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2018.02.15

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クパメル隔週レポート「笑う犬には福てんこ盛り」vol.15

梅が香り、河津桜が開花。犬散歩で小さい春、み〜つけた♪

北陸でドカ雪が降ったり、四国で雪が積もったり......今年は例年になく雪が多い。大雪地方のみなさん、お見舞い申し上げます。私ももう次は転倒するもんか(また肋骨を折るのはイヤだ)と、気をつけて生活をしております。まだ肋骨の痛みはあり、くしゃみは御法度。でもこんな骨折女のそばにも、春の足音が聞こえてきたよ。

#Activity / #Lifestyle

Author :写真・文=白石かえ

犬が一緒だと、普段見えていない景色が見える

 先日、知人のSNSに「桃太郎(和犬ミックス)とお散歩してたら、咲き始めた梅を見つけました! 梅ってこんなに可愛いのね♥ 桃太郎と一緒だと、普段全然見えてない景色が見えるのが不思議」と書いてあった。それを読んだとき、すごくいいなぁと思った。なんて、いい犬との付き合い方なんでしょう。

 そうだよなぁ、そうなんだよなぁ。犬散歩だと、近所の風景の中でも、週末の山爆走でも、いつもと違う視点でモノが見えてくる。いつもの忙しい毎日なら見過すであろう、梅の香り、河津桜の開花とか、そういうことが目に入る。香りも感じる。そして、小さな幸福感に包まれる。

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近所の公園に可愛らしい梅が咲き始めていた。春がやってきたねーー♪

 さらに、梅の次には、沈丁花の香りが本格的な春の到来を教えてくれる。その後、一斉にソメイヨシノが咲き誇る。GWの頃には生命力溢れるイチョウの緑の新芽が吹き出し、続いてポコポコとアジサイが咲き始める。7月には、浅草・浅草寺の「ほおずき市」で買ってきたのであろうホオズキの植木鉢を軒先にぶら下げているお宅が増える。そして、金木犀の香りがご町内を包み秋の訪れを感じさせ、イチョウ並木が黄金色に染まっていく。こんな東京にも、意外と季節感はあるものだ。

 でも、通勤時に一人で歩いているときはなかなか気がつかない。そんな余裕はないみたい。なのに、犬散歩のときは、なぜかフワッと気がつく。些細なことだけど、なんだか幸せ。これって、もしかしたら、人としてとても豊かな時間なのではないかなぁ。

 クパメルの毎日の散歩がなかったら、東京の季節感を感じることは乏しく、自然の移り変わりに気がつくこともなく過ごすのではないか、と思うことはよくある。なぜなんだろうねー、犬の散歩のときって、頭の中、けっこう空っぽだからかな。仕事のことも、日々の雑事も忘れて、犬の後頭部を眺めながらプラプラと歩く(あ。クーパーの後頭部を見ているってことは、アイツが私より前に出て引っ張っているということだ。笑)。offの時間って貴重。

 よく「そんな大きな犬、散歩が大変でしょう」と言われたりするけれど、まあ、大変と言われれば大変かもしれないが、毎日のルーティンなのでもはや大変かどうかも感じない。かたや散歩が苦行にしか思えない人は、犬と暮らすこと自体向いていない、ある意味合理的な人なのかもしれないなぁ。犬の散歩のために割く時間は、無駄と言われれば無駄な時間。でも、私は、人生において無駄な時間って大事だと思っている。人生のお楽しみタイムだ。犬がいるおかげで、こんな風に頭の中を空っぽにして、お花の開花や香りを感じる時間を手に入れている。私が、犬に散歩へ連れ出してもらっているようなものだ。

 桃太郎んちにメッセージを送ったら「桃太郎みたいな散歩大好き犬と暮らして、初めて四季がある日本に住めて幸せって思ってます」と返事がきた。ああ、これまたなんていい言葉。これこそ正しいドッグラバー。私たちは、犬から多くのことを与えられている。

