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2017.08.03

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クパメル隔週レポート「笑う犬には福てんこ盛り」 vol.1

犬との暮らしを謳歌する!

毎日暑いですっ! 今年の夏は本当に猛暑っ(と、毎年そう言っている気がするけど)。犬のみなさん、そしてその飼い主のみなさん、はじめまして(docdogでは「はじめまして」なのだ)。犬と暮らして31年(とくに私名義の愛犬は、垂れ耳ツルピカ・ガンドッグばかり♥)、犬友達と語り合ったら徹夜になりかねない、馬鹿がつくほど犬の好きな白石かえです!

#Lifestyle

Author :写真・文=白石かえ イラスト=白石トール

子育てと同じくらいの覚悟で「犬育て」を

 毎日、犬のことばっかり考えて原稿を書き、週末はクーパーとメルとお山に行くことばっかり考えている私は、犬の原稿を専門に書き続けて、19年になります(フリーになったのが、娘が生後6カ月のときだから計算しやすい)。

 今思えばニンゲンの生後6カ月ってのも、まだ社会化期なんでしょうねー。保育園がイヤだと泣かれることもなく、スーッと新しい環境に入り、先生に馴染んでおりましたわ。これが1歳だったか2歳超えてから入園すると「ママーーーーっ、離れたくないぃぃぃぃぃ、行かないでぇぇぇぇ」と、しがみつかれて、みなさん苦労されていました。乳児の社会化期終了、警戒心の芽生え......。犬より社会化期が長いのは、捕獲されるなど生命の危険にさらされる機会が低いから、警戒心が芽生える時期が遅くていいんだろうなーーーー(などと、すぐ妄想)。

 犬を安易に擬人化してはいけない、と、いつも気をつけているけど、犬育てと子育てはけっこう似ていると思うことは多い。たとえば、殴ったり蹴ったり「恐怖」を与えてしつけても、真の教育にはならない。そして、犬も子どもも(オットも)、褒めると伸びる。陽性強化、大事♪

 知性と感情があり、群れで社会生活をすることを選んだ哺乳類同士、似ているところがあるのは当然なのかも。似ているところがあるから、一緒に暮らせる。一緒に遊べる。一緒にいてお互いがハッピーと感じる。私、ワニも好きだけど、呼んでも来ないし、絶対に私を咬まないって約束してくれないから、一緒に昼寝できない。ワニだって、太陽サンサンの泥水まじりの大河に暮らした方が幸せに決まっているし。野生動物をペットに選ぶってのは、そこが絶対的に違う。本来生息していた原産地の生態系で暮らした方がいい。

 でも犬は、ある意味、家畜(それ言うと、怒る人もいるけど)。ニンゲンと生活することを選んでくれた動物なんだよね。ニンゲンのそばにいた方が、ごはんにありつける、というのが大昔のきっかけだったと思うけど、今は違う。ニンゲンが長い時間をかけて、よりニンゲンにとって都合のいい作業性能の牧羊犬やガンドッグ、より好みの毛の長さ、サイズ、骨格などに改良していった。ディンゴ以外は、ニンゲンが護り、繁殖管理し(犬の命の在庫を抱える業界のやり方、そろそろ変革していこうよ)、幸せを保障してあげないといけない。それが犬なのだ。

 つまり親(飼い主)が、命を護る、養うことに対して、きちんと責任を持つってことも似ている。適正子育て、適正犬育て(適正飼養)だ。無責任にネグレクトしてはいけない、もちろん虐待もしてはいけない。ただ生かしておけばいいってものでもない。部屋に閉じ込めっぱなしでは、心は壊れる。お日様を浴びて、駆けっこしなけりゃ、骨も筋肉も育たない。心身ともに健康に育てるように、運動管理をして、栄養管理をして、病気になったら病院に連れていく。そして、心も幸せに満足できるよう、安心感に包まれて過ごせるように護っていく。ありゃ、これって、アニマル・ウェルフェアの「5つの自由」と同じだ。

「5つの自由」

(1)飢えと渇きからの自由
(2)不快からの自由
(3)痛み、負傷、病気からの自由
(4)恐怖や抑圧からの自由
(5)自由な行動をとる自由(正常な行動を表現する自由)

【参考資料】5つの自由/公益社団法人日本動物福祉協会

 動物としての基本的ニーズ(欲求)を満たし、苦痛を与えないための指標である「5つの自由」。うん、実に理にかなっている。私はこの「5つの自由」を、日本にどんどん広めていきたい。動物の基本的人権、基本的犬権を守るための重要な指標だ。

