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2018.03.19

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元シェアハウス犬ベルの、7歳からの生活見直し日記 vol.11

ベル、転院する

動物病院での聴診で、心臓に雑音があると言われたベル。引っ越し以来、かかりつけの病院が見つかっていなかったので、これを機にホームドクターを探すことにしました。ここでぶち当たるのが、「本当にいい病院とは何か?」という疑問。愛犬を亡くしたばかりの友人とも話し合い、何を基準に病院を選ぶかを考えて、実際に新しい病院に行ってみました!

#Lifestyle

Author :写真・文=山賀沙耶

突然、心臓病の疑いが発覚

 それはまさに、青天の霹靂でした。
 以前に暮らしていたシェアハウスをベルと一緒に出てから、かかりつけの動物病院が見つかっていなくて、とりあえず行きやすい病院にワクチンを打ちに行ったときのこと。先生が長い時間、聴診器を当てているので、きっと何かあるんだろうなと思っていたところ......。

「心臓に雑音があります。6段階でいうと、レベル4ぐらいですね。一度きちんと検査をしたほうがいいと思います」

 あ〜、そうきたか......。数カ月前の血液検査ではまったくの健康体と言われていたものの、どうも疲れやすいようなので、もしかして何かあるのかな、と思わなくはなかったのです。ただ、一緒に暮らしたのが7歳からなので、それがもともとの性格なのか、体調からくるものなのかは、よくわかりませんでした(これは今でもわかりません)。

 原因はおそらく、僧帽弁閉鎖不全症。すると治療は生涯続くものだし、かかりつけにしたい病院で検査からやってもらいたい。やはり本格的に病院探しをしなきゃな......。というわけで、これを機に転院して、ホームドクターを探すことにしました。

愛犬と自分にとっての、いい病院とは?

 病院選びにはいろんな基準があって、最終的には飼い主が何を重視するかが決め手になると思います。私の中にも漠然とした基準はあったのですが、このとき、最近愛犬を亡くしたばかりの友人と会話を重ねたことによって、かなり考え方が変わりました。

 このホームドクター選びに当たって考えた、私なりの判断基準をまとめてみます。

■自宅からの距離
 私にとっては、これはかなり重要なポイントでした。仕事の拘束時間が長いので、定期的に通うのにも、何かあったときに駆けつけるのにも、心理的なハードルをできるだけ低くしておきたいからです。

■料金
 実は、このとき通っていた病院は、近くの別の病院の倍ぐらいの料金でした。そこには立地的な事情もありそうだったので、この料金体系も転院理由の一つになりました。妥当であればいいのですが、心理的ハードルを下げるという意味でも、あまり高くないほうがいいのは確かです。

■設備
 もともとの私の考えでは、新しい設備よりも、触診や聴診で体調を判断できるような経験値が重要と思っていました。ところが、友人いわく「設備は重要」とのこと。新しい設備をそろえているということは、それだけ常に勉強して新しい情報を入れているとも考えられるのです。

■獣医師が何人いるか
 これに関しても、もともと私は、同じ先生が毎回診てくれることを重視したいと思っていました。ところが、大変な治療の末に愛犬を看取った友人の考えでは、「何かあったとき相談できる獣医師が他にもいることは大事」とのことです。

■獣医師との相性(治療の方向性)
 たぶんこれが、動物病院選びの最も難しいところだと思います。
以前に、おそらく「動物第一」をモットーとしている、著名な動物病院に通ったことがありました。が、無茶な治療法を一方的に言い渡された結果、うまく治療を続けられなかった、という苦い経験が私の中には残っています。もちろん、常に動物第一で動ければそれに越したことはないけれど、それが難しい場合もあります。飼い主側の(主に時間とお金の)事情も含めて治療法を相談させてほしい、というのが私の考えです。
 ただ、「飼い主に優しい獣医師が、必ずしも最終的に愛犬を救うとは限らない」というのは、友人の経験談で痛いほどよくわかりました。愛犬の健康のためには、ときには獣医師の厳しい言葉も必要。かと言って、それで病院から足が遠のくのもよくない。ここのバランスをどう考えるか。正解はないけれど、大切なポイントだと思います。

とりあえず、新しい病院に行ってみた

 もともと私が行ってみようと思っていたのは、夫婦で経営している評判のいい老舗病院でした。ところが、友人との会話を踏まえて考え直し、一人の獣医師を中心に何人かの獣医師がサポートしている、新しい設備の整っている病院に行ってみることにしました。

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 実はこの病院を避けていた理由の一つが、予約制であること。不規則な仕事をしていて、時間ができたときにパッと行きたい私としては、予約制は少しハードルが高く感じたのです。 が、実際に行ってみると、待ち時間がない分、拘束時間が少なくて済み、しかもゆっくり落ち着いて診察してもらえることがわかりました。待合室で待つ時間が短い分、動物への負担も少なくなります。今後もっと人気が出て、予約が取りづらくなってしまったらわからないけれど......。

 そして、いざ診察室へ。先生は若いながらも堂々とした態度で、私を安心させてくれました。その先生が聴診器を当てようとしたところ、ベルが気にする素振りをすると、
「大丈夫だよ〜」
と、まずベルに聴診器のにおいをかがせてから当ててくれました。なるほど、思えばこの病院はネコ専用の待合室があるなど、動物の気持ちに配慮した工夫がされているのです(最初はネコがメインの病院なのかと思いましたが)。これは、今までかかってきた病院にはなかったことでした。

 また、以前の病院では、注射や爪切りなどすべての処置を、飼い主から見えない奥の部屋で行っており、それが不信感にもつながっていました。が、ここの先生は処置を目の前でしてくれ、爪切りも看護師さんに任せず、自分で上手に切って見せてくれました。

 その他、単純なことだけれど、病院が新しくてきれいなこと、先生の年齢が私と近くていろいろ聞きやすいことなども、通いやすいと感じたポイントです。直感的に「ここ、いいかも」と思い、とりあえずホームドクター決定!

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ホームドクターがいることの安心感が、いちばんの収穫

 今回、実際に病院へ行ってみて、やはりいくら口コミなどを見ていても、行ってみないとわからないことは多いなとつくづく感じました。他の人にとってはいいと思えない病院でも、自分にとってはいい病院であることも、多々あるはず。気になる病院があれば、ちょっとした用であっても、実際に一度行ってみるべし! です。

 また、友人と話しながら「自分と愛犬にとっていい動物病院とは何か」を考えたことも、すごくためになりました。事前にさまざまなケースを想定し、あらゆる基準で検討していれば、もし万が一何かあっても納得できることが多いと思います。もし正直に話し合える犬仲間がいたら、「いい動物病院とは何か」の基準を、お互いの経験談をもとに話し合ってみることをおすすめします。

 僧帽弁閉鎖不全症の状況に関しては、まだ体調に影響が出るレベルには至っていないものの、投薬と処方食による治療を始めることになりました。何はともあれ、いざというとき頼れるホームドクターが見つかったことで、私自身かなり安心できたのが、いちばんよかったことかもしれません。

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