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犬種図鑑

2019.04.12

犬と過ごす幸せな時間

ウィペットってどんな犬種?性格・特徴・しつけ・育て方まとめ|犬種図鑑

イタリアングレーハウンドにも少し似ている印象のあるウィペットは、スリムで優美な外見と高い運動能力を兼ね備えた犬です。環境への適応力も高く、理想的なコンパニオン犬と言われています。今回は、そんなウィペットの歴史の振り返りから、特徴・性格・しつけ・育て方のコツなどをご紹介します。

#ウィペット

Author :新井 絵美子/動物ライター

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ウィペットの歴史

ウィペット

ウィペットが誕生したきっかけなどの歴史を知っておくと、ウィペットが持つ性質をより深く理解するのに役立ちます。また、身体的な特徴を把握しておくことで、病気を予防することができます。そこで、まずはウィペットの歴史を見ていきましょう。

ウィペットの祖先はグレーハウンド

ウィペットは、イギリスで原産された犬です。祖先犬はグレーハウンドで、19世紀にイギリスで犬のレースでの活躍を期待されて誕生しました。

富裕層から庶民へと広がる

当時イギリスでは富裕層の間で、複数の犬を放して囲いの中にいる牛を倒す見世物や闘犬、大型犬のドッグレースなどの娯楽が流行していました。これらはのちに、庶民にも広がっていきます。しかし、労働者階級の庶民には、費用がかかる大型犬を使って同じようなことはできません。そこで、囲いの中に大型犬よりも少し小さめの犬を放して、ウサギを追わせるレースを開催して楽しむようになりました。

レースには足が早く、ウサギの追跡に優れた犬種が必要だとされ、グレーハウンドやイタリアン・グレーハウンド、ホワイトテリアなどのテリア種を交配し生み出されたのがウィペットの始まりです。

このような経緯でウィペットは誕生したことから、ドッグショーでも活躍できるほどの優れた運動能力を持っていますが、現在は主にコンパニオン犬として親しまれています。

ウィペットの外見的特徴・見た目・大きさ

ウィペット

ここでは、ウィペットの体型や被毛・寿命など身体的な特徴についてご紹介します。

ウィペットの体重・体型・体質

ウィペットの身体の大きさは、体高44~51cm、体重9~13kg程度です。頭が小さくマズルは長めで、シュッとした凛々しい顔立ちをしています。また、スラリとした長い足と、筋肉が引き締まったスリムな体型で、とても優美な外見です。空気抵抗の少ない流線型のボディラインをしているので、俊足な犬としても知られています。

ウィペットの毛色・被毛タイプ・抜け毛

ウィペットの毛色は、主に以下のバリエーションがあります。

・ホワイト
・グレー
・ブリンドル(メインの毛色に差し毛が混ざった色)
・明るめのブラウン

これらはほんの一部で、さまざまな毛色が認められています。また、2色の毛色の組み合わせにおいても、実に多くの種類があります。毛質は硬いですが、滑らかでツヤツヤとした被毛です。毛の長さはとても短く、抜け毛は少ないほうです。

ウィペットとイタリアングレーハウンドとの違い

ウィペットもイタリアングレーハウンド(イタグレ)も身体の大きさは同程度で、小型犬寄りの中型犬に属します。個体差があるため、一概には言い切れませんが、少しだけイタグレよりもウィペットの方が大きめで筋肉質な身体つきをしている印象を与えます。

また、顔つきはイタグレの方がすらっとした面長で、ウィペットは顔の中央部分にちょっぴりくぼみがあります。

ウィペットの寿命・かかりやすい病気

個体差がありますが、ウィペットの平均的な寿命は12~15年程度と言われています。

保温と保湿の機能を果たすアンダーコートが生えていないことから、寒さに弱い犬種です。そのため、体が冷えると風邪を引きやすいので注意が必要です。

冬場の散歩時は、服を着せるなどの寒さ対策をして風邪を予防しましょう。犬用のウェアも人間のものと同様、風邪を通さないウィンドブレーカーやダウンなど、さまざまな防寒ウェアが展開されています。それらを上手に活用して、免疫機能を低下させないよう配慮することが大切です。

また、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患も注意しておきたい病気です。皮膚の病気はカビや花粉、ノミ・ダニや細菌、食べ物や何らかの原因による免疫力の低下など、さまざまな要因が複雑に絡んで発症し、原因を特定できないことも少なくありません。よって、日頃の食事や運動などの健康管理、部屋を清潔に保つなどして予防しましょう。

