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2018.01.10

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猟犬を知る vol.2【猟の種類と犬種/HPR犬種】

HPR犬種とは。独ポインター、ワイマラナー、クライナー

前回は鳥猟犬について解説した。今回は、今までだったら鳥猟犬の中に分類されがちだった、日本ではまだ認知度の低いHPR犬種について説明しよう。

#Activity / #Lifestyle

Author :写真=白石かえ、中村雅子、高沢景子   文=白石かえ

HPR犬種は1頭3芸。多目的な万能選手

 HPRとは「Hunt(狩る)、Point(見つける。ポイントする)、Retrieve(回収する)」の略。1頭いれば猟ができる、多目的(マルチパーパス)な猟芸を持つ犬たちを指す。

 前回の復習になるが、鳥猟犬種、特にイギリスの猟犬種は役割が分化している。ポインター(鳥を見つけると、片前脚を上げてポイントし、ハンターに「この先に鳥がいます!」と知らせる)、セッター(ポインターと同じ役割。鳥を見つけると、両前脚を下げて、フセに似たポーズをして、セットする)、フラッシング・ドッグ(ハンターが猟銃を構えたところで、鳥をワッと飛び立たせる役)、リトリーバー(撃ち落とされたカモやキジを探しに行き、回収してくる役)。このように(特にイギリスのバードドッグたちは)役割分担されていたが、それに対して、HPR犬種は、1人2役よろしく、1頭で3役をこなすマルチパーパスな万能選手、なんでも屋さんなのである。つまりイギリス式の、貴族的なハンティングではなく、HPRは庶民の猟犬といってもたぶん間違いではない。猟師1人と、犬1頭で、歩いて猟場に出て、きちんと仕事をこなしてくれる、そういうイメージだ(ただしワイマラナーはドイツの貴族が作出した犬種であり、門外不出だった。だから庶民が自分たちの使える犬としてジャーマン・ポインターを作った)。

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ジャーマン・ショートヘアード・ポインターは、HPR犬種の代表格。勤勉かつガッツのある猟芸で欧米のハンターからの信頼も厚い。ただそれだけ生粋の猟犬種だけに、森のない生活、鳥や獣のニオイを探索できない生活だと心身症になりそうだ

 HPR犬種の代表選手といえば、ジャーマン・ショートヘアード・ポインター、毛質違いのジャーマン・ワイアーヘアード・ポインター、ワイマラナークライナー・ミュンスターレンダー、ラージ・ミュンスターレンダーなど。彼らはみなドイツ原産の犬である。

 加えてイタリアだと、イタリアン・スピノーネ、ブラッコ・イタリアーノ(イタリアン・ポインティング・ドッグ)など。フランスだと、ブルトン(フランスでの呼び名がブルトン。英語だとブリタニー・スパニエル)。ハンガリーだと、ショートヘアード・ハンガリアン・ヴィズラ。フランス、オランダ、ドイツに起源を持つコルトハルス・グリフォン(英名:ワイアーヘアード・ポインティング・グリフォン)。スロバキアだと、ワイアーヘアード・スロバキアン・ポインター。ドイツを含め、コンチネンタル・ヨーロッパを中心に発達した主にポインターの仲間たちがHPR犬種である(ほかにブルトンのようなスパニエル系、グリフォンもいる)。

 つまりFCIのグループ分けだと、Group 7:Pointing Dogs(ポイントする犬)に分類される犬種。Group 7の内、イギリス、アイルランド原産を除いた、コンチネンタル(ヨーロッパ大陸)の犬たちが、HPR犬種だと考えていいと思う。猟のやり方(庶民が暮らしの相棒として使う犬)、森が多い地形(馬では猟場に入れない)などの理由から、なんでもこなす犬が重宝されたのだと思われる。

ブルトンは大物猟には使わない(はず)

