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2018.07.26

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そろそろシニア!?老犬の夏の攻略法<グッズ編>

老犬が夏を過ごすための暑さ対策グッズ

前回、何歳から老犬なのか、老化のチェックポイント、夏の生活のアドバイスなどを紹介したが、とにかく夏場の老犬の健康管理となると、熱中症や夏バテ対策の話は避けて通れない。シニアになりかかりの犬は、犬も飼い主も自覚が薄いので、よけい事件が起きやすいように思う。便利なアイデアグッズを利用し、高温多湿な日本の夏を、少しでも過ごしやすくなるようにしてあげたい。

#Activity / #Lifestyle

Author :写真・文=白石かえ

【自宅で】
クールマット、硬いor柔らかいヒンヤリ、お好みはどちら?

 体力を温存するために、良質な睡眠をとるのは、どの動物のためにも必要なことだが、とくにシニアになってきた犬には、すやすや安眠できる環境を用意してあげたい。季節を問わず快適に安心して休める寝床は大切だが、冬の寒さより夏の暑さの方が犬は苦手なので、夏場はよけいに気遣ってあげよう。

 昔の日本家屋は、玄関のたたきが冷たい石の床だったり、風呂場がタイル敷きだったりしたので、夏になると、室内飼育の犬や猫は、ヒンヤリとした玄関や風呂場で寝転がっているのをよく見かけた。昔の家屋は北側に風呂場があることも多くて、方角的に涼しかったり、玄関は風がよく抜けたりする造りだったということもあろう。

 スムースヘアの犬は硬い床材だと、肘にタコを作ってしまうことが多いので、どうやら本人(本犬)も居心地が悪いのか、硬いところを嫌がる犬もいるが、暑がりさんの犬や長毛種は、硬い冷たい床を好むタイプもいる。そういうコには、ペット用として大理石の石板やアルミ板が市販されているので試してみるとよいだろう。屋外飼育のコにも、日陰に石の板を置いてあげると喜んで使ってくれるかもしれない(ただし、日なたに置かないように。石焼きビビンバの器みたいに熱くなるよ!)。

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アルミ板が大好きな福ちゃん。2枚持っていて、温まると順番こに移動しているそう

 けれども、断固として「硬い床は好きじゃない」と、せっかく買ってあげても全然使ってくれないでお蔵入りになっているケースもけっこう聞く。なので、買う前にできれば友人宅で試すとか、数日間お借りして様子を見ることができたらベスト。本当に使ってくれるかどうか、愛犬の好みを把握してから購入した方がよいと思う。

●イタリアの大理石
「ひんやり気持ちいいペットマット(クールペットベッド)!ビアンコカララ 表面磨き仕上げ」


 ハンモック型のベッドを好む犬もいる。床に接していないから熱が籠もらず、裏面がメッシュなので通気性がいい。ついでに、軽いのでひょいと持ち上げて、掃除機をかけやすいのもいい。夏は、ノミ・ダニが発生しやすい時期なので、これはポイントが高い(同様に、上記の大理石の板やアルミ板もノミ・ダニ対策にはよい)。サンシェードなどを作っているメーカーとして有名なオーストラリアのcoolaroo(クーラールー)のドッグベッドは、本国だけでなくアメリカでも人気が高い。動物愛護団体や盲導犬育成団体でも使われているくらいなので、機能性と耐久性は間違いないだろう。

●ハンモック型ベッド①
「Coolaroo Elevatedペットベッドwithニット生地」


 もうひとつハンモック型として、包み込まれる安心感があるスノーピークのドッグコットも、高床式で通気性がよい。新潟県三条市に本社がある日本のアウトドアメーカーの中でもトップレベルのブランド力と品質でファンが多いスノーピークは、犬グッズも隠れた人気ギア。アウトドアだけでなく、室内で使っても十分オシャレだ。ただし体重15kgまでの犬用。大型犬用がないのが残念である(ぜひ耐荷重35kgくらいのコットも、製品化を希望!)。

●ハンモック型ベッド②
「スノーピーク(snow peak) ドッグコット」


 ちなみに、もっとフカフカの柔らかいのがお好みの犬には、「ニトリのNクール寝具」が狙い目。いかにも暑がりさんの犬種であるチャウチャウ・ファンシャーの友人から教えてもらった情報だ。友人は、ピローパッド2枚をひとつにつなげて愛犬に与えたという。小型犬ならピローパッド1枚でちょうどいいかも。大型犬の我が家だと、肌ふとんやタオルケットを折り畳んで使えば、洗濯しても乾きやすくてよいかなと思っている。普段使っている犬ベッドにカバーのように敷いてあげるとヒンヤリするはず。(あ、今調べると、犬・猫用のNクールシリーズのベッドも市販されていた。でもちょくちょく洗濯したい家庭では、平面タイプの方が乾きやすくてよいかも。老犬になると、ちょっとオシッコがこぼれたりすることも日常茶飯事になるから、洗濯でき、かつ、すぐ乾くというのは、衛生的に使う上で意外と重要だ)。

【お散歩で】
とにもかくにも熱中症対策を!