 まだ寒い日は続くが、それでも立春を過ぎると、日に日に春めいた光になってきた。ああ、春はもうすぐだ。

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ソメイヨシノはまだ丸坊主。満開になったら同じアングルで写真を撮るつもり

【1月31日(水)】
 アメリカの「アウトドア・ドッグギア」ブランド・RUFFWEAR(ラフウェア)社の、インターナショナル・ビジネス・マネージャーのTripp Sicklerさんが来日するというので、取材に行ってきた。2018年春夏の商品は、おもしろいモノが多い。取材そっちのけで、うっかり「ああ、これ欲しいなぁ、可愛いな」「これならクーパーが使っても、ちぎれそうにないな。買っちゃおうかな」と、物欲が先行しそうになった。

 それにしてもアウトドア・グッズを見ていると、無性にキャンプに行きたくなるね! お出かけしたくなる。ああ、本格的なキャンプ・シーズンが待ち遠しい。

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アウトドア・グッズの展示を見ると、心ウキウキ。キャンプ、早く行きたいわぁ

【2月6日(火)】
 お正月から骨身を削って取り組んだ「猟犬スペシャル」の最終回が公開された。当初はそんなつもりはなかったのに、書いていくうちに、あれもちゃんと書かなくちゃ! やっぱりこれははずせない!などと思ってしまい、結局、「プロローグ」「バードドッグ」「HPR犬種」「サイト・ハウンド」「セント・ハウンド」「日本犬」「エピローグ」と、7本もの大作になってしまった。はーーーっ。燃え尽きたぜ、真っ白に(あしたのジョー、知ってる?)。

 でもね、ほんとね、書けば書くほど、少し詳しくなればなるほど(現状を取材すればするほど)、なんかねーアンタッチャブルな領域に触っちゃったみたいだなー、私ってばパンドラの箱を開けちゃったのではないか、と、ちょっと意気消沈した。このままじゃ、友達なくすんじゃないか、と悲しくもなった。犬ジャーナリスト魂で少しでも中立に、多方面の言い分を書いたつもりだったけど、まだまだ未熟者だったようだ。

 読者の反応もさまざま。ある意味、両極端。「よくぞ書いてくれた」という人たちと、「なんでそんなことを書くのか」という人たちと。クレームでも、わざわざ書いてくれるだけありがたいけど。普通よく思わなかった場合は、メッセージを私に送ってくれないだろうから、私のあずかり知らぬところでいろいろ物議を醸している可能性も大いにある。はーーーっ。

 でもとにかく、猟犬の地位向上になれたらと思って書いた。猟犬の「5つの自由」が確保される日本になってほしい。日本の猟師さんを批判したいわけではない、むしろ応援したい。日本中の猟師さんが、ゲスでない人で「10割」になってくれたら嬉しい。そうすれば、保護活動を頑張らざるを得ない人たちに迷惑をかけることも減る。猟犬の置かれた状況を、客観的に冷静に見て、互いの立場を知ることにより歩み寄って、最終的に日本に生きる猟犬の未来がよくなってほしい。たしかに虫がいいかもしれない、夢物語かもしれない。でも、アンタッチャブルに触らないと、いつまでも平行線のまま遺恨を残したままこれからも続いていき、関係は改善しないように思う。

 ま! とにもかくにも、物議も醸したということは、世に一石を投じたことはできたのではないかなと思う。そう思って、今後もめげずに書いていく。

 最後に。取材協力いただき、今まで知らなかった猟犬の世界を教えてくれた方、また素晴らしい写真を貸してくれた方、みなさまのおかげでこんなに厚みのある記事を書くことができました。本当に感謝です。

【2月10日(土)】
 雪が積もったり(冬タイヤがないので遠出禁止中)、肋骨折ったり、〆切に終われたり、で、なかなか山爆走に行けない。良心の呵責から、クパメルにおやつを山ほど購入。やはり犬は、鼻でダンボールの中味を透視できるらしい。ダンボールを開ける前から、この中に犬の食い物が入っていることを感知していた。やっぱり犬の嗅覚はすごい。