 さて中型犬のフランスのブルトンもHPR犬種だが、シカやイノシシ猟には普通使わない。天真爛漫タイプのスパニエルは、イノシシと闘える体格や気質はない(個体差はあるだろうが)。またゴールド色が美しいヴィズラも、外貌だけ見るとシルバーのワイマラナーの色違いかと勘違いしたくなるけれど、中味はずいぶんと違う。ヴィズラはワイマラナーよりもマイルドで穏和な気質。彼らもイノシシと闘える強い攻撃性があるのかどうかは未確認だ。いずれにせよ今回聞いてまわったところ、ブルトンは現在日本で鳥猟犬として増えているが、大物猟をしているという話は聞かなかった。また、ヴィズラはそもそも今日本で実猟犬として使っているかどうかも、今時点で私が調べた範疇では不明。同様にイタリアン・スピノーネやブラッコ・イタリアーノは、JKCに登録はあるが、おそらくショー用あるいは家庭犬としての飼育と思われる。実猟で使っている人はいるのだろうか。

 ともあれ、<プロローグ>の回に、HPR犬種は、獲物が鳥と四つ足の両方できると書いたのだが、犬種のサイズや気質によりけりで、イノシシやシカ、クマといった大物猟には使わない犬種もいるのではないか。Huntする獲物の範囲がどこまでなのか、曖昧のままで申し訳ない。ただ、ブルトンやヴィズラも、ノウサギなどの小動物の獣狩りには使える気もする。また日本でブルトンも、鳥を捜索中に、シカやイノシシを見つけて追いかけてしまうことはあるという(HPRの血がそうさせるのか?)。しかし、イノシシの反撃によるケガは致命傷になる恐れがあるから、イノシシを追いそうになったらすぐ呼び戻すそうだ。つまり、勇気のあるブルトンなら大物猟もできるのかもしれない。犬の個体差、ハンター(飼い主)の意志(使い方)や訓練次第ともいえる。

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キジ撃ちで活躍する、フランス原産のブルトン。中型犬で扱いやすいサイズだし、スパニエルなのでHPR犬種の中ではマイルドな性質

 このようにHPR犬種の定義がよくわからず、境界線がはっきりしてないところもある。「HPR犬種」と「バードドッグ」の差も日本では認知度が低いので、猟師さんの間でも「HPRなんて知らない」と言う人もいる。イギリス原産の猟犬種しか使ってない猟師には馴染みがないのだろう。いずれにせよHPRをそのまま訳せば「狩る、ポイントする、回収する」だから、ターゲットの種類が鳥なのか、鳥と四つ足の両方なのかは、HPRの定義に関係ないのか? HPRの中で、鳥&獣狩り両方タイプと、鳥専門タイプ、を分ける呼び名はないようである(今後も取材を継続予定)。

独ポインターは優秀な猟犬種。でも家庭犬としては?

 ともあれ、世界的に見て最も需要があるオールラウンドのHPR犬種といえば、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターやジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターだろう。ドイツでもアメリカでも、実猟犬として多く飼育されている。その理由は、イノシシ、シカ、ウサギ、カモ、キジなど多種類の獲物に使える猟犬種だから。獲物の大小に関わらず狩ることができる、繊細さ(鳥猟やウサギ狩りの猟芸には繊細さやソフトマウスが必要)かつ大胆さ、勇猛さ(大物猟には闘争心、タフさ、体力、ハードマウスが必要)という相反する気質を合わせ持っている。

 ちなみにヨーロッパでは、ひと昔前は、滑毛種(ツルツルの短い毛)のショートヘアードが多かったが、近年はワイアーヘアー(テリアのようなボサボサの粗毛)の方が人気のようだ。耐寒性が優れているからではないかと思う。氷の張った湖に飛び込んでカモを回収し、雪深い山でもイノシシを何時間も追跡することを考えると、活動中は暑いにしても、体力の消耗度を比較するとワイアーヘアの方に軍配が上がるように思う。

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クライナー・ミュンスターレンダー。ドイツの猟犬試験にて。池でのカモの回収試験でなかなかターゲットを探せなかったが、諦めず、最後は見つけて回収してきた。頑張った愛犬の冷えた体に、自分の上着を巻き付けて温めてあげている。猟犬は道具じゃない。チームだ

