
「犬に耳そうじなんて必要なの?」と思う人もいるかもしれません。耳の汚れ具合には犬種差や個体差がありますが、汚れるようなら2週間に1回ぐらいはチェックし、ケアしてあげたいもの。自宅での耳そうじの仕方を、JKCトリマー教士であり、東京愛犬専門学校の講師でもある渡辺まゆみ先生に教えてもらいました!
耳そうじに使う道具はこちら。渡辺先生やdocdogのおすすめアイテムにはリンクを張ってあるので、チェックしてみて。
◎A.P.D.C. クリア イヤークリーンウォーター
限りなく水に近い成分でありながら、複合アミノ酸、超電解イオン水、天然フィトンチッドのトリプル効果で、トラブルの元となる耳ダニや原因菌を除菌する。トンガリキャップタイプもあるが、スプレータイプが使いやすくてオススメ。
犬の耳そうじというと、耳の中にイヤークリーナーを垂らして、耳の付け根を揉むようにする耳洗浄を想像する人が多いだろう。ところが、耳洗浄は耳に疾患があったり、鼓膜に穴が空いていたり、また洗浄液が耳の中に残ってしまったりすると、危険な状態になりかねない。
健康な愛犬に対して、一般の飼い主が自宅で日常的に耳そうじをする場合は、そこまでしなくていい。2週間に1回程度耳の状態をチェックして、黒っぽく汚れているようなら以下の方法で拭いてあげよう。
□ポイント:イヤークリーナーは耳の中ではなく耳介にかける
スプレータイプのイヤークリーナーを、耳の穴ではなく耳介(耳の外に張り出している部分)の先のほうにスプレーする。垂れた液が耳の中に入っていくようなイメージで。愛犬が慣れてきたら、もう少し穴のほうに向けてスプレーしてもよい。
耳の中に液が入ったら、まんべんなくいきわたるように耳をマッサージした後、耳に息を吹きかけて首をブルブル振らせ、イヤークリーナーとともに耳の中の汚れを出させる。
その後、コットンで耳介の汚れを拭き取る。
最後に、介護用口腔ケア綿棒で耳の中のひだの部分をきれいにする。あまり耳の奥のほうまで突っ込む必要はない。耳垢などを奥に押し込んでしまわないよう注意。
あまり頻繁に耳そうじしすぎると、かえって逆効果になることもある。耳が汚れやすい場合は病気などの可能性もあるので、動物病院で相談を。
また、そもそも耳そうじされるのを嫌がるようなら、まずは耳を触ってはごほうびを与え、耳のケアを嫌がらないように練習しよう。
渡辺まゆみ先生
JKCトリマー教士。東京愛犬専門学校講師。東京都江戸川区にてボランティア活動を行う、ペット共生ネットワーク「わんず・どりー夢」代表。著書に『ドッグ・グルーマーズ プロフェッショナル・ワークブック』(インターズー刊)などがある。
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