目が似ている犬種としては、コモンドールが挙げられますが、その違いは毛の色と体格です。 プーリーは体格が小さく、被毛がよれた羊毛状、毛色は黒や白など色々あります。一方、コモンドールはサイズが大きく、縄のれんのようなコートを持っています。そして毛色はアイボリーのみという違いがあります。

プーリーの寿命・かかりやすい病気

プーリー

プーリーの平均寿命は、12~16歳前後と言われており、一般的な小~中型犬とほぼ変わらないと言えます。ただし、あくまで平均寿命になるので、適切な環境下で愛情を持って飼育をすることで、健康寿命を延ばすことも可能と言えます。

犬種特有の病気もなく、他の犬種に比べると活発で健康的な犬種と言われているので、大きな病気の心配があまりいらない犬種とされています。

ただし、耳が垂れ耳で被毛に覆われているため、通気性が悪く外耳炎になりやすいです。そのため、定期的に耳掃除を行い清潔を保つ必要があります。

プーリーの性格

プーリー

日本では珍しい犬種ということもあり、プーリーの性格は謎に包まれています。それでは、一体どんな性格をしているのでしょうか。ここでは、プーリーの魅力あふれる性格を紹介していきます。

好奇心旺盛でパワフルな性格

牧羊犬として活躍していたため、走ることが大好きでとにかく好奇心旺盛でパワフルな性格をしています。基本的に明るく順応性があるため、飼い主や家族に対して忠実なので子供にも優しく接することができます。

作業意欲旺盛で学習能力が高い

プーリーは、作業意欲旺盛でテリアの気質も兼ね備えており、牧羊犬としての能力は大変高いと言えます。また、学習能力が高いため、なんでもすぐに習得してくれるでしょう。ただ、飼い主や家族が大好きすぎてずっと一緒に居たいという欲求が強いため、甘えん坊で寂しがり屋な一面も見られます。

プーリーの基本的な育て方

プーリー

プーリーは、日本では登録頭数が数頭レベルの大変珍しい犬種のため、ペットショップで販売されていることはまずありません。そのため、お家にお迎えする際は、ブリーダーを探す必要がありますが、その前にどのように育てていく必要があるのかを見ていきましょう。ここでは、プーリーの基本的な育て方をご紹介していきます。

環境|家族で囲む・涼しい空間づくりを

寂しがり屋のプーリーのためにも、室内飼いをして飼い主や家族のぬくもりを感じれる環境で飼育しましょう。また、分厚い被毛をしているため、冬の寒さには強い傾向がありますが、暑さにはとても弱いです。そのため、夏場はエアコンを常時使用し快適な空間を作ってあげる必要があります。

運動|ドッグランで自由に遊ばせて

好奇心旺盛でパワフルな性格のプーリーは、運動することが大好きです。小~中型犬ではありますが、1日2回・各30~60分のお散歩を毎日行い、ストレスが溜まらないようにしてあげましょう。また、ドッグランや広い広場などで自由に走り回らせてあげるのも良いです。

しつけ|吠え癖に要注意

忠誠心が強く物覚えが良いと言われているプーリーは、学習能力が高いと定評があるので、初心者の方でもしつけがしやすい犬種です。

ただし、警戒心が強く番犬向きでもあることから、吠え癖がつきやすい傾向にあるため子犬期から無駄吠えしないようにしつけをする必要があります。

また、しつけに不安がある場合は、一人で悩まずドッグトレーナーにトレーニングを依頼することで、より良い家族のパートナーとなってくれることでしょう。

ケア|人間の手で丁寧にほぐす

プーリーを育てる上で1番大変なのが、やはり被毛のケアです。 地面につくほどの長い被毛は、ゴミやホコリが絡まりやすいので、毎日必ず“人間の手”でブラッシングをする必要があります。通常のブラシやコームは絡まってしまうため、使用することができません。

また、最低でも月に1回のシャンプーと、伸びた被毛のカットをした方が良いので、1人で難しいと感じたら、トリミングサロンでケアしてもらう方がいいでしょう。

プーリーと過ごす幸せな時間

プーリー

見た目がとてもユーモラスな“モップ犬”プーリーは、被毛のお手入れこそ大変ですが、学習能力が高く、最良のパートナーになってくれるはずです。ただし、【珍しいから】【飼っていると目立つから】といった安易な理由で迎えることだけは避けましょう。年齢を重ねるごとに犬も飼い主さんも体力が低下していきますので、その子の最期の時まで共に過ごすということを念頭に置いた上でお迎えすることを決断してくださいね。

  • 公開日:

    2019.06.24

  • 更新日:

    2020.03.11

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