 ともあれ、同じ「ポインター」と呼ばれても、ドイツとイギリスのポインターは、中味が大きく異なる。優しくて朗らかなイングリッシュ・ポインターは、自分の牙で獲物に食らいつく必要がない。一方、ドイツのポインターは、大きなイノシシに3頭がかりで勇猛に飛びかかる「イノシシ狩りの像」(ほぼ原寸大?)が今もベルリンに現存しているが(貴族が使っていた猟犬なので、ワイマラナーかもしれない)、とにかく噛み止めもできるような勇敢さ、荒々しさを持っている。獣臭を嗅いでしぶとく何時間も追跡もする気質もあるから忍耐強く、陰湿というか、根に持つようなところもある。勇敢で忍耐強いというと聞こえがいいが、裏を返せば攻撃性があり、少々のことではへこたれず己を曲げない頑固さも併せ持つということ。飼い主とのよい関係を結べていなかったら、他の犬と喧嘩することも厭わない面倒な犬になる可能性がある。

 よって、鳥猟犬のイングリッシュ・ポインターやイングリッシュ・セッター、アイリッシュ・セッターなどと比べると、ドイツのHPRは、玄人好みであるし、日々の生活の中でコントロールするのは初心者には手強い。日本で家庭犬としての飼育があまり見られないのはそのせいだろう。そのうえ日本には、実猟系(一般社団法人全日本狩猟倶楽部の血統書)とショー系(家庭犬系含む。JKCの血統書)の血統があるが、ラインによって、気質も外貌もだいぶ違う。実猟犬を家庭犬として飼うのは、猟欲、運動量をコントロールするのが大変。反対に、実猟に使いたいのに、ショーの血統の子犬をもらっても、おそらく役に立たない。同じ犬種であっても、自分の目的に合った血統を選ばないと、犬も飼い主も不幸になる。

 ドイツでは飼育登録数は多いのに、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターは街中を散歩する姿をあまり見ないらしい。家庭犬としてではなく、生粋の実猟犬として飼われていることがほとんどなのだろう。HPR犬種は、猟犬試験に合格した犬だけが繁殖に使われることを許可されているドイツ。つまり遺伝的および後天的な訓練の入り方も見て、実猟の才能がばっちりある犬のみを残していくということ。ドイツは「猟犬は猟犬らしく生きさせる」という確固たるポリシーがある。

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ドイツ狩猟犬協会では、生来の犬の素質を評価する試験(若犬試験と秋季繁殖試験)と、訓練および経験によって身についた能力を評価する試験(ユーティリティーテスト。実際の森の中の猟場でウサギとキツネを追跡、キツネの回収、水場での狩猟鳥の捜索、ポインティング、フラッシング、捜索、回収、銃声耐性、猟場での服従性など)が行われる。ハンターと犬は1つのチームで、「犬なしの猟なんて面白くない」。そこまで言い切るドイツ狩猟犬協会。カッコイイ。犬種に対しての責任の強さ、理想の高さを感じる

 かたやアメリカでは、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターは、実猟犬として使われてもいるが、ショードッグとしての人気も高い。ドッグショーでも出陳数が多いそう。日本ではショードッグとして出陳されるジャーマン・ポインターは絶滅寸前なのに、欧米とはずいぶん人気度、認知度が違う。日本ではジャーマン・ショートヘアード・ポインターは戦中戦後からいたのに、どんどん少なくなっている。その一方で、1980〜90年代あたりに日本に入ってきたワイマラナーは、日本でもアメリカでもコンパニオンとして定着しつつある。ただワイマラナーもHPR犬種。少数ではあるが、日本でも趣味のハンターとしてワイマラナーを使ってカモ猟をしている人がいるし、10年ほど前はイノシシ、シカ猟に使っている人も聞いた。もしかしたら今もワイマラナーを大物猟に使っている人は日本にいるかもしれない。ちなみに、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターでエゾシカ猟をしている猟師はいる。一度、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターを使うと、ずっと「独ポ」(愛好家は昔こう呼んだ。これに対してイングリッシュ・ポインターは「英ポ」と呼ばれた)を使い続けるという話はよく聞く。