 まだうちの犬はシニアじゃないもーん、と認めたくない飼い主さんも多いと思うが、でも、やはりこの年まで大事に育ててきた愛犬を、ほんの少しの気の緩みから苦しい目に遭わせてしまうのは避けねばならない。かといって神経質になりすぎて、夏場は一切散歩に行かないというのは「5つの自由」に反する。よって、飼い主は正しい危機管理能力と、知識や情報、そして何より愛犬を観察する力を備えることが大事だ。当日の気温、湿度、愛犬の体調、表情、ハアハア度などをよく把握して、暑さ対策グッズを上手に利用しながら、安全に散歩や気分転換に連れ出してほしい。

 旅行中やお墓参りなど、やむなく暑さの残る時間に外出するなら、濡らして着せて、布地に含んだ水分が蒸発するときに発生する気化熱により体温を下げてくれる、ラフウェアのスワンプクーラークーリングベストがオススメだ。背中にかぶせて、おなかのところでベルトをプラスチック製バックルで留めるコートタイプ。着せやすいのもいい。

●機能性ウエア①
「スワンプクーラークーリングベスト/RUFFWEAR」

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 Tシャツタイプでユニークなのが、アルファアイコンのサマークーリングパーカー。ハイネックのようなスヌード付きのクーリングウェアで、首周りの部分に保冷剤を入れるためのポケットがついている。そのポケットにぴったりサイズの別売りの保冷剤と一緒に使うとヒヤヒヤ度がアップ。「遮熱効果」のある生地も使用している。それでも暑そうなときは、Tシャツをたっぷり水で濡らして気化熱利用で体温を下げよう。

●機能性ウエア②
「アルファアイコン サマークーリングパーカー」

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(メル着用のピンク色のサマークーリングパーカーは、2017年モデルです)

 そしてお出かけの際は、必ず水筒を持参。そのときに、うっかり忘れがちなのが水飲みボウルだ。いざとなったら水は自販機でも買えるけれど、ボウルがないと、水を飲ませられない。そんな忘れん坊の飼い主さん(=私)向きなのが、水筒とボウルがセットになっているオリーボトルだ。口径が大きいので氷も入れられるし、ほ乳瓶にも使われる安全性の高い素材が使われている。容量は、600mlと1000mlの2サイズある。

●給水ボトル
「オリーボトル」


 さらに、docdogとしてはスルーするわけにはいかない犬の靴真夏の舗装道路に、手で触れてみると、いかに危険な温度になっているか実感できる。これでは肉球が火傷する。本来はそんな時間に散歩に出てはいけない。しかし、老犬や病犬ほど、トイレの間隔が短かったり、失禁しやすかったり、膀胱炎を繰り返す犬が案外いるのだ。

 トイレシーツのトレーニングをすればいいという声が聞こえてきそうだが、やっぱり自分の巣は排泄物で汚したくないという本能がちゃんと働く犬もいる。トイレシーツでは膀胱が空っぽになるまで出し切らない犬もいる。やはり排泄の頻度、膀胱の衰え方などには個体差がある。そんな愛犬のために、1日3回〜6回、老化が進めば進むほど、回数多く外に連れ出してあげる、慈愛に満ちた飼い主さんがいるのも事実。それを「こんな昼間に散歩に行くなんて虐待だ」と言う人もいる。でも、本当に無知で非人道で危険な時間に連れ出しているのか、やんごとなき理由があって出ざるを得ないのか、両方のケースがあるということを知っていただけるとありがたい。ただ、理由があって夏の昼間に外に連れ出さねばならないとしても、肉球が火傷するのは避けねばならない。そんなときは犬の靴を利用した方がいい。ただし老犬は、ヘルニアや脊椎症などで歩くのすらぎこちない場合も多い。かかとをしっかりホールドし、ずれにくく、踏ん張りやすい靴がいいと思う。

●犬の靴①(中大型犬)
「Summit Trex (サミットトレックス)/RUFFWEAR」


●犬の靴②(小型犬)
「Fuka Fuka Fit Dog Boots(ふかふかフィットドッグブーツ)/WANDAWAY×docdog」


※その他、犬の靴・靴下はこちら

【ごはんで】
滋養と水分補給に効果的な食事を

 暑さで体力が落ち、食欲がなくなると、シニアだとよけいに心配。食べないと水分、ミネラルともに不足することになり、熱中症を引き起こしやすくもなる。そんなときは鶏ガラスープや昆布だしなどでとったスープを、いつものドライフードにかけて、お茶漬け風、冷や汁ごはん風にするとよく食べることがある。自分で手作りしてもいいし、時間がないとき用、急に食欲不振になったとき用などのために、市販の冷凍スープなどをストックしておくと便利だ。

●フード①
「帝塚山ハウンドカム エゾ鹿スープ 豚骨スープ」


 また出汁ジュレ、体を冷やす効果のある夏野菜、豚しゃぶ入りのごちそうを食べれば、犬も食欲増進しそう。夏バテで弱り気味なコには、たまにはこんな贅沢をさせてもいいんじゃないかな。とくに老犬は可愛い、愛しい存在だから!

●フード②
「キッチンドッグ 豚しゃぶサラダ・出汁ジュレ」


 近年ではペットにも高齢化社会が訪れていて、老犬用のグッズがこの10年ほどの間に格段に増えてきている。とても便利で、犬に親切な世の中になってきた。ただ、犬の老化は個体差が大きく、何を快適と思うかも犬によって好みが分かれるので、そのコにとって心地よいもの、必要なものを選ぶのはなかなかに大変である。愛犬のお好みをわかってあげられるのは飼い主だけだから、観察力を鍛えよう。

 また、犬の実家や親戚、同じ犬種と暮らす人(または暮らしたことのある先輩)から、今までどんな夏対策のグッズが効果的だったか、使いやすかったかなどの情報収集することも大事だ。保護犬などで犬親戚がいないとか、日本犬ミックスなどで同犬種はいない場合でも、似た個性(サイズ、毛の長さ、持病など)のある犬と暮らした人や団体さんの体験談には貴重な情報が詰まっている。情報アンテナをしっかり立てて、来たるべき愛犬のシニア期を、事故なく、無理なく、ハッピーに過ごさせてあげるように頑張ろう!

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