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(写真左)毎週は無理でも、隔週目標で高速道路に乗って山へ! 山爆走はクパメルの最高のレジャー兼運動
(写真右)山陰で海水浴。急な崖道を下りたら、誰もいない秘密のビーチ♥

犬を「観察する力」「理解する力」が大事

 だけど、犬と子どもとの相違点もいっぱいある。そのひとつは、子どもは喋って、自分の意志を伝えることができる。「お水ちょうだい」とか「おなかが痛い」とか。でも犬は喋れないから、行動をよく観察して、何を考えているのか、何をして欲しいのか、何が辛いのか、などを飼い主が察してあげる必要がある。犬が「前肢でチョイチョイと要求する」「イタズラをする」「指定の場所以外で排泄する」「吠える」、しまいにはフラストレーションが爆発して「咬む」、などという問題行動を起こす前に、必ず前兆の行動を表情や体で表現しているはずだ。

 何か問題が起きたら、犬を責める前に、責められるべきは自分。「気がついてあげられなくて、ごめんね」って。いや、もう私なんて、今なお反省することばっかですよ。犬歴31年になっているのに(これからも日々、勉強は続く)。

 犬の行動をよく観察する、そしてその意味を理解する、って、犬と暮らす責任を果たす上で必要不可欠なことだと思う。そして犬と暮らす醍醐味でもある。楽しいよ、クーパーがどうして欲しいか、今どれだけ嬉しいか、などを観察するのは。

 ただ犬を観察する力を育むってのは、ビギナーには難しく、時間と努力とアドバイザーが必要。アドバイザーは、動物行動学に詳しい獣医さんのこともあるし、トレーナーのこともあるし、犬友達のこともある(しかし、人によって意見が違ったりするので惑うこともある)。そして理解力を深めるために、こうしたネットの情報も使えるし(しかしいろんな情報が氾濫しているので、どれが正しいのか取捨選択していく力も必要となる。飼い主は大変なのだ)、ほかの書物などで勉強していくことも大事だと思う。セミナーも昔に比べてずいぶんたくさん開催されているから、勇気出して行ってみるのもオススメ。でも誰かの意見をそのまま鵜呑みにするのでなく、自分と愛犬のためになる情報を見極めてほしい。いろいろな犬がいるんだから、個体差は大きい。工場製品ではないんだから、行動や表現は10頭いれば10通りあるのだ。

 そして、私なんて、ほぼ毎日、犬のこと調べて書いて、取材に行ったりもしているのに、本当に、新しい情報はどんどん出てくる。トレーニング方法も時代によって変わっていく。それに10数年前までは英語圏の情報がほとんどだったけれど、いまはヨーロッパの情報を日本語で知ることもできる。ありがたい。でもどの国がいいとか、優れている、ということを言いたいわけではない。とにかく、いろいろ知るのは勉強になる。ほかの国のいいところと、日本のいいところをミックスして、日本人の価値観や風土に添いつつも、犬の市民権がしっかりある文化が創れたらいいだろうなーと思う。ニッポンはこれからだ! これからどんどん動物福祉国家に成長していけばいい。伸びしろはいっぱいある。

 100点満点の犬はいないし、100点満点の飼い主もいない、と私は思う。むしろ自分が100点と思った時点で成長は止まる。だから、みんな、諦めずに頑張っていこーーーっ!

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山爆走でまたケガした。たまにやるんですよねー。藪や渓流の沢にガンガン入るので。靴、必要?
担当編集M:必要です(笑)。パッドのケガは、治りづらいですからね......。フィッティング相談、乗ります

犬のハッピーさを追求する、「犬ありき」の日常をレポート

 というわけで、こんな犬バカだけには自信がある!(しかし母として妻としての存在価値は薄い)私に、このたびdocdogさんから、めっちゃ自由に、楽しく弾けたコラムを書いていいって、ライター冥利に尽きるお話しをいただきました。

 私とクパメル(「クーパーとメル」の家庭内略称)の日常生活、くだらない小さな発見あり、ときに大きな社会問題を真面目に考えるのもあり、山爆走あり、旅あり、キャンプあり、トレーニングあり、失敗談あり(涙)、犬ライターのお仕事ぶりとか、今は元気だけどたぶんいつかは病気の話もでてくるかもなー(遠い目)。

