magazine

  1. HOME
  2. MAGAZINE
  3. 戌年! 一年一年、一日一日、大事に犬を愛す

2018.01.04

ブログ        

クパメル隔週レポート「笑う犬には福てんこ盛り」vol.12

戌年! 一年一年、一日一日、大事に犬を愛す

明けましておめでとうございます。戌年、始まりました~。犬好きとしては、年女じゃなくても「戌」というだけでうれしくなる。今年もいっぱい犬と遊ぶぞ。今年もいっぱい犬原稿を書くぞ。日本屈指の犬オタクの所信表明は、毎年おんなじなのだ。

#Activity / #Lifestyle

Author :写真・文=白石かえ

犬にも猫にも「明けましておめでとう!」

 年越し。除夜の鐘を聞き、0時を過ぎるなり、家族みんなで「明けましておめでとうございます」と、まずニンゲン家族が揃って、お互いに新年のご挨拶を言い合うのがシライシ家の慣わし。そして次に、みんなが口々に「クーパー明けましておめでとう!」「メル、おめでとう!」「まめちゃんもおめでとう!」と言って、頭を順番こに撫で回す。毎年の幸せな恒例行事だ。さらに先代の犬たちの写真に向かって「バド、タビィ、パチ、たねちゃん、明けましておめでとうございます!」と言うのも恒例。死んじゃったあとも、家族の絆は途切れない。バドたちはいつも空から見守ってくれている。

 今年も、家族揃ってお正月が迎えられる悦びを噛みしめる。犬猫にとってはいつもと同じ夜で、ただ深夜0時を時計の針が回っただけに過ぎないのに、なんのことやらわからないという顔をしているが(笑)、ニンゲンにとって今夜は特別なんだよ。

 幸い昨年は、誰も入院や手術もなく(2年前と一昨年は、私が背骨の手術しちゃったからさ~)、ニンゲン家族も犬猫家族も、みんな元気に過ごすことができた。ありがたいことだ。長く犬猫と暮らしていると(そして自分も半世紀も生きてガタがきているので)、家族みんなの健康のありがたさが身に染みる。家族みんなが健康で、1年を無事に過ごすことができるって、本当にありがたい。

 公私ともに犬友達が多いと、悲しい訃報や、犬が大手術をしたなどのお知らせも増える。そのたび、飼い主さんの気持ちを想像すると我がことのように辛い。こんなことを言ったら不謹慎だが、友人の親族がお亡くなりになる訃報を聞くより、友人の愛犬の訃報を聞く方が正直きつい。これはいったい何故なんだろうか。私は常識のない非人道なニンゲンなのだろうか。でもね、やっぱりね、愛犬というのは、ちゃんと大切に想っている人にとってはコドモのようなものだと思う(擬人化はいけないけど)。そのコが病気になったときに、どんな治療をするかを選択するのは親(飼い主)。犬も、ヒトの子も、その判断はできないから、すべて親の決断にかかっている。決断するというのは、とても責任の伴うことだ。そして、四つ足の愛すべきコドモは、ニンゲンより寿命が短い。どう頑張っても、勝てない病気があり、命が終わる。どんなに最良の治療を選んでも、どんなに介護を頑張っても、お別れのときは来る。絶望と狂気にも近い悲しみと号泣。自分の判断した治療法が間違っていたのではないか、もっとできることがあったのではないかと、自責の念にかられる。

 今年の6月には、クーパーは9歳、メルは8歳になる(誕生日が1年と1日違い)。いつまで経っても、おはしゃぎ屋だし、落ち着かないし、顔も行動も子どもっぽい2頭だから認めたくないが、世間的には一応老犬の部類。うちの先代のワイマラナーは16歳8カ月まで生きたから、同じくドイツのポインターのクーパーはまだたぶん大丈夫だと思うけれど、ボクサーはそこまで長生きする犬種ではない。そう思うと切なくなる。犬はいつ死ぬかわからない。寿命はいつ来ちゃうかわからない。ガンができるかもしれない。心臓病になるかもしれない(病名に「ボクサー心筋症」と犬種名がついているくらい、よくある心臓病があり、失神や突然死などの特徴的な心筋症が発症する可能性がある)。脊椎に持病ができたら、四肢が思うように動かなくなるかもしれない。

 だけど飼い主は、悲観ばかりしてちゃだめだ。ちゃんと現実を受け入れ、メルがメルらしく、生き生きとしたシニア・ステージを過ごせるように、最善の努力をしなくちゃ。そうしたら、あわよくば、ポインター並みに長生きしてもらえるかもしれないじゃないか。それを目指さなくてどうするっ!

