magazine

  1. トップページ
  2. MAGAZINE
  3. アイリッシュウルフハウンドの体高は世界一?特徴・性格をしっかり解説
犬種 / イヌ図鑑

2019.06.14

犬と過ごす幸せな時間

アイリッシュウルフハウンドの体高は世界一?特徴・性格をしっかり解説

ビッグゲームハンター、クーフォイル(アイルランドの犬)とも呼ばれている世界で一番体高が高いハウンド種の犬がアイリッシュウルフハウンドです。有能な猟犬として活躍していたアイリッシュウルフハウンドですが、アイルランドの歴史に翻弄された犬種でもあるのです。今回は、飼い主なら知っておきたいアイリッシュウルフハウンドの歴史や特徴、性格、育て方からかかりやすい病気まで詳しくご紹介します。

#Lifestyle

Author :docdog編集部

最初に知っておきたいアイリッシュウルフハウンドのこと

アイルランドという国の歴史と共に歩んできた犬がアイリッシュウルフハウンドです。まずは、絶滅の危機に瀕したこともあるアイリッシュウルフハウンドの生い立ちや特徴について知っておきましょう。

アイリッシュウルフハウンドの歴史

アイリッシュウルフハウンドは、紀元前7000年に古代ケルト民族によってアイルランドに持ち込まれたと推定されています。ケルトの神話に欠かせない存在が犬。その神話に登場するのがクー・クラン(クランの犬)と言う英雄です。カラダが大きくクマをも倒したと言われたこの犬が、アイリッシュウルフハウンドの原型であると言われています。この大きな犬をもとに、当時のアイルランドの農民を悩ませていたオオカミ、ヘラジカ、イノシシなどの大型動物に対する狩猟犬として、アイリッシュウルフハウンドは育種されていったと言われています。

12世紀になるとアイルランドはイギリスに侵略・征服され、当時のイギリス王によってアイリッシュウルフハウンドの飼育は王家や貴族だけが飼育を許され、優秀な狩猟犬であることから、ヨーロッパ各国の王家や貴族へ献上されました。15世紀に入ると、アイリッシュウルフハウンドは「ビッグゲームハンター」と呼ばれ、オオカミに特化した狩猟犬として多くの農民が飼育しはじめます。このことから、オオカミをはじめとするアイルランドの大型動物はほぼ絶滅。ローマ帝国に献上された歴史を持つアイリッシュウルフハウンドですが、狩猟という仕事を失い、また飢饉や数度に渡る戦争によって一時は絶滅の危機に瀕しました。

19世紀に入って、再びアイルランドに侵攻してきたイギリスのグラハム陸軍大尉によって保護されたアイリッシュウルフハウンドは、種の保存のために計画的に交配が行われました。現在のアイリッシュウルフハウンドは、この時に育種されたと考えられています。その後、愛好家によってイギリスのドッグショーに出陳され、その風格と気質から多くのファンを獲得。1925年にイギリスのケネルクラブに登録されています。

アイリッシュウルフハウンドの特徴

アイルランドの国民のシンボルでありアイルランドラグビー協会、警備隊のマスコットであるアイリッシュウルフハウンド。その特徴は、筋肉質ながら優雅で、力と鋭敏さを持ち合わせた犬種と評されています。ここでは、そんなアイリッシュウルフハウンドの特徴を詳しくご紹介します。

体型、体質

オスでは体高71~90cm、体重40~69kg、メスは71~90cm、体重40~69kgと現在ケネルクラブに登録されている全犬種の中で最も大きな犬がアイリッシュウルフハウンドです。アイリッシュウルフハウンドのこの大きな体型は、ボルゾイ、グレートデン、スコットランドディアハウンド、マスティフなどの血統を加えて育種されたためと考えられています。どのハウンド種よりも長い首、大型動物をハンティングするための強い顎と丈夫で太い腿がアイリッシュウルフハウンドの特徴です。

毛色、被毛、抜け毛

粗く短いラフコートが特徴のアイリッシュウルフハウンドの毛色は、ブラック、クリーム、グレー、レッド、ホワイト、フォーンなどの各色に加え、それぞれのブリンドルなど多岐にわたります。被毛は、柔らかいアンダーコートの上を短毛で粗く硬い毛質のラフコートが覆うダブルコートです。ダブルコートながら、換毛期に特別なブラッシングを必要としませんが、週に一度程度の定期的なブラッシングによって、ほつれやホコリを取り除くことが大切です。

寿命、かかりやすい病気

日本では超大型犬に分類されていますが、欧米では大型犬に分類されているアイリッシュウルフハウンド。寿命は比較的短く6~10歳が平均と言われています。かかりやすい病気として、拡張型心筋症、骨肉腫、遺伝性の門脈シャントがあります。また、胸の深い体型が特徴の犬種が発症しやすい胃捻転にも注意が必要です。