ウィペットの性格

ウィペット

ウィペットは、レース用の犬として誕生したとは思えないくらい、穏やかな性格をしています。具体的に、どのような性格的特徴があるのか見ていきましょう。

優しくて愛情豊か

飼い主や家族に従順で、愛情深い性格の持ち主です。また、子供にも優しく接することができるので、仲良くなれます。飼い主や家族のそばにいることを好み、とても温厚です。

バランス型でムラのない性格

愛情豊かで優しいだけでなく、順応力や頭のよさも兼ね備えているので、バランスのとれた性格といえるでしょう。また、神経質になりすぎたり、自己主張が強すぎたりなどがあまりなく、基本的に穏やかでムラのない性格です。そのため、集合住宅でも飼いやすいでしょう。

ウィペットの基本的な育て方

ウィペットは中型犬に属しますが、同じ中型犬でも犬種によって適した育て方は全く異なります。健康を維持し長生きをしてもらうために、ウィペットの育て方について知識を身につけておきましょう。

環境

暑さには強いですが、先述の通り寒さには弱いので、特に冬場は室内の温度に配慮する必要があります。室温を20~25度程度に保ち、暖かくしてあげましょう。

また、やけどが起きないように考えて作られている、犬用(ペット用)のホットカーペットなどを活用するのもよいでしょう。冷たい空気は部屋の下に溜まるので、床に近い場所で過ごす犬も暖かく過ごせます。

運動

普段は穏やかに過ごすウィペットですが、エネルギッシュな気質も持っているため、運動量が必要です。毎日朝と夕方、30分ずつ散歩の時間を設けてください。

また、走るのが得意なので散歩のほかに、リードをつけないで遊ばせる日も取り入れるとよいでしょう。ドッグランでのびのびと走らせるなどの機会を設け、たっぷりと運動をさせてあげることも大切です。

運動不足になるとストレスが溜まり、問題行動や病気を招く原因になります。運動能力が高いウィペットの性質を考慮し、運動をする機会を積極的に作ってあげましょう。

しつけ

ウサギを追いかける視覚狩猟犬として誕生したウィペットは、その気質上、小動物や小型犬など動くものを見ると、追いかけたくなる本能が働くことがあります。追跡衝動に駆られて追い回し、相手の犬を怪我させるといったことがないよう、「待て」や「おすわり」などのしつけは、しっかりと行ってください。

また、飼い主や家族にはよく懐くものの、知らない人とは仲よくなれないこともあります。そのため、子犬の頃から飼い主や家族以外の人になるべく接するようにし、社交性を身につけさせましょう。

子犬期は知らない人やものに対して、まだ警戒心をあまり持っていない時期ですが、成犬になるにつれ警戒心は強くなっていきます。よって、早い段階から慣れさせると、知らない相手に対しても友好的に接することができるようになります。

ケア

体臭が少ないので、固く絞った濡れタオルで体を拭いてあげれば清潔に保てます。抜け毛も少なく、週に1回ブラッシングをするぐらいで大丈夫です。ブラシは獣毛ブラシなどのソフトなものが向いています。スリッカーブラシなど、抜け毛を取るためのブラシは使わないよう注意してください。皮膚を傷めてしまいます。

ブラッシングには、血行を促進するマッサージの役割もあります。よって、抜け毛があまりなくても、時々ブラッシングはするようにしましょう。

ウィペットと過ごす幸せな時間

飼い主や家族に忠実で愛情深いウィペットは、よきパートナーとして仲よく暮らしていける犬種です。優しくムラの少ない性格ですが、ときに追いかけたくなる本能が働くことがあるため、「待て」などを覚えさせて、追跡衝動を抑えられるようにしておくことが重要です。ケアをしっかりと行い病気や怪我を予防して、1日でも長くウィペットと一緒に楽しい時間を過ごしてください。

◎ライタープロフィール
新井 絵美子 動物ライター

新井 絵美子/動物ライター

2017年よりフリーランスライターとして、犬や動物関連の記事を中心に執筆活動をおこなう。
過去に、マルチーズと一緒に暮らしていた経験をもとに、犬との生活の魅力や育て方のコツなどを、わかりやすくお伝えします。

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