magazine

  1. HOME
  2. MAGAZINE
  3. ストレスを減らす工夫の数々に感動! のオリエンテーション

2016.12.23

ブログ        

シェルターボランティアで学んだこと Vol.3

ストレスを減らす工夫の数々に感動! のオリエンテーション

ついにアニマルシェルターでのボランティアへの第一歩を踏み出すことができる! 不安はありましたが、ようやく巡ってきたチャンスです。「とにかく始めてみて、無理そうだったらやめればいい」と考えて、全2回のオリエンテーションに参加しました。

#Activity / #Lifestyle

Author :写真・文=古川あや

清潔でアロマの香りがほんのり漂うケンネル

 この動物福祉団体は約70年の歴史をもつNPOで、低所得者向けに去勢や不妊手術やワクチン接種を安価で行うクリニックも併設しているほか、地方公共団体の委託を受けて動物虐待などを取り締まるアニマルコントロールサービスも行っています。オリエンテーションでは、年間約1500匹の犬猫、小動物を保護している団体の事業内容、ボランティアに関する決まりなどを学び、実際に行うボランティアの具体的な説明を受けました。

 2回にわたった入門講座は興味深いものでした。なかでも、犬、猫、ウサギ、モルモットといった保護動物たちの飼育環境にはうれしい驚きがありました。動物の保護施設というと、どうしてもよくないイメージがつきまといますが、いずれも1匹1匹に十分な空間が与えられ、とても清潔で、いやな臭いはまったくしないのです。

161210_02.jpg

シェルターではウサギなどの小動物も里親を待っている

 私たちが活動することになる犬のケンネルでは、ほのかにアロマの香りも漂い、それぞれの犬たちにベッドやおもちゃが与えられていました。
「シェルターの環境は犬たちにとってベストのものではないけど、少しでもストレスなく過ごすためにさまざまな工夫を行っています」とスタッフが言うように、できるだけ家庭に近い環境が整えられていました。

犬たちの大好きなピーナツバターを塗ったナイラボーン

 ほんのり香るアロマに加え、ケンネル内にはリラックス効果があるといわれているクラシックなどのバッググラウンドミュージックが流れています。これには、各家庭に引き取られたあとに日常的に接する「音」に慣らしていく狙いもあるそうです。
 ほかにも犬たちが退屈しないようにフェンスで囲った裏庭で犬たちを遊ばせる「プレイ・グループ」や散歩ボランティアによる「ドッグ・ウォーキング」、そしてピーナッツバターを塗ったナイラボーンやおやつ入りのコングなどでシェルター生活にメリハリをつけていました。

 今回オリエンテーションを受けた私たち新人ボランティアは、"エンリッチメント・ボランティア"として、犬たちがケンネル内で少しでも快適に幸せに過ごせるようなお手伝いをしていきます。例えば、犬たちに配るピーナツバターつきのナイラボーンの準備です。ケンネル内から回収し、消毒、洗浄を済ませたナイラボーンにピーナツバターを塗って、冷凍庫に入れておきます。ほかにも、ボランティアが持ち寄った使い古しのTシャツやシーツを手のひらサイズに切り分けて、アロマの香りをつける布の準備、ボランティア中にケンネル内に排泄物などを見つけたら即掃除、といった細々とした作業です。

 やるべき仕事を終えて時間に余裕があれば、ケンネルの中に入って犬と触れ合ったり(人間は優しいということを知ってもらう)、簡単なクリッカー・トレーニング(カチッという音を出す道具を使った陽性強化訓練)を行ったりできますし、エンリッチメント・ボランティアとして一定の時間数を活動したら、ドッグ・ウォーキングなどの、より犬たちに関わるボランティアへとシフトしていけるとのことでした。

 ステップアップの可能性はあるとはいえ、なんとなく物足りない気もしましたが、この仕事内容ならやっていけそう......と安心したというのが正直なところでした。シェルターでのボランティアは感情を持った「命」に関わる仕事だから、失敗は許されないし、無責任なことはできないからです。

161210_03.jpg

ピーナツバターつきのナイラボーン

家でも活躍した「ビジー・ボックス」

 2回のオリエンテーションでは自分の愛犬にも使えそうなアイデアをいくつか学びました。その一つが「Busy Box(ビジー・ボックス)」で、家庭にある不用品を使って簡単にできるいわば「知育おもちゃ」です。必要なのは大きさの違う空き箱3~4個とおやつ。一番小さな箱におやつを入れ、それをより大きな箱に次々に入れていきます。

 箱を振って、おやつのコロコロッという音を聞かせて飼い犬に与えてみると、一気に箱に集中! 10分ほどかけて一番内側の箱に入ったおやつにたどり着きました。犬はその名のとおり忙しそうだし、楽しそうです。単におやつを与えるだけでなく、どうやったらおやつまでたどり着けるかを考えさせることが脳への刺激となって、外で体を動かすのと同じように、かなりのエネルギーを消費するのだそうです。

 紙を食べてしまうと危険なので、見守りと素早い片付けが必須ですが、雨の日や暑い夏の日など、外で運動させられなかったり、犬が何だかつまらなそうにしていていたり、そんなときにぴったりです。

161210_04.jpg

ノーズワークもそうだが、ちょっとした工夫で家庭内でも十分愛犬のストレス発散ができる

■関連記事
>>シェルターボランティアで学んだこと Vol.1 ペット大国アメリカの意外な現実
>>シェルターボランティアで学んだこと Vol.2 無理なく、楽しく。アメリカ式ボランティアのカタチ

ちょっと真面目に、「ディスクドッグ」始めます(前編)

納得できる歯科治療を受けるためにも疑問点は質問しよう

納得できる歯科治療を受けるためにも疑問点は質問しよう
ちょっと真面目に、「ディスクドッグ」始めます(前編)