magazine

  1. トップページ
  2. MAGAZINE
  3. 犬を科学し発信する、docdog lab.が目指す生活とは?

2016.07.22

ブログ        

ラボ長コラム第1報

犬を科学し発信する、docdog lab.が目指す生活とは?

獣医師でもある私小林がdocdog lab.(ドックドッグ・ラボ)のラボ長として、ここでつながる多くの獣医学研究者の方々への取材裏話(?)や、獣医仲間から聞いた面白い話などをご紹介。飼い主の皆さんにとって、距離を感じてしまいがちな専門家の方々のお話し&先生方自身を、もっと身近に感じてもらえるような気軽に読めるコラムを連載していきます!

#Lifestyle

Author :写真・文=小林辰也(docdog編集部)

 
160704_02.jpg

 まずはじめに、私がどのような人間なのかご紹介させていただきます。
 私の通っていた小学校の裏には小さな山があって、そこには市が運営する動物園がありました。物心つく前からよく行っていたこともあり、小さなころから動物が好きだったと思います。中学生のころからウサギを飼い始め、何となく獣医になることを志し、大学では獣医学を専攻しました。大学での研究が面白かったこともあり、そのまま大学院の博士課程に進学しました。大学・大学院での研究対象は犬ではなかったのですが、研究室にはいつも犬がいて、毎日犬たちと生活をしていました。
 そんな私が、今回縁あってこのdocdog lab.のラボ長を務めさせていただくことになりました。

人と犬の関係は移り変わっている

 突然ですが、皆さんもよくご存じの『サザエさん』を思い浮かべてください。『サザエさん』に出てくる磯野家は昭和の時代では典型的な家族の形だったのかもしれません。しかしながら、現代において磯野家のような家庭環境で過ごされている方は、ほとんどいないのではないでしょうか。どちらかと言えば、『クレヨンしんちゃん』の野原家の方のような核家族の方が、典型的な気がします。
 このように家族の形は、社会の変化に伴い少しずつ形を変えていくものです。家族のあり方が変わっていく中で、家庭にいる犬や猫の役割や存在意義も少しずつ変化してきました。家の外で飼われていた犬が家の中で飼われるようになるにつれて、人だけを構成単位とする家族に付随していた存在から、物理的にも精神的にも家族の一員として扱われる存在になってきました。犬の存在は、ある人にとっては、"子ども"かもしれないですし、時には"兄弟"や"パートナー"であるかもしれません。

犬について考えるきっかけをつくる

 docdog(ドックドッグ)は「家族の形をより自由にしたい」と考えています。家族という構成単位の中で、犬という存在が今までよりもさまざまなあり方で、存在していい、存在できる社会を実現したいと考えています。その際に、docdogが大切だと考えているのは、犬は家族の一員であっても、あくまで犬として尊重されるべきだということです。
 逆の立場になって考えると、面白いかもしれません。『もののけ姫』のサンのように、動物の社会の中で生きていくことを想像してみてください。言葉もわからず(作品の中では会話していますが......)、文化もわからない。身体能力もまったく異なり、食事も生肉が主体。しかも相手の気まぐれな一噛みが生死に関わる。それなのに、山犬として扱われ、それなりの能力や役割を期待されてしまう。日々すれ違いのある、とても苦労が多くてストレスに満ちた日常が待っているでしょう。

 あなたが、身近にいる犬を人であるかのように思ってしまっていることがあるとしたら、犬に大きな負担を与えているかもしれません。「家族の一員だから」「犬は頭がいいから」「私たちがうちのコをよく知っているように、うちのコも私たちをよく知っているから」といった理由(や思い込み)で、犬にとって不自由な生活を一方的に押しつけている可能性すらあります。もちろん犬が人の社会の中で生きていく以上、最低限守らなければならないルールはあります。「家族の形を自由にしたい」と言ったことと矛盾するように聞こえるかもしれませんが、犬を犬として尊重し、犬の立場になって考えてあげるからこそ、それが可能になると考えています。犬にはどんなことができ、またできないのか。そしてどんな強みや弱みがあるのか。どんなことで喜び、落ち込むのか、考えたことはありますか? 今一度、身近にいる犬について考えるきっかけをつくること、これがdocdog labの役割の一つであると考えています。

巨人の肩の上に立つ

 もう一つの役割は、犬について科学し、発信することです。現代において犬の多くは、人間社会の中で生きていくしかありません。共存してく上で、お互いを知ることがとても大切なことになります。ここで重要なのは、犬は人間について目の前の私たちから経験則で人間を学ぶしかないのに対し、私たち人間は犬のことを経験則以外に先人たちの積み重ねた知識からも知ることができるということです。そのため、私たち人間の方が先人たちの知恵を借り、それをうまく活用することで、より上手な犬との付き合いができるのではないかと考えています。専門家の方々と一緒になって犬のことを考え、理解すると同時にそうして蓄えた知見を発信していくことが私たちの役割であると考えています。

 色々と書きましたが、このサイトに来てくださる皆さん一人ひとりと一緒に楽しみながら犬について学び、犬について考えていけるような場を目指します。
 どうぞよろしくお願いいたします。

掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法等により保護されています。



 この記事が気に入ったらいいねしよう!
 最新記事をお届けします。

犬アレルギーの私だけど、やっぱり犬を飼いたい!

犬の靴は「慣らし」でうまくいく!

犬の靴は「慣らし」でうまくいく!
犬アレルギーの私だけど、やっぱり犬を飼いたい!