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仕事を休んで愛犬のクライナー・ミュンスターレンダーと共にドイツに渡り、猟犬試験に挑戦した、日本に住むホビーハンター(しかも一発合格!快挙だ)。そもそも、クライナーと暮らし始めてから、犬のために狩猟免許をとった人。服従訓練は当然のこと、能力を評価される立派な作業犬になるよう十分訓練をして、狩猟に望むのがドイツ流。そういう猟犬との暮らしを日本でも実践している

国により団体により、猟犬の分類、名前も違う

 ともあれドイツのポインター(原産国にはショートヘアー、ワイヤーヘアーの2タイプ)、そしてその親戚筋のワイマラナー、さらに日本ではまだ輸入数がほとんどないクライナー・ミュンスターレンダーやラージ・ミュンスターレンダーなどがHPR犬種。彼らは確実に鳥猟も大型獣猟もできる。

 彼らはけっこうワンオーナータイプ(ご主人様はひとり)。ほかの人に対して攻撃性があるわけではないが、飼い主以外に対してはあまり興味がない。レトリーバーたちのように万人に対して「コンニチハ!」するフレンドリーさはなく、ただ自分の飼い主さえいればいい。そういう忠犬ぶりがたまらない、という人にとっては最高の相棒。こういう気質は、なぜだか日本犬とも通じるところがある気がする。こんなに地理的にも離れ、立ち耳スピッツ系と垂れ耳洋犬系でまったく血統の混血はないはずなのに、日本人とドイツ人の職人気質や人見知りさんみたいな飼い主側の気質が、そういう似たような気質の犬たちを作ったのだろうか。

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ドイツの猟犬試験にて。クライナー・ミュンスターレンダーは、鳥はもちろん、ウサギ、シカなどの狩りもできるHPR犬種。追い鳴きもできないと試験には合格できない

 ついでにもうひとつ。「ガンドッグ」という呼ばれ方は、鉄砲を使う猟の犬ならみんなガンドッグかな、ということはイノシシ猟などをするハウンドもガンドッグではないのか、という質問を受けたので、確認のために調べてみた。ガンドッグという呼称は、世界で最も歴史あるケネルクラブ、イギリスのKCでの分類で使われている。猟犬種は「ガンドッグ」と「ハウンド」に分けられていた。ガンドッグのグループに、いわゆるFCI(国際畜犬連盟)のGroup 7:Pointing Dogs(ポイントする犬)、Group 8:Retrievers - Flushing Dogs - Water Dogs(レトリーバーなど)が含まれる。そしてハウンドのグループに、おおまかにGroup 6:Scent hounds and related breeds(嗅覚ハウンドとその関連犬種)、Group 10:Sighthounds(視覚ハウンド)が含まれ、かつ、Group 5:Spitz and primitive types(日本犬含む立ち耳系スピッツと原始的な犬)の一部のFinnish Spitz、Norwegian Elkhound、ファラオ・ハウンドなども入っている。ちなみにイギリスのKCは、FCIの傘下ではなく、公認されている犬種数はFCIに比べると少ない。さすが歴史が長いイギリス。我が道を行く感じ。

 余談だが、日本のケネルクラブは「ジャパン・ケネルクラブ」だし、アメリカは「アメリカン・ケネルクラブ」であるが、イギリスはいちいち「イングリッシュ・ケネルクラブ」とは言わず、ただの「ザ・ケネルクラブ」という団体名だ。自分たちが犬種改良の発祥の国であり、犬界の中心と思っている印象を受ける。面白い。イングリッシュ・ポインターのことも「ポインター」とだけ記されている。『イングリッシュ・ブルドッグ」もただのブルドッグと呼ぶ。またドイツ語やイタリア語などその土地の言語で呼ばれている犬種名も、英語名に置き換えることが多い。たとえばブルトンとブリタニー・スパニエルは同一犬種。混乱しそうになるので注意が必要だ。

鳥や獣を追いかけるのがHPR犬種の仕事

 とにかく、HPR犬種は、多芸で、多目的で、ハイパワーの犬である。猟犬としてトレーニングするにしろ、家庭犬としてトレーニングするにしろ、少々クセがある。それを理解できる、犬よりも強い精神力と忍耐力のある飼い主向きの犬だ。