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宅配便で届いたダンボールを開くなり、頭をつっこむ野次馬なクパメル

【2月11日(日)】
 ぽかぽか陽気。近所のパン屋さんでサンドイッチとコーヒーをテイクアウトして、公園で食べた。あれ、なんだろう、このいい匂いは。と、思ったら、梅が咲いていた。桃太郎んちの言ったとおりだ。梅の隣には、ソメイヨシノよりピンク色が濃い、早咲きの河津桜も咲いていた。は~、もう春はそこまで来ていたのね。こんなささいなことなのに、なんだか幸せ~♥と思える。これはクパメルがいるおかげだね。犬がいなけりゃ、家から3分のの公園で、大の大人のアラフィフ夫婦が並んでサンドイッチを食べることもないだろう。やっぱり犬がいる暮らしって、いい。

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美味しいパンを「ジョリィとボクとで半分こ~♪」(この歌、知ってるかーい!)

【2月12日(月・祝)】
 土日は暖かかったし、雨も降ったから、山の道路の雪も溶けた頃だと思い、クーパー待望のお山遊びへ。幹線道路に雪はなかったけれど、ややっ、所々にまだ雪の塊がある。林道に入ると、ぎゃーー、日当たりの悪いカーブはがっちり凍ってるーーっ。ひえーーーっ。しかし、もうなまじ途中では引き下がれなくなり(ひとたび止まったら、スタックしそう。道路の両側の雪が深くてUターンもできない)、緊張感たっぷりで前進。ようやく日当たりがよくて雪が溶けている道幅の広いところがあったので、そこでUターンし、クルマを停めた。ふーーっ、ドキドキものだったぜ。

 しかしそんな飼い主の気持ちも知らず、クーパーとメルは雪原を見てボルテージマックス! お待たせしましたーーー、どうぞ走っておいでーーー♪ メルは、雪が嬉しくて子犬みたいにはしゃいでいる。クーパーもめちゃくちゃ笑顔で、しっぽを立ててフリフリしている。雪原は、一見、白くて普通の雪のように見えるが、粗いかき氷のような固い氷り雪。そのまま歩けるところもあれば、ズボッズボッとなるところがある。おもしろいーーっ!

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よく見たら、クパの足が、パーになってる! 自前のカンジキだ

 よく見ると、クーパーは雪の上で、足を最大限にパーにしている。足の裏の接地面積を増やし、体重を分散して、雪にめり込まないようにしているんだ! かんじき方式! しかも自前のアイゼン(爪)付き。すごいなークーパー、自然とそんなことができるんだね~。猟犬の本能って、よくできてるわ~。

 それに比べて、軟弱な都会のコンパニオン(ボクサーのメル)は、いちいちズボッズボッと、前肢、後ろ肢がはまっている。まさにハイヒールが雪に刺さる感じ。ズッコケコントみたいで笑える。

 犬をよく観察すると、いろいろ面白いことを発見する。ああ、なんて楽しいんだ。でも、帰り道、もっと凍結するとヤバいから、日が暮れる前に撤収。

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およよ、まだ谷間の林道には雪が残り、アイスバーンに。スノータイヤ欲しい

【2月15日(木)】
「笑う犬には福てんこ盛り」 vol.15公開。

 さあ、今週は、昨年末より計画していたビッグ・イベント! 公私混同甚だしい(!?)自腹で飛行機に乗って、九州取材に行ってきます。とどまることのない探究心と猟犬愛♥ 百聞は一見にしかず。しっかりこの目に焼き付けてまいります。いずれまた記事にすると思います。猟犬ラバーのみなさん、乞うご期待よっ! 体を張って取材してくるぞ〜(肋骨は大事にね)。

◎新コーナー
「そうだ、かえさんに聞いてみよう!」

こんにちは、担当編集Mです。
たくさんのお便り(やっぱりこの響き好きだぁ)、ありがとうございます♪ 早速ですが、今回のメッセージいってみましょう!