 ただいまクーパー8歳、メル7歳。ボクサーは普通の犬より短命だしね。毎日、しっかり幸せにしてあげたいと思う。楽しみを「また明日ね」「また今度ね」にしていると、あとできっと後悔する。「命短し、遊べよワンコ」であり、「疲れた犬はいい子」が白石家の家訓だ。

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「疲れた犬はいい子」は白石家の家訓。最近「疲れた犬はいい犬」という諺がイギリスにある、と犬友達に教えてもらいました。万国共通なのね

 では、これからこんな感じでレポートしていきますよー。
↓↓↓

【8月1日・火】
早速、この原稿が間に合わず、担当M氏に泣きのメッセージを送る。1日〆切を延ばしてもらえることに。そうわかったとたん、クパメルと散歩に行った(裏切り行為?)。いや、犬と散歩に行くのって、いいアイデア出しになるんですよ。気持ちがフラットになるから。

散歩に行きながら、タイトル案などを考える。お風呂に入っていても、ごはん食べているときも考え続け、オットが作ってくれたカレーライスの味がよくわからず。
でも、テーマは決まった。とにかく書く目的は「犬との暮らしを謳歌する!」「犬を幸せにすることをめいっぱい考える!」「犬がニンゲン社会で暮らすうえで円滑になるルールや方法を知っておく」「今はマイノリティーな犬バカの人口を、いつかはこっちを普通にする!」。

野望はデカくね♥

担当編集M:原稿行き詰った時の散歩は、大切! よくわかります!! 愛犬との散歩は、飼い主のココロとカラダにとってもいいことづくしじゃないかなぁ。お仕事に影響ない範囲で、愛犬との時間を大切にしていきましょう、お互いに(笑)。こんな感じで、僕もちょいちょい記事中に登場しようと思います♪

【8月2日・水】
昨夜から書いている原稿の続きを書くべし、書くべし! 途中、別のweb媒体の校正も入る。またもや、〆切時間を突破しているが、どうかお許しを。入稿したら、クパメルと今日こそはちょい長めのお散歩に行こうっと。ちなみに、ドイツでは毎日2時間は外へ散歩に行くのがデフォルトなんだって。小型犬でも大型犬でも。2時間か! 長っ! 毎日!(朝と晩の合計時間でいいらしい)。けっこう大変じゃないすか! でも多くの人がみんな、誰に言われなくても、勉強してなくても、普通に実行しているんだって(そりゃドイツでも、ダメ飼い主はいると思いますが)。

狩猟犬や牧羊犬、家畜追いの犬などと暮らす歴史・伝統が長いから、みんな子どもの頃から犬と暮らすってそういうもんだって、自然と身についているんだね。小型犬でも2時間!ってのは、初めて聞いたときはびっくりしたけど、たしかに小型犬も「犬は犬」。自分がほかの犬より小さいとか、少ない散歩時間でいいなんて思ってないはず。きっと毎日期待して、散歩の時間を待っているのでしょう。ああ、そう思うと、なんて犬って健気なんでしょう。ますます愛しくなる。

【8月3日・木】
いよいよ新連載スタート。
隔週木曜日にアップされるから、みなさんチェックしてくださーい♪

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うちには黒猫のまめちゃんもいます。13歳。先代のワイマラナーが捨て猫ダンボールを山で発見。中で2頭餓死、3頭が虫の息。3頭とも生き残り、そのうちの1頭を残しました。キャンプも一緒に行きます。おでかけ大好き、フレンドリーな犬っぽい猫です

◎プロフィール

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白石かえ
犬学研究家・雑文家。家族は、ジャーマン・ショートヘアード・ポインターのクーパー、ボクサーのメル、黒猫のまめちゃん、夫1、娘1。前職は、自然環境保護NGO・WWFジャパン。犬猫と暮らして30数年。彼らの存在は可愛いだけでなく、尊い。犬が犬らしく生き生きと暮らせる、犬目線の原稿を書くのがライフワーク。

●執筆サイト: dogplus.me 犬種図鑑 ほか多数
●ブログ: バドバドサーカス
●主な著書:
『東京犬散歩ガイド』、『東京犬散歩ガイド武蔵野編』、『うちの犬 あるいは、あなたが犬との新生活で幸せになるか不幸になるかが分かる本』、『ジャパンケネルクラブ最新犬種図鑑』(構成・文)

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