180104_02.jpg

そろそろシニアなんて信じたくない。だけどマズルまわりには白髪が増えてきました(涙)

 同時に、元気なのがいつまでも、何年先も、何ヶ月先も、当たり前に続いていくと過信しちゃいけない。元気でウザいのが、懐かしくて、切なくなる日がいつか来る。だから、今日を、明日を、明後日を、一日一日を大事に相手してあげたい。「また明日ね」「来週の日曜に遊んであげるね」と後回しにしない。犬は、毎日おうちで、ただひたすら飼い主が帰ってくるのを楽しみに待ち、「さぁ、散歩行こうか」って、リードをつないでくれる瞬間をいつも心待ちにしているのだから。

 可愛くて、ウザくって、面倒くさくって、いつもリードを引っ張りまくって、昼寝していたら乗っかられて(無言の圧力)、たまに下痢して夜中に起こされて......とかいろいろあるけれど、それが「生きている」証し! ウザいのは元気な証拠。面倒くさいのは生き物だから。さあ、今年も戌年の犬との暮らしを、たっぷり謳歌しよう!

 とか、言いつつ、年末から『2018年新春スペシャル』猟犬原稿のために、来る日も来る日もガップリ机にかじりついている私です。じゃあ、クパメルの散歩に行ってから、続きを書くわっ。

担当編集M:ほんとに、ついつい面倒に感じたり、ウザったかったりするときもあるけれど、ふとモーフの寿命のことを考えると切なくなります。駆け抜けるように過ぎていく10数年を、幸せだったと思ってもらえるように今年も一年、愛犬にしっかり寄り添って過ごしたいと思います。

【12月22日(木)】

 今シーズン、イノシシ猟犬取材を敢行する予定の、宮崎県の知人からイノシシ肉が届いた~♪ ニンゲン用のすき焼き肉とともに、クパメル用のぶつ切り肉も入ってる~♪♪ うほほ~い♪ 玄関で宅配便さんから受け取ったときから、クーパーのダンボール箱チェックが半端ない。いつものチキンや豚肉とはニオイが違うらしい。反応が明らかに違う。野生のニオイがするのだろうか。このニオイをクンクンするだけでも、今日はちょっとした刺激になったんじゃないかな(笑)。今度、犬めしに使うし、イノシシジャーキーも作ってあげよう。脂身に弱く、一度にたくさん食べると下痢しやすいクーパーだけど、ジャーキーだとちょっとずつあげられるからいい。時間のあるときに解凍しよっと。

180104_03.jpg

宮崎からイノシシ肉が届いたぞー。クーパー、フガフガ本気でニオイ嗅ぎまくり。野生の肉は刺激的なのね

【12月23日(土)】
 所用があり大宮に行ったので、有名な武蔵一宮氷川神社(埼玉県さいたま市)を参拝。ここは犬は境内には入れないそうだ。致し方ありません。ローカルルールに従うのは絶対です。

 でも寺社によっては、境内に(大型犬でも)OKのところもあるから、初詣にお出かけの際は、事前にHPや電話で確認をとってみるとよいよ。小型犬なら、キャリーバッグに入れて、境内は地面を歩かせないならOKというところもある。境内は神聖な場所だから犬はダメ、という理由もあるだろうけど、排泄をさせないこと、ということもあると思う。お参り前に、そこに行くまでにオシッコ(膀胱)も空にしていこうね。

180104_04.jpg

大宮の氷川神社にて。犬とのお参りは事前のリサーチが大事

担当編集M:うちの近所はドッグフレンドリーな神社が多い印象。中には、犬のためのお守り売っているところもあります。我が家も、当然モーフ連れで参拝して参りました。

 うちの近所の氏神様は、犬連れ参拝OK(親切♥)。なんだけど、うちの2頭は圧迫感のある面構えなので(笑)、三が日も過ぎ、参拝客が少なくなった頃を見計らって、初詣に行くのがシライシ家流。若干、遅刻気味の初詣だけど、いつまでも氏神様にお参りさせていただきたいから、ご迷惑をおかけしないよう(目立たぬよう)ささやかな配慮なのであります。

