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2019.04.25

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犬と過ごす幸せな時間

イタリアングレーハウンドは温和な性格?特徴や性格・歴史までを徹底追及

イタリアングレーハウンドは最も小さなサイトハウンドであり、愛玩犬でもあるという不思議な犬種です。優れた視覚と長い肢から生み出される脚力を持つイタリアングレーハウンドについて詳しくご紹介していきます。

#Lifestyle

Author :docdog編集部

最初に知っておきたいイタリアングレーハウンドのこと

イタリアングレーハウンドは、サイトハウンドの原型犬種であるグレーハウンドを祖としていると考えられており、原産国イタリアでは「イタリアの小さなグレーハウンド」を意味する「piccolo levriero italiano(ピッコロ・レブリエーロ・イタリアーノ)」の名がついています。
日本では『イタグレ』、英語圏では『IG』や『Iggy(イギ―)』との愛称で親しまれている犬種です。

イタリアングレーハウンドの歴史

イタリアングレーハウンドがアメリカやイギリスのケンネルクラブに品種として登録されたのは1800年代後半ですが、実際には有史以前から人と暮らしていた犬種であると考えられています。

古代エジプト期の墓の壁にはイタリアングレーハウンドの祖先と思われる小型のグレーハウンドの絵や彫刻が残されており、紀元前750年ごろの遺跡からはイタリアングレーハウンドによく似た骨格を持つミイラが見つかっています。

また、約2000年前、強大なローマ帝国が地中海を支配していた頃の南部ヨーロッパやトルコとギリシャ周辺の遺跡からイタリアングレーハウンドにとてもよく似た犬の装飾芸術作品が幾つも発見されており、その当時の上流階級の人々の間で飼育されてきたことがうかがえます。

このように、小型のグレーハウンドを飼育することはローマ帝国時代から貴族や富裕層といった上流階級の間でステータス・シンボルとなり、ついにはルネッサンス期のイタリアでイタリアングレーハウンドとしての品種が生み出されました。その証しとして、ルネッサンス期の絵画には数多くのイタリアングレーハウンドを見ることができます。特に上流階級の人々の肖像画では傍らにイタリアングレーハウンドが描かれているものが多くあります。イタリアングレーハウンドはルネッサンス期の優雅さや調和を体現する存在だったのかもしれません。

以降、ヨーロッパ各国の上流階級に愛玩犬として人気を博すようになったイタリアングレーハウンドは、イングランド王ジェームス1世やデンマーク王妃アン、ロシア女帝エカチェリーナ2世といった歴史上に残る王族たちにも愛されるようになりました。また、その魅力はヨーロッパだけにとどまらず、世界各地に伝わっていきました。アフリカの王族が牛200頭と引き換えに1頭のイタリアングレーハウンドを求めた話さえ残されています。

世界で愛されたイタリアングレーハウンドですが、2度にわたる世界大戦によりヨーロッパでは絶滅寸前にまで追い込まれたことがあります。幸いにして、戦禍を逃れたアメリカのブリーダーの方々が平和を迎えたヨーロッパでイタリアングレーハウンドの再繁殖を手助けしたことにより、イタリアングレーハウンドは絶滅を免れ、現在に息づいています。

イタリアングレーハウンドの特徴

長く人々に愛され続けてきたイタリアングレーハウンドは、すらりとした長い四肢に細身で優美な体型と手触りの良い被毛を有しているのが特徴的です。
また、室内飼育に適した小型犬種でありながら、サイトハウンドとしての優れた筋力と持久力を持ち、とても活動的な犬種でもあります。

体型、体質

イタリアングレーハウンドは細いマズルに小さな頭部を持ち、丸みを帯びた大きな目と先端が小さく折りたたまれた耳は優美さの象徴でもあります。

その体型は、細身のスクエア(立位を横から見た時に頭頸部と尾を除いた部分が正方形に近い形であること)です。四肢は前からみると真っ直ぐに伸び、前肢と後肢がほぼ一直線になっています。全体を横から見ると、肘に届くほどの深い胸は腹部に向かうにつれて弧を描くようにくびれ、引き締まったウエストラインが優雅さを醸し出しています。

ジャパンケンネルクラブ(JKC)での犬種スタンダートは、体高32~38㎝、体重は最高でも5Kgであり、体長は体高と同じかやや短めくらいが理想的です。 欧米でのスタンダードはもう少しサイズや体重が大きい傾向にあります。

