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2017.05.08

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シェルターボランティアで学んだこと vol.11

犬連れで楽しみながら、シェルターの役にも立てるイベント

気候がよくなってくる5月、日本と同じようにアメリカでも各種イベントが開催されます。その頃、盛んに開催されるのが犬と一緒に歩くというチャリティーです。今回は、そんなイベントをご紹介します。

#Activity / #Lifestyle

Author :写真・文=古川あや

動物たちのために、みんなで歩こう!

 毎年5月の初旬、シェルターの一大イベント"Walk for the Animals"が開催されます。例年600人を超える参加者を集めるこのイベントは、20ドルほどの参加費を払って、1マイル(約1.6km)と3マイル(約4.8km)の2コースのうち、自分に合った距離を愛犬と共に歩くというもの。参加記念品として人間用のTシャツ、犬のバンダナ、そしてこれらの記念品やシェルターのPRパンフレットが入った"大きな袋"を受け取ります。イベント名がプリントされたこの袋、邪魔だなぁと私は思いましたが、実はそれには理由がありました。
 お金を払って歩くの?と思う方もいるかもしれませんが、そもそもは寄付行為。それでありながら、週末の1日、いろんな犬、飼い主さんたちと並んで歩いたり、時におしゃべりしたり、新緑の中で普段と違う散歩を楽しめるのは犬にも飼い主にもよい経験です。
 シェルターのボランティアメンバーは、当日のイベントボランティアとして記念品やミネラルウォーターを配るスタッフとして参加する人もいれば、私のように愛犬と一参加者としてコースを歩く人もいました。

卒業犬にも会える

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バンダナはつけていないが里親さんと参加した卒業犬(右)と里親募集中のシェルター犬(左上)

 このイベントには、比較的穏やかでハンドリングしやすい犬がシェルターからも参加します。Adopt meのジャケットを着てボランティアと一緒に開会式に参加して、短い距離をみなと一緒に歩くのです。Walkに参加する人たちは保護犬に理解のある人たちですから、立ち止まってどんな性格なのかなど詳しく話し込んでいく方もいるようでした。
 また、シェルターの卒業犬には一般の犬と違う色のバンダナをつけて歩きます。保護犬の素晴らしさ、可愛らしさを、一緒に歩く人だけでなく、コース沿いにいる一般の人へもアピールできるというわけです。そして色違いのバンダナは、私たちボランティアメンバーにとってもうれしい目印になります。
 私が参加した年のWalkは大きな公園の広場がスタート地点。そこには犬関係の各種サービス業者のブースが並び、アジリティのコースも設置されていました。ブースを覗いてみると犬のトレーニング施設、アロマ関係、ドッグフードやトリーツの販売業者まで幅広く、パンフレットや試供品なども配布されます。ここであの大きな袋が活躍します。袋いっぱいにパンプレットや試供品を集めている人の姿を多く目にしました。
 アジリティのコースではボーダーコリーが機敏な動きでデモンストレーションし、ドッグ・スポーツの魅力を紹介したほか、愛犬とのスナップを無料で撮影するカメラスタッフなどもいて、ウォーキングを始める前にいろいろな楽しみが準備されていました。

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会場風景。参加者が肩にかけている黄色い袋に注目!

お金がかかる保護活動

 ちなみに例年の目標金額は85000ドル(約958万円)。参加費だけだと計算が合いませんが、参加者自身が寄付を募るページを作成し、Walkに参加しない友人知人へ寄付を募ることもできます。寄付が一般的なお国柄のせいか、寄付することだけでなく寄付を募ることも、自然に行えるようでした。
 Walk for the Animalsのほかにも有志の方から寄付されたアート作品や企業から寄付された商品やギフトカード等をオークションにかけるパーティ、シェルターの公式カレンダーに掲載する写真のコンテスト(参加費が必要)など参加者(寄付者)も楽しめるよう工夫の凝らされたイベントも盛んに行われていました。
 シェルターはNPO団体です。アニマルコントロールなどの公的サービス部門は自治体からの補助がありますが、動物の保護活動や医療関係の資金は自己調達。その中心は個人や企業からの寄付と、Walk for the Animals のような資金調達イベントなのです。
 食事代、ケア代、移送代、そしてシェルターの維持費と、動物の保護活動をするのには資金がかかりますから、どう資金を集めていくかというのは大きな課題のようでした。
 実際に参加者としてWalkに参加して、犬と一緒に楽しめるイベントでありながら、シェルターへの寄付にもなるというのは二重にうれしいことだと思いました。

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