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2019.05.25

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犬と過ごす幸せな時間

狆(ちん)ってどんな犬?飼い主が知っておきたい基本情報

狆(ちん)は日本が原産の小型犬で、美しいストレートコートと愛くるしい表情が多くの人を魅了する犬種です。古くは、殿様や貴族、王族、大統領から可愛がられた犬で、1000年以上の歴史を持つ愛玩犬でもあるのです。ここでは、狆について詳しくご紹介します。

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Author :docdog編集部

最初に知っておきたい狆のこと

「狆」という漢字やペキニーズにも似ていることから中国原産の犬であると思われることも多いのですが、実は日本が原産の小型愛玩犬です。海外ではJpanese Chinと呼ばれ、特にイギリスで人気があります。狆という呼び名は、「ちいさいいぬ」という言葉が省略されたことが由来とされていますが詳しいことは不明です。犬種名でもある狆という文字は、けものへんに中と書く和製漢字で、猫と同じようなサイズとよく似た行動をとることから犬と猫の中間という意味を持たせていると言われています。

狆の歴史

日本書紀にも登場する古い歴史を持つ狆ですが、そのルーツは実はよく分かっていません。中国から朝鮮経由で日本に渡ってきたチベットのチベタン・スパニエル系統の小型犬がルーツではないかと言われています。祖先犬に関しては不明な点が多い狆ですが、日本に入ってきてからは愛玩犬として改良と繁殖が繰り返された日本最古の改良犬です。 江戸時代には、徳川綱吉公によって愛玩犬として飼育され、その当時は多くのブリーダーが存在したそうです。犬好きの綱吉に江戸城で飼育されていた狆は、贅沢三昧の生活だったとか。このことから「座敷犬」という言葉が生まれ、狆はその座敷犬の代名詞でもあるのです。

その後、黒船で来日したペリーによってアメリカに持ち帰られ、当時のアメリカ大統領であったフランクリン大統領やペリーの娘など上流階級の愛犬として飼育されていました。また、フランクリン大統領からイギリスのビクトリア女王に献上されたという記録が残っていることから、イギリスにもこの時代に上陸したと考えられています。現在の狆は、このビクトリア女王に献上された犬が、繁殖によって増やされたものが土台となっているのです。

イギリス人やフランス人によって改良された狆は、当初ジャパニーズ・スパニエルと呼ばれていましたが、スパニエルの血統ではないことから、現在ではジャパニーズ・チンに改名されています。第二次世界大戦などにより狆の固有種が激減してしまった現在日本では、このジャパニーズ・チンが逆輸入されたものが飼育されています。

狆の特徴

日本のみならず海外でも上流階級に愛された狆。クリクリした大きな目、フサフサの豊かな被毛と気品あるその風貌が、著名人を筆頭に庶民にも愛された理由の一つです。また、高いところに登り見下ろすことが好きという猫のような性質や人が大好きで寂しがり屋という面も多くの人々を虜にする魅力と言えます。

体型、体質

絹のようにしなやかでツヤのある被毛に覆われた狆は、鼻ぺちゃの顔、小さな垂れ耳、フサフサした羽のような尻尾とスクエアなボディ、短い足が特徴です。体高は20~28cm、体重は2~6kgが標準の体型です。

毛色、被毛、抜け毛

柔らかく長いストレートな被毛が特徴の狆は、白のベースカラーにボディと目から耳全体にかけて左右相対の黒または赤の班が入っていることが好ましいとされています。また、白ベースに黒と茶の3色も認められています。美しいロングコートの狆ですが、シングルコートであるため抜け毛が少なく、あまり手間がかかりません。美しさをキープするために、週に1度のブラッシングと月に1回程度のシャンプーが必要です。

寿命、かかりやすい病気

小型犬の狆は、比較的健康的な犬種です。かかりやすい病気として、小型犬に多い肘・膝の脱臼、股関節形成不全のほか、甲状腺機能低下症、進行性網膜萎縮症、白内障、てんかん、心臓病などがあげられます。多くは遺伝疾患であるため、子犬を迎える時にチェックすることができます。寿命は10~14年程度です。