アイリッシュウルフハウンドの性格

狩猟犬として番犬として古代では活躍し、タフで屈強なイメージがあるアイリッシュウルフハウンドですが、個性豊かなことでも知られている犬種です。ここでは、アイリッシュウルフハウンドの性格についてご紹介します。

温和でおっとりした性格

アイリッシュウルフハウンドは、オオカミ、シカといった大型動物を相手に優れたハンティング能力を持つ反面、優しい気質で飼い主に対して深い愛情を示す犬種です。静かで温和な性格が特徴で、家族との強い絆を大切にします。常に家族と一緒に行動したい寂しがり屋な一面もあることから、長時間のお留守番や退屈した場合に破壊活動をしてしまう可能性があります。

狩りのときは血気盛ん?

もともとは大型動物をのハンティングや番犬としての使役を担っていたアイリッシュウルフハウンドは、狩猟犬としての本能を持っています。「家では子羊、ハンティングではライオン」と称されるように、フレンドリーで優しい性格ですが、小動物など狩りの対象となる動物を見つけるとハンターとしての本能が目覚める場合があるので注意が必要です。また、飼い主には忠誠心が強く献身的な性質から、家族に危険が迫った場合には相手に対して攻撃的になることがあります。

アイリッシュウルフハウンドの育て方

超大型犬のハウンドドッグであるアイリッシュウルフハウンドはどのように育てればいいのでしょうか。育てることに適した環境や、適正な運動量、しつけ方法についてご紹介します。

環境

成犬になると2m近い体高にまで成長するアイリッシュウルフハウンドは、都会の集合住宅など狭い家での暮らしには向きません。アイリッシュウルフハウンドと一緒に暮らすためには、カラダをゆったり伸ばすことができる十分なスペースのある室内といつでも歩き回ることができる広さの庭が必要です。また、暑さには弱いので、湿度と気温が高い日本の夏場は、エアコンで温度管理をしてあげることが大切です。

また、番犬としての歴史を持っているアイリッシュウルフハウンドですが、現代のアイリッシュウルフハウンドは温厚でフレンドリー、警戒心があまりないため、番犬として飼うには適していません。また、猟犬としての気質が本能として残っているので、小動物と一緒に生活することはおすすめできません。小さな子供がいる家庭では、アイリッシュウルフハウンドの大きさゆえに常に注意を払うことが必要です。

運動

ハウンドドッグとして優秀な能力を持つアイリッシュウルフハウンドは、最低でも1日に2時間の運動を必要とする犬種です。穏やかでおとなしい性質が現代のアイリッシュウルフハウンドの特徴ですが、ハンティングドッグとしての本能を捨てたわけではありません。一度走り始めると、どこまでも走って行ってしまうため、リードでのお散歩は必須です。またハウンドドッグとしての要求を満たすためにドッグランなど周囲が囲われている場所での定期的な運動や、水泳、頭を使うスポーツなどを行ってストレスを溜めないように気をつけてあげてください。

しつけ

ハウンドドッグは、指示を待つレトリバーなどの猟犬とは違い、自分で考えて行動する自立心が強い犬種です。そのため、子犬の頃から積極的に社会化やしつけを行う必要があります。アイリッシュウルフハウンドの子犬は、精神的に成熟するまでに18ヶ月以上かかると言われていますが、カラダはとても大きくなります。まずは子犬の頃にら、飼い主がリーダーであることを理解させ、忍耐強く基本的なコマンドを教えることから始めましょう。

ケア

前述のようにアイリッシュウルフハウンドは、短毛で抜け毛が多い犬種ではありませんが、ダブルコートのため定期的なブラッシングやシャンプーが必要です。特に、春と秋の換毛期にはアンダーコートが抜け落ちるので、丁寧にブラッシングをして毛玉ができないようにしてあげてください。

アイリッシュウルフハウンドと過ごす幸せな時間

日本での登録頭数は20頭と希少種とも言えるアイリッシュウルフハウンドですが、原産国のアイルランドをはじめイギリス、スコットランドでは熱烈なファンによっていくつものクラブが作られています。「気は優しくて力持ち」という言葉がぴったりのアイリッシュウルフハウンドは、欧米では家庭犬として人気が高いことも頷けます。しかし、アイリッシュウルフハウンドと暮らすには、ハウンドドッグとしての気質や運動能力を十分に理解した上であること、超大型犬が窮屈にならない十分な広さのある生活環境であることなど、さまざまな注意点もあります。もし、アイリッシュウルフハウンドと暮らすことを考えているのでしたら、今一度、トレーニングに関する知識や生活環境を見つめ直してみてくださいね。

知りたい情報を検索!