 話を戻して、氷川神社のすぐ裏には大宮公園という大きな公園があり、そこは犬の入園は大丈夫だった。カモが越冬に飛来していて、なかなか楽しい公園♪ クーパーも、カモを見てアドレナリンが出ていた。なのに、カモさんたちが何度も行ったり来たり近寄ってくるもんだから(犬の存在をすぐ忘れて、パン屑でももらおうとしているのか?)こっちが焦る。クーパーが、池に飛び込んだらどうしよーかと思ったよ。おい、猟犬! おい、ポインター! カモを見つけたら、飛び込むんじゃなくて、ジッとポイントしなくちゃだめでしょー!

180104_05.jpg

おいっ! 飛び込むなよっ!!(鳥猟犬種あるある)

【12月25日(月)~31日(日)】
 2018年新春スペシャル「猟犬を知る」を書くため、この週は、来る日も来る日も取材と原稿書き。うーん、楽しい!!! 猟犬、大好き!!!

 しかし。猟犬の歴史は長く、ヒトの暮らしあるところたいてい猟犬あり、という壮大なテーマなだけに、まとめるのが難航。しかも、猟犬遺棄の問題、現代では野生動物を殺生してまで食べる必要があるのか(でも牛豚鶏は食べるんだけどもー......。ならばいっそヴィーガンになるしかないのか)問題、イノシシやシカが農作物を荒らし、地元ではとても困っている問題(有害鳥獣駆除の必要性)、生態系保全の問題、猟犬の飼育環境などアニマルウェルフェア「5つの自由は確保できているのか」問題、家庭犬として迎えるのは運動量や猟欲抑制が相当大変だぞ問題(でもね、猟犬といっても鳥猟犬種と獣猟犬種では気質がずいぶん違うから、その差も理解し、対策を考えてくれるとうれしい)......など複数の問題、相反する価値観が複雑に絡み合っている非常にセンシティブなテーマゆえに、なかなか筆が進まない。

 だけど、とにかく「知る」ことがなんでもスタートライン。知らないまま議論をしても、問題は解決しない。さまざまな立場や多様性のある考え方を頭ごなしに否定するのではなく、ちょっとお互い休戦して、お耳拝借、まずは猟犬種の歴史や今の現状、どんな問題があるのかなどをまず知ってみる。それが相互理解、話し合いの第1歩ではないだろうか。

 そして、猟犬は「使い捨ての道具ではない」ってことは、我が国は先進国なんだし、それに異論を唱える人がいてはいけないだろう。だったら、その件だけでも先に解決の方向に持って行けたらいいよね。どんな対策をすれば効果的なのか、具体案を考えていければいい。世論を変えていくのも、法律を変えていくのも、草の根の意識改革から。そう信じる。

 ニンゲンのいろいろな思惑はあるけれど、ともあれ私は、猟犬目線で、猟犬の立場で、冷静に、公平に書いていきたいなーと思っている。1月いっぱいに猟犬シリーズを全6本書くから、みなさま素晴らしき猟犬の世界を感じてくださいませ。

180104_06.jpg

"親分は毎日忙しそうですが、ボクは退屈です。自宅の猟犬にも愛をお願いします"

【12月29日(金)】
(うーん。もう昨年末のことが、遠い昔のことのようで思い出せない......)
 えーと。あ、そうだ。当初の予定では、この日が仕事納め(希望的観測)。できるだけ猟犬原稿を入稿して、心晴れ晴れとお正月を迎えたかったんだけど、ウソばっかだった、全然猟犬原稿が終わらない(涙)。

 しかし、明日から三が日までは、高速道路が帰省ラッシュで渋滞するはず。できたら今日のうちに、クパメルの走り納めをさせてやりたい。ううう。刻々と時間が過ぎる。焦る。冬至は過ぎたばかりだから、夕方5時にはもう真っ暗になっちゃう......焦るぅ。