狆の性格

高いところが好き、高いところに登る能力、顔を洗うような仕草をするなど猫っぽい面がある狆ですが、飼い主に対して愛情が深く、コンパニオンドッグとしての資質を全て兼ね備えています。ここでは、狆の性格について詳しくご紹介します。

大人しくて優しい性格

狆は、おとなしく、愛情深い、飼い主と一緒にいることが大好きな犬種です。家族の誰かの膝の上で寝ることが一番幸せという甘ったれな面も狆の特徴です。また、繊細なところがあり、飼い主にかまってもらえない、お留守番が長いなど、飼い主に無視されたと感じる場合は、分離不安となってしまう傾向があるので注意が必要です。

賢くて協調性もある

殿様、王室、上流階級の犬として大切に育てられてきた狆は、室内で飼える愛玩犬として改良を重ねられてきました。狆の特徴であるおとなしく、人を癒し、楽しませることで喜びを感じる性質は改良を重ねてきた結果と言えるでしょう。また狆の魅力は、容姿の可愛さや人好きだけではなく賢さにもあります。人の言うことをよく理解し、気持ちをくみとる賢さや誰とでも仲良くできる社交性や協調性も世界中で狆が愛されている理由の一つと言えます。

狆の育て方

狆は、日本原産の犬として初めてアメリカ、イギリスなどのケンネルクラブに登録された犬種です。鼻ぺちゃが特徴の短吻種で、優雅な容姿から世界中にファンがいます。人懐っこく、明るい性格が特徴ですが、育て方にはポイントがあります。ここでは、狆の育て方について詳しくご紹介します。

環境

その昔、座敷犬として江戸城や遊郭で飼育されてきた狆は、人と一緒に室内で生活することを前提として生まれた犬種です。室内での生活環境への適応能力が高く、あまり広くない集合住宅でも飼育は可能ですが、室温には注意が必要です。体温調節ができない短吻種なので湿度や気温の高い日本の暑さが苦手です。一緒に暮らす室内は、エアコンで温度調節をしてあげましょう。また膝・肘関節を痛めることが多いため、フローリングの床ではなく絨毯やラグなどクッション性のある床材を敷いてあげることがポイントです。飼い主と一緒に行動することを重視する犬種であるため、お留守番が多い環境には不向きです。

運動

狆はどちらかというと、飼い主と一緒に自然の中で走り回ることより飼い主の膝の上で寝ることや室内で飼い主と遊ぶことの方が好きな犬種です。室内では活発に遊びまわりますが、たくさんの運動量が必要な犬種ではありません。散歩が嫌いなわけではありませんが、1日2回30分程度の散歩で十分です。また、鼻ぺちゃであることから熱中症にかかりやすいこともあり夏場の長時間の散歩は注意が必要です。

しつけ

狆は一度飼ったら、他の犬種では満足できないほどの魅力を持つ犬種だと言われています。飼い主に対して深い愛情を持つことがその理由ですが、絶えず飼い主の行動や言葉を敏感に感じ取る繊細な部分もあるため、飼い方には注意が必要です。賢く飼い主の言葉によく耳を傾けることから物覚えが良いのですが、プライドが高く、自分自身が面白くないと感じることには興味を示さない傾向があります。しつけをするときには、狆が興味を持つように工夫したり、飽きないように短時間で効率よくすることがおすすめです。

ケア

絹のようにしなやかで光り輝く被毛が狆の魅力ですが、シングルコートでハリのある被毛のためお手入れは簡単です。週に1度のブラッシングと月に1回程度のシャンプーをしてあげることで、美しさをキープできます。また、カットなどのトリミングも必要ありません。室内にいることが多い狆は、定期的に爪の手入れをしてあげましょう。

狆と過ごす幸せな時間

猫のような一面と犬らしい一面をあわせ持つ狆は、一度飼うとその魅力に虜になる人が多い犬種です。江戸時代から、抱き犬として可愛がられ、室内で飼うために誕生した犬種です。狆は飼い主の笑顔が大好きで、深いつながりを求める犬種です。狆を育てるときは、深い愛情を持ち常に笑顔で接してあげることを心がけましょう。

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