また、イタリアングレーハウンドは非常に寒がりな犬種です。脂肪が少なく、短い被毛を持つがゆえ、寒さにとても弱く夏場は冷房を控えめに、冬場はしっかりと暖房をつけ、外出時にはコートなど防寒着を着せてあげる必要があります。

毛色、被毛

イタリアングレーハウンドの毛色には基本色と呼ばれるものがありますが、そのバラエティはとても豊かで、様々な色調と色の組み合わせが認められています。例外はブリンドル(虎毛とも呼ばれる地色に他の色が万遍なく混ざったもの)とブラック&タン(黒色に黄~茶褐色の組み合わせ)の模様です。

基本色には、「ブラック(黒)」、「レッド(赤みがかった茶褐色や褐色)」、「ブルー(青みがかった灰色)」、「フォーン(小鹿のような明るい茶色)」、「シール(赤みがかった黒色または茶褐色を帯びた黒色)」があります。このほか、「グレー」や「クリーム」など種々の色があり、これらの色を基調として白の模様が入っている時には「基調の色&ホワイト」と称されます。

被毛の長さは1㎝ほどと短く密生しており、その手触りはシルクやサテンを思わせるほどなめらかです。

寿命、かかりやすい病気

イタリアングレーハウンドの平均的な寿命は12~15歳です。

イタリアングレーハウンドがかかりやすい病気は若齢からの歯周病です。マズルが細く小さいため、乳歯遺残も起こしやすく、定期的な歯のケアと動物病院での検診が必要です。

また、かかりやすい病気ではありませんが、イタリアングレーハウンドと暮らす上で気をつけてあげたい怪我や病気が幾つかあります。

①骨折・脱臼
四肢が長く細身のイタリアングレーハウンドは子犬の頃からとても活動的で、高いところから飛び降りたり、勢いよく走ったりジャンプしたりしがちです。うまく着地できればいいのですが、そうでない場合には着地の時に骨折や脱臼が起こってしまいます。
イタリアングレーハウンドは肢の長さの割に骨が細く骨折すると治るまでに相当の時間がかかります。日頃から床が滑りにくくないか、敷いているマットがずれやすくなっていないか、といった点にも気をつけてあげましょう。

②眼の病気
遺伝性の眼の病気であると考えられているものに、進行性網膜萎縮症(Progressive retinal atrophy:PRA)と6歳以前に発症する若年性白内障があります。また、遺伝の関与はわかっていませんが、若齢での緑内障や視神経の萎縮などがイタリアングレーハウンドで報告されています。
白内障や緑内障は中年齢~高年齢でも起こり得ます。眼の様子がどこかおかしい、暗いところで物にぶつかるようになった、という様子があれば早めに動物病院で診てもらうようにしましょう。

③脳の病気
体の一部分や全身が震えたり、突っ張ったりする発作を起こす特発性てんかんという病気があります。これは内臓やホルモン系に異常がなく、脳を検査しても炎症や腫瘍といった特定の原因がみあたらないもので、一般的に1~5歳前後での発症が多いです。症状の程度や頻度によってはお薬でのコントロールが必要になってくる場合があります。

④皮膚の病気
幾つかの「脱毛症」があります。
淡色被毛脱毛症(Color dilution alopecia:CDA)と呼ばれるものがあり、これは遺伝が関与しています。フォーンやブルーといった希釈色と呼ばれる淡い毛色を持つ犬種でみられる進行性の脱毛症で、淡い毛色の部位の毛が抜け、そこに細菌性の皮膚炎が生じやすくなります。多くは1歳未満で発症しますが、2~3歳齢前後で発症することもあります。

その他、体の複数の部位で左右対称性に脱毛がみられるパターン脱毛症と耳介部のみに脱毛がみられる耳介脱毛症があります。これらの脱毛症では痒みや炎症がなく、ただただ毛が抜け、次に生える毛が次第に細くなっていきます。脱毛した部位に色素が沈着し黒ずんでくることがあります。イタリアングレーハウンドの場合は生後1歳齢未満で発症します。