 焦れば焦るほど、原稿に集中できないので、ギブアップ(おいっ)。正直に編集Mさんに「明日から高速道路が混むと思うので、今日、お山に行ってきていいでしょうか?」と、お願いメールをしたら「いってこーい♪ 犬優先で」という寛大なお言葉が返ってきた! なんてステキな(犬バカな)クライアントなの!(涙)

 というわけで、無事にお山爆走、走り納めに行けました。クパメルがはしゃぐ、はしゃぐ。そうだ、そういえば車検でクルマがなかったのもあり、3週間ぶりのお山だった。よかったねー。Mさんに感謝せぇよ。せっかく来たので、たっぷり遊んだ。懐中電灯も持って行き、広めの林道を歩く。ライトを照らすと、クーパーの目が、野生動物のようにキラーンと光っていた。ああ、お月さんもキレイな夜だったなぁ。

180104_07.jpg

ひゃっほーーー! 2017年の走り納めだーい! 編集Mさんに感謝だーー!(クパ談)

担当編集M:クーパー、母ちゃんとの時間奪ってしまってごめんよー! 今度ウマウマ差し入れるから!!

【1月1日(月)~3日(水)】
 2018年、戌年、明けましておめでとうございます。
 だけど、猟犬は続くよ~、ど~こま~で~も~♪(壊れ気味。笑)
 今年は、あんまりお正月っぽくない。平常運転で、犬原稿を書き続けている私。ま、これも戌年っぽくていいわ。犬オタクの面目躍如といったところ。そして1月2日と3日、猟犬記事が無事に公開された。ふーぅ。編集Mさん、私たち、よく頑張ったわよねー!(お互い、犬バカワーカホリックを許してくれる家族に感謝しませう)

 しかし、2日の晩に徹夜して原稿書いて、3日の明け方寝ようと思ったけれど、ナチュラルハイになっていたらしくすぐ眠れず。この期に及んで日本犬の猟犬資料のために買った、834頁もある分厚い『マタギ』(矢口高雄著/山と溪谷社/ヤマケイ文庫/2017年)を、ベッドで読み始めてしまった。そしたらついうっかり最後まで読み終えてしまい、3日朝9時すぎに就寝。私はバカなのか。正月早々、オトナ失格だと思った。

180104_08.jpg

分厚い! 文庫版サイズで小さいので老眼には少々キツかったけど、面白かったわ−。とくにクマ狩り文化のとこがよかった

担当編集M:よく頑張りました!いや、ほんとにっ!!そして、僕も「マタギ」買った。今晩、夜更かししちゃいそう(笑)。しかし、猟犬って奥が深い......。なのに、あんまり情報ないんですよね。人と犬の幸福な関係実現のためにも、ヒントになること、気付きになることたくさんありそうなので、このシリーズはたくさんの飼い主の方に読んでもらいたいですね。

【1月4日(木)】
「笑う犬には福てんこ盛り」vol.12公開。

 2018年もなんだか嵐のように始まりました。でも、もー、犬バカにつけるクスリはないからねー。今年も全力疾走で頑張りまーす。とりあえず近いうちに、ちゃんとクパメルと初詣に行きます。ともあれ、本年もどうぞよろしくお願いいたします。犬たちにとって、みなさまにとって、ステキな戌年になりますように。

180104_09.jpg

まめちゃんは今年14歳になります。病気知らず。今年も元気でガンバロー

◎プロフィール

shiraishi_pr.jpg

白石かえ
犬学研究家・雑文家。家族は、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのクーパー、ボクサーのメル、黒猫のまめちゃん、夫1、娘1。前職は、自然環境保護NGO・WWFジャパン。犬猫と暮らして30数年。彼らの存在は可愛いだけでなく、尊い。犬が犬らしく生き生きと暮らせる、犬目線の原稿を書くのがライフワーク。

●執筆サイト: dogplus.me 犬種図鑑 ほか多数
●ブログ: バドバドサーカス
●主な著書:
『東京犬散歩ガイド』、『東京犬散歩ガイド武蔵野編』、『うちの犬 あるいは、あなたが犬との新生活で幸せになるか不幸になるかが分かる本』、『ジャパンケネルクラブ最新犬種図鑑』(構成・文)




 この記事が気に入ったらいいねしよう!
 最新記事をお届けします。

あおという犬

バードドッグとは。セッター、レト、スパニエル

バードドッグとは。セッター、レト、スパニエル
あおという犬