 日本では、猟犬といえば「ポインター、セッター、ブルトン」と言われるが、ポインターはジャーマン・ポインターではなく、イングリッシュ・ポインターを指し、セッターはイングリッシュ・セッターのことを指していると思う。毎年、猟期の終わる2月、3月に、イングリッシュ・セッターとイングリッシュ・ポインターの捨て犬や迷子犬が急増するのも、狩猟犬として使われている数が多いからなのだと推察できる。むろんたまにジャーマン・ショートヘアード・ポインターやブルトンの実猟犬っぽい犬の連絡もSNSで回ってくることはある。これらの実猟犬の遺棄の問題については、まとめの回で書きたいと思う。

 最後に、鳥猟犬(バードドッグ。イングリッシュ・セッターのように鳥専門)、HPR犬種(①ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのように鳥と獣両方できる犬 ②ブルトンのように鳥専門の犬)と分けた場合、こうした猟犬種がどうしても好きで、運動欲求は満たすように頑張るから家庭犬として迎えたい、という人に対してのアドバイスを。誤解を怖れずに言うならば、マイルドな順(=飼いやすい順)は以下のとおり。

バードドッグ > ②HPRの中でもブルトンなど鳥専門 > ①HPRの中でもジャーポのようなイノシシにも向かっていく犬
※しかも、実猟犬の血統(全猟の血統書のあるもの)ではなく、ショーやペット用の血統(JKCの血統書のあるもの)の方がまだ家庭犬向き。母犬、父犬を見られれば、もっとよい。

 もちろん「飼いやすい犬」「勝手に育つ犬」などいない。命の責任を預かるのはみな同じだ。また性差や個体差もある。けれども各犬種スタンダードに沿った元来あるべき猟欲というものは脈々と血の中に残っている。獲物の種類、猟法により、荒々しさ、アゴの強さなどは変わる。長い歴史の中で人類はそうして猟犬種を犬種改良し、固定してきた。それを知らずに、手を出すのはやめてほしい。猟犬は猟犬。たとえばブルトンやクライナー・ミュンスターレンダーは、ポインターやレトリーバーよりサイズが小ぶりで、ちょっとカールした長めの被毛で愛らしい外貌をしているが、見た目が可愛いとかで選んでいい犬種ではない。がっちり狩猟本能を宿している犬だ。日本人の私たちがこれからもっと犬と共生していく文化を熟成させるためには、犬の見た目ではなく、中味、血の中に流れている本能が何か、今までどんな仕事をしてきている犬なのかをまずは勉強し、中味に惚れ込んでから選ぶことが重要になってくる。

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ドイツでも日本でも、普段は家族として共に暮らし、休みの日には共に猟を楽しむという飼われ方をしているクライナー・ミュンスターレンダー。猟犬としての仕事を与えていれば、普段の日は可愛いコンパニオン(伴侶犬)になれる

 では、次回は、家庭犬として飼うにはさらなる気合いと、近隣住民に迷惑をかけない住環境が必要な(デカい吠え声が仕事のツールだからね)、イノシシ、シカたちを狩るのが専門のハウンドたちを紹介しよう。都会に住んでいるとなかなか会えないが、実は山間部には日本でも多くのプロット・ハウンドやビーグルなどが実猟で頑張っている。乞うご期待。

◎著者プロフィール

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白石かえ
犬学研究家・雑文家。家族は、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのクーパー、ボクサーのメル、黒猫のまめちゃん、夫1、娘1。前職は、自然環境保護NGO・WWFジャパン。犬猫と暮らして30数年。彼らの存在は可愛いだけでなく、尊い。犬が犬らしく生き生きと暮らせる、犬目線の原稿を書くのがライフワーク。

●執筆サイト: dogplus.me 犬種図鑑 ほか多数
●ブログ: バドバドサーカス
●主な著書:
『東京犬散歩ガイド』、『東京犬散歩ガイド武蔵野編』、『うちの犬 あるいは、あなたが犬との新生活で幸せになるか不幸になるかが分かる本』、『ジャパンケネルクラブ最新犬種図鑑』(構成・文)

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