脱毛症の中には次にご紹介するホルモンの病気などが隠れている場合もあるため、原因を調べてもらうことが大切です。

⑤甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は、体の新陳代謝を調節する働きのある甲状腺ホルモンが不足する病気です。脱毛や皮膚の黒ずみ、フケの増加といった皮膚症状のほか、「食事の量は変えていないのに体重が増えた」、「なんとなくむくんできた」、「最近動きが鈍くなってきた」といった『歳のせいかな?』と思えるような症状がみられます。甲状腺ホルモンは心臓の動きを調節する作用もあるため、これが不足すると心拍数が減少して除脈を引き起こしてしまいます。 この病気はあらゆる犬種がかかる可能性のある病気ですので、イタリアングレーハウンドも注意が必要です。思い当たる症状が出てきた場合は動物病院で検査を受けてみましょう。

イタリアングレーハウンドの性格

イタリアングレーハウンドは賢く、忠実で、家族にはとても愛情深い犬種です。もし、一緒に暮らすことができれば、その生涯にわたって家族に沢山の幸せと楽しさを運んできてくれることでしょう。

温和で穏やかな性格

基本的に家族に対しては温和で穏やかな性格をみせる愛情深いイタリアングレーハウンドは、他の動物や子供に対しても優しく接してくれるので、子供がいる家庭でも安心して一緒に暮らすことができます。一方で、愛情の深さは寂しがりで甘えん坊であることの裏返しでもあります。家族と一緒に居ること、一緒に遊ぶことが大好きなので、留守番の時間が長い家庭には向かない犬種です。

内気で神経質な一面も

家族以外の見知らぬ人や動物に対しては警戒心が強い犬種です。知らない人や犬に出会った時には後退りしたり、逃げたりといった内気で神経質な一面を見せることがあります。
家族以外には馴染むのに時間がかかる傾向があるので、無理強いしたりせず長い目で見守ってあげましょう。 また、子犬の頃から様々な人や動物達と交流をとらせることで社会性を養ってあげるとよいでしょう。同じ体格の子犬たちと過ごせるパピークラスに通うのがお勧めです。

イタリアングレーハウンドの育て方

愛玩犬でありながらもサイトハンド犬種であるイタリアングレーハウンドは、都市部のマンションでも郊外の一軒家でも飼育が可能です。ただ、寒さに弱い体質なので、室内飼育は絶対条件です。

環境

とにかく寒がりなイタリアングレーハウンドのために、冬場は暖房を高めの温度に設定し、クレート内には毛布や潜りこめるタイプのベッドを用意します。逆に夏場の冷房は控えめにし、四肢を伸ばせしてくつろげるような温度に調節します。
湿度が高すぎても低すぎても体には負担となるので、室内の湿度は50%前後を維持するようにしましょう。

運動

活動的なイタリアングレーハウンドには定期的な運動が必要です。少なくとも日に2回、1回30分~1時間程度の散歩をさせてあげましょう。散歩コースに公園があれば、その中で一緒に走ってあげるのもお勧めです。顔が小さな犬種なので、首輪が時にすっぽ抜けてしまうことがあります。サイズときっちりと合わせるか、ハーネスタイプのものにするかで対処しましょう。

しつけ

イタリアングレーハウンドだけでなく、犬全般に言えることですが、首尾一貫したしつけを行うこと、タイミングよく褒めること、叱ることが大切です。ただし、繊細な気質を持つため、厳しく叱ったり感情的に怒ったりすると萎縮してしまいがちです。褒めて育てることを中心に、押さえるべきところはビシッと叱るというようしつけていきましょう。

ケア

イタリアングレーハウンドは体臭も少なく、短毛のため被毛のお手入れは簡単な犬種です。 毎日のケアとしては、散歩の後に蒸しタオルなどで体を拭いてあげるだけで十分です。短毛なので、ブラッシングはラバーブラシや獣毛ブラシなど刺激の少ないブラシを用いて週に1回程度行ってください。春と秋の換毛期には、抜け毛が増えるため、ブラッシングの回数を多くするだけでなく、シャンプーをしてあげるのがおすすめです。

イタリアングレーハウンドと過ごす幸せな時間

イタリアングレーハウンドは、サイトハウンド種特有のしなやかな体型と俊敏さを持ち、都市部でも飼育しやすい犬種です。室内飼育が必須で、寒い季節には防寒具も必要になりますが、これは一緒にファッションを楽しめるという利点でもあります。
家族には忠実で愛情深く、賢くて色々なトレーニングをどんどん覚えてくれる犬種ですので、活動的な犬と暮らしたい方はこの犬種を迎えることを考慮してみてください。きっと幸せな時間をともに過ごせるはずです。

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