保護犬だったハウンドと暮らしています。猟犬スペシャル、楽しく読みました。猟犬問題、いやいや猟師問題は、根が深い......でも、白石さんに発信していただけるだけで、今までよりたくさんの人に猟犬たちのことを知ってもらえる!! 嬉しいです! さて、今、センター収容時の写真を見て、プロットかなと思って保護された犬の預かりさんをしています。ですが、成長するに従ってどんどんラブラドールっぽい行動をするようになりました。けれどニオイ嗅ぎ行動はハウンド並みです。また「ワイマラナーが入ってる」って言われることもあるのですが、私はワイマラナーのことがよくわかりません。何歳くらいで落ち着くかなとも思ったりします。そこで、かえさんに質問です。

「今、うちで預かりをしているネロ(金色の目をした、黒ラブミックス?)は、白石さんから見て、何と黒ラブミックスでしょうか?」
(愛知県在住 40歳・女性 トリマー兼保護活動ボランティア)

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金色っぽい薄い目の色をしているネロさん。耳の長さや被毛からすると一見、黒ラブっぽい。だけど、隔世遺伝かもしれないし、たまたまかもしれない。本当のところはわからない

【お返事】
さっそく猟犬ラバーからのご質問、嬉しいです。
はい。こういう質問はよく相談を受けます。犬種図鑑を何冊か手がけた者としては、個人的にも興味津々ではあります。たしかに写真だけ見ると、黒ラブが入っていそうですね。しかし、直接会って、体格や歩様や動きを見たり、毛質を触ったりしてみないとなんとも言えません。それに断定もできません。保護された犬は、両親犬がわからないからです。推定がいつのまにか断定となって情報がひとり歩きし、珍しい純血種、または純血種同士のF1(1代雑種)のようなふりをして保護犬募集するのはいかがなものかと感じるときもあります。なので、ネロさんは正々堂々と「猟犬系ミックス」「ミックス」「雑種」でよいのではないでしょうか。かりそめの純血種ブランドで欲しがるのではなく、ネロさんそのものを見初めてくれた人こそ、長い付き合いのできる本物の飼い主さんになれる人だと思います。ただ、その子がなぜ捨てられてしまったのかという要因を、犬種特性から想像することは有益かもしれません。たとえば「セント・ハウンドっぽい→野太い声で吠えるかも」「猟犬種か牧羊犬種かテリアっぽい→めちゃくちゃハイパー」などの行動面、「ダブルコートで毛がすごく抜ける」「成犬になったらグレート・デーン並みの巨体になるかもしれない」などの身体面などです。新しい飼い主さんへバトンタッチするときの(可能性としての)ひとつの情報になるのなら、何の犬種なのか、どんな種類が混じっていそうなのかを推測することは意味があるかと思います。ともあれネロさんは、どんな犬が混じっているにせよ猟犬系が濃厚なのは間違いなく、非常に活動量の高いタイプでしょう。いっぱい散歩に行ってくれる、ネロさんに負けないハイパーでアウトドアが好きな飼い主さんが見つかりますように!

引き続き、素朴な疑問やお悩みなど、気軽にお送りください♪
質問・相談の送り先は、こちらのアドレスまで。
↓↓↓
docdog_media@delightcreation.co.jp

*メールタイトルを「そうだ、かえさんに聞いてみよう!」と入れていただけると助かります。

◎プロフィール

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白石かえ
犬学研究家・雑文家。家族は、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのクーパー、ボクサーのメル、黒猫のまめちゃん、夫1、娘1。前職は、自然環境保護NGO・WWFジャパン。犬猫と暮らして30数年。彼らの存在は可愛いだけでなく、尊い。犬が犬らしく生き生きと暮らせる、犬目線の原稿を書くのがライフワーク。

●執筆サイト: dogplus.me 犬種図鑑 ほか多数
●ブログ: バドバドサーカス
●主な著書:
『東京犬散歩ガイド』、『東京犬散歩ガイド武蔵野編』、『うちの犬 あるいは、あなたが犬との新生活で幸せになるか不幸になるかが分かる本』、『ジャパンケネルクラブ最新犬種図鑑』(構成・文)

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