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2018.02.21

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愛犬と一緒に自然の中に出かけよう!<後編>

新型サミットトレックス開発の軌跡

Ruffwear(ラフウェア)の国際営業マネージャー、Tripp Sickler(トリップ・シックラー)さんのインタビューの後編は、2月5日からdocdog(ドックドッグ)での販売が始まった新しいサミットトレックスを徹底解剖する。同社がどのようなプロセスを経て、バージョンアップしたサミットトレックスを誕生させたのか、トリップさんに伺った。

#Activity / #Lifestyle

Author :写真=Ruffwear、永田雅裕 文=古川あや 取材協力=株式会社モンベル

より優しく愛犬の足を守る新サミット

Brand History vol.2」でも触れたように、さまざまな環境下でのフィールドテストを重ね、機能性を追求した商品づくりがラフウェア・プロダクツの特長だ。人間用のギアにひけをとらないその完成度は、愛犬家から高い評価を得ている。従来品のサミットトレックスもそうして誕生した靴。足首までをしっかり保護するゲーター一体型の、機能的かつ特徴的なデザインで、これまで長く愛用されてきた。

 今回、生まれ変わったサミットトレックスは、さまざまな路面状況にも対応するブロックパターンのしなやかなソールはそのままに、開口部の造りやアッパー素材を一新。また、非常に軽量なことにも驚かされる(旧型318g/4個→新型159g/4個)。使い勝手はそのままに、これまで以上に履かせやすく、愛犬にとっても違和感の少ない仕様に改良されているようだ。

 これらのリニューアルのベースとなったのは、世界中から寄せられた愛用者の声だったとトリップさん。

「世界中にいるラフウェアの製品の愛好者の方々は、実際に使った感想や写真をフィードバックしてくれます。都会のアスファルトの上、砂漠、そして高地の山岳地帯といったさまざまな環境下で、さまざまな犬種やサイズの犬たちがラフウェアの製品を実際に使っているので、製品開発時のフィールドテストをはるかに超える情報が寄せられてきます。同じ提案が何度も届いたり、改良点について具体的な意見が寄せられたりした場合には、可能な範囲ですぐに反映しますし、難しい場合には、今回のサミットトレックスのようにモデルチェンジのタイミングで改良できるよう情報をストックしています」

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パンプレットを手に新サミットトレックスについて語るトリップさん。ユーザーの声が生かされた自信作だ

「履かせるのが難しい」から「履かせるのがカンタンに」

 この新型サミットトレックス最大の特徴は、やはり開口部分のデザイン変更だろう。

「旧デザインは履き口に伸縮性のある素材を使い、足首のストラップでしっかり留めることで、足首までしっかり保護して雪や異物の侵入を防いでいました。しかしその一方で、"履かせるのが難しい"という声が多く寄せられました。そこでゲーター部分を取り除き、足を入れやすいデザインに変更しています。これはグリップトレックスの開口部分と同じ仕組みで、10年以上、ユーザーから好評を得ています」

 素材については、アッパーにウォータープルーフ加工(420-Denier Nylon ripstop with PU coating)を施すことで防水機能を向上させると同時に、路面と擦れやすいつま先と側面にマイクロスエード(合皮)を取り入れることで耐久性も上げている。

「ユーザーからのフィードバックで寄せられた点を改良した一方で、サミットトレックスの最大の機能である、愛犬の足を過酷な環境から守る、ソール部分の構造に変更はありません。雪や凍結防止剤などから足元を守る靴底は、新デザインのサミットトレックスにおいても期待通りの働きをしてくれるはずです」 

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  • ● 肉球を怪我しやすい荒れた路面や、塩化カルシウムの含まれる凍結防止剤などの化学薬品から、愛犬の足をやさしく保護する
  • ● 愛犬の軽やかな動きをサポートする、軽量ブーツ
  • ● アッパー素材は水気をブロックし、耐久性も高いため、あらゆる天候で使える
  • ● 日常使用を想定した柔らかなゴムを靴底面に使用しており、柔軟性・フィット感が高く軽やかな履き心地を実現
  • ● 靴底はブロック状の構造で滑りを防ぎ、ラバー素材で柔らかい
  • ● 直感的に使いやすいストラップで足首をしっかりホールドし、脱げにくさもアップ

Brand History vol.2」で、犬に靴を慣れさせるコツを伺ったところ、「とにかく犬の気持ちを靴に向かせないこと」というアドバイスをいただいている。それを実践するには、手早く履かせて、素早く次の行動に移ることが肝要だ。そのためにも、靴は履かせやすいことが大前提となるので、靴そのものの快適さと同じぐらい靴選びのキーポイントとなってくる。その点を改善した新型サミットトレックスには大きな期待が持てそうだ。

 ちなみに、トリップさんの愛犬エディも、雪山で靴の着用は必須のようだ。前編でご紹介したように、エディは雪山大好きなのだが、その気持ちとは裏腹にエディの「肉球」は雪が苦手......。

「雪の上を歩くと、エディの肉球の間の毛に雪が詰まってしまいます。痛みを抱えながらアウトドアアクティビティは楽しめないから、スタートして10分で引き上げたこともあります。だから、雪遊びのときは必ず靴を履かせているんですよ。靴さえ履いていれば、何時間でも外にいられます。ダウンヒルは一緒にはできないけど(笑)、エディはバックカントリースキーは大好きなんです!」

 さまざまな路面に接する足先は、もっともトラブルに見舞われる場所といってもいいだろう。愛犬の足元をしっかり保護しておけば、アウトドアで過ごす時間を思う存分楽しめる。

「もちろん私たちの製品は、すべての人や犬に常時必要なものというわけではありません。例えば靴であれば、怪我した肉球の傷の保護や足腰が弱ったシニア犬の足元サポート、夏場の焼けたアスファルトによる火傷防止、除草剤や凍結防止剤などケミカルからの保護など、ライフスタイルや環境によってことなるさまざまな状況に応じて使い分けていただける。そんな手助けができればと思っています」

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ラフウエアの展示コーナーには同社製品を試着したシンプルな犬のぬいぐるみが並んでいた

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