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2016.10.17

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効果的なオヤツの与え方とは?

トレーニングの成否を分けるオヤツ使いこなし術

トレーニングのごほうびとして使うことの多い、オヤツ。トレーニングの成否はオヤツを使いこなせるかにかかっている、と言っても過言ではありません。そこで、オヤツの使い方の基本を、しつけインストラクターの中井真澄先生に伝授していただきました!

Author :写真=永田雅裕 文=山賀沙耶

愛犬の好きなごほうびランキングBEST5、言えますか?

 オヤツの使い方のコツを紹介する前に、質問。あなたは愛犬の好きなごほうびを、好きな順から5つ言えるだろうか。
 ジャーキー、チーズ、ボール、散歩など、オヤツだけでなくオモチャや遊びなども加えて、以下のようにランキングを書き出してみよう。

【愛犬の好きなごほうびランキングBEST 5】

BEST 1:
BEST 2:
BEST 3:
BEST 4:
BEST 5:

 さて、書けただろうか。
 愛犬の好きなごほうびランキングを知っておくことは、トレーニングをするうえではとても重要なこと。なぜなら、そのときのトレーニングの状況や内容などによって、ごほうびを使い分ける必要があるからだ。

 例えば、くわえたオモチャを出させる「アウト」を練習する場合、くわえたオモチャを口から放させるためにオヤツを用意することがある。このときオモチャより興味のないオヤツを用意しても、犬はボールを口から放してくれない。逆に、オモチャより大好きすぎるオヤツを用意してしまうと、オモチャそっちのけでオヤツに夢中になってしまう。
 また、愛犬のBEST1のごほうびは、難易度が高めの指示を出すときや、少し気が散る状況の中で指示を出すときに使いたい。これを日ごろから頻繁に与えすぎると特別感がなくなってしまい、いざというときに役立たなくなってしまう。
 このように、愛犬が何をどれぐらい好きかを知っておくことは、トレーニングの成功には欠かせないのだ。

 通常よく使うオヤツは、肉系、チーズ系、クッキー系など3種類ほど用意しておくといい。細かくして回数与えられるものと、においの強めのもの、ガジガジかじり続けられるものがあると、トレーニング時に使い分けやすい。

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細かくできてにおいの強いものとしては、チーズやレバーなどが使いやすい。ガジガジかじり続けられるものはガムやアキレスなど

知っておきたいオヤツの使い方の基本

 実際にオヤツを使う際には、以下のようなことを意識してみよう。

1. トレーニング前にオヤツを細かくしておく
 1回に与えるオヤツのサイズは小さくていい。大きすぎると途中でお腹がいっぱいになってしまったり、カロリーの摂りすぎになってしまうこともある。ごほうびをもらったと実感できて、咀しゃくする必要がないぐらいのサイズが理想だ。
 また、必要なときにすぐ与えられるように、トレーニングの前に細かくして持っておこう。1日分を容器に入れて持っておくと、与えすぎずに済む。

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小型犬なら右側ぐらい、中・大型犬なら左側ぐらいのサイズを目安に、細かくしておくといい

2. 手を噛まれない食べさせ方のコツ
 オヤツを手でつまんで持っていると、与えるときに手を噛まれてしまうことも。飼い主側のオヤツの食べさせ方にもコツがある。以下の写真を参考に、まずは何も指示を出さず、食べさせ方の練習をしてみよう。

▼小型犬の場合

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中指のあたりにオヤツをのせ、親指でオヤツを隠すようにする。与えるときは、この親指を上げるだけ

▼中型・大型犬の場合

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オヤツを手の中に握り込む。与えるときは、手を開けばOK

3. オヤツを持った手の動かし方
 オスワリやフセなど、何か動作を教えるときには、オヤツを持った手を動かして誘導する。この場合、犬はオヤツを持った手に集中してついてくるため、無駄に動かさないことが大切。また、ほんの少しの動かし方の差でも、違う動きになってしまうため、犬の動きをよく見て調整しよう。

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左:オスワリを教えるときは、オヤツを持った手のにおいを嗅がせ、そのまま犬の後ろ斜め上に押し込むようにして誘導する。右:小型犬の場合は特に、オヤツの高さがほんの1cm高いだけでも、このように前脚が出るなど違った動きになってしまう

4. オヤツを与えるタイミング
 何か指示語を教えるとしたら、愛犬がその指示語の目標とする動きをした瞬間に、手を開いてオヤツを与えることが大切。例えばフセを教えるとしたら、犬のお腹が床についたらすぐ手を開いてオヤツを与える。これが、立ち上がってしまってから与えるなど、少しズレるだけでも違う動きとして覚えてしまうので、注意しよう。

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フセを教えるなら、お腹が床についたらすぐほめてオヤツを与える

5. オヤツを抜く練習も必要
 トレーニングの際に、いつでもオヤツを与えるようにしていると、オヤツがないと指示を聞けなくなってしまう。オヤツがあれば指示が確実に聞けるようになってきたら、与えるときと与えないときをランダムに作って、最終的にはオヤツがなくても指示を聞けるようにしよう。

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◎監修者プロフィール

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中井真澄先生
中央大学卒業後、中学校教諭4年間勤めた後、日本訓練士養成学校に入学し、JKC公認訓練士および日本警察犬協会公認訓練士の資格を修得。訓練所勤務を経て、都内動物病院内のドッグスクールの専属トレーナーとして勤務。2011年6月から半年間のロンドン留学を終えて、2012年に犬のしつけ・出張トレーニングを行う『Waggy Smile』を立ち上げる。『愛犬のしつけのコツがわかる本』(エイ出版社刊)など書籍や雑誌の監修、テレビ出演等、多方面で活躍中。
http://